Me and Honda, Career Hondaの人=原動力を伝える Me and Honda, Career Hondaの人=原動力を伝える

パワープロダクツ、広報、駐在、そしてCS推進。
多様な経験を積んだ社員が語る現場のリアル

日本本部営業企画部のCS※推進課に勤務する岡田 友博は、顧客満足度調査ツール「SPIKA」のプロジェクトに携わっています。現在は国内営業の現場で施策を推進していますが、これまでパワープロダクツ事業や広報、さらにブラジル駐在などさまざまな仕事をしてきました。岡田の経歴やSPIKAプロジェクトで見えてきた現状についてご紹介します。
※CS…お客様満足度(Customer Satisfaction)の略

岡田 友博Tomohiro Okada

日本本部 営業企画部 CS推進課(※所属は取材当時のものです)

2005年新卒入社。汎用事業本部(現在のライフクリエーション事業本部)に配属され、海外営業を担当。その後、2010年に広報部に異動した後にブラジルのホンダサウスアメリカLtda.に駐在。2019年に帰任し現職。

ブランドイメージと海外勤務に魅力を感じ、最も入りたかったHondaに入社

2005年にHondaへ入社した岡田は、まず汎用事業本部に配属されました。

発電機や耕運機などのパワープロダクツの海外営業として、中国をはじめとするアジア諸国を担当していました。

5年ほど汎用事業本部で経験を積んだあとは、約3年半広報部で企業広報と商品広報に携わり、2013年に発売した初代ヴェゼルの商品広報を担当した後、ブラジルにあるホンダサウスアメリカLtda.に駐在することになったのです。

岡田 「海外駐在にはずっと行きたいと言っていたのですが、まさかブラジルに行くとは思わず驚きましたね。ブラジルでは、地域広報の仕事に5年間携わりました。」

2019年に帰国してからは、現場に近い営業がしたいと考え、日本本部営業企画部のCS推進課に勤務しています。

岡田 「CS推進課は、お客様満足度(Customer Satisfaction)を向上させるための企画推進部隊です。自身の希望どおりの配属となりました。2021年4月に東海事業推進課に異動となり、販売の現場に近いところで施策の推進を行なっています」

岡田がHondaへ入社したのは、小学生の頃から車が好きで見ていたF1で、Hondaがとても強く良いイメージを持っていたことがきっかけでした。さらに、大学時代に留学した中国でも、Hondaの良いブランドイメージを確信したのです。

岡田 「1年間中国に留学していたとき、街を走っているHonda車に対する中国人の評価がとても高く、純粋にかっこいいなと思いました。

また、留学を通じて海外で働きたいという想いを強くしていたので、世界で高く評価されているHondaであれば、グローバルで働くチャンスがあるのではないかとも考えました。Hondaは一番入りたい会社だったので、ご縁をいただけてありがたかったですね」

岡田が海外志向を強めたのは、大学生の頃でした。

岡田 「海外ではいろいろな観点や視点が存在して刺激があると思いましたし、日本の中だけの価値観に留まらずに吸収したいと考えていたんです。はじめての海外旅行で中国に行ったときは、とても良い刺激を受けました。その刺激を、常に感じていたいと思ったんです。 

私が就職活動をしていた頃は中国が注目されはじめたときで、中国語を話せると面接でも反応が良かったです。それも含めて、留学は経験しておいて良かったと感じます」

それぞれの部署で味わった、異なる楽しさや苦労

Hondaに入社して汎用事業本部に配属されたとき、岡田はどのような仕事をする部署かはっきりとは理解していませんでした。

岡田 「当時はこのままずっとパワープロダクツ事業でキャリアを積むことになるのかなと思っていましたが、Hondaにはたくさんの製品や職種があって、結構人が流動しているんですよね。

また、やりたいと言ったら実現することが多いんです。ブラジルから国内営業に行きたいと言ったときもそうですし、こういう仕事をやりたいという想いは尊重してもらえます。

入社前までパワープロダクツ製品を担当することは想像していませんでしたが、Hondaブランドの幅広さを知ることができると前向きに仕事をしました。」

汎用事業本部では、現地法人のサポートをしながら直販的な仕事もしていました。発電機などに使われる汎用エンジンを、中国のメーカーに売りに行くのです。Hondaには様々なお取引先があるんだなと思うほどの町工場を訪れ、話を聞いて売り込みました。

岡田 「世界にHondaの名が知られているとはいえ、海外で製品を売るのは大変でした。二輪や四輪と比べ、パワープロダクツはもっとコストコンシャスで価格重視なので、信頼性や燃費含めHonda製品の良さをわかりやすく伝えていくことは難しかったです。

二輪や四輪にあるブランド力は通用しない世界もあるので、そういう意味でパワープロダクツからキャリアをはじめられて良かったと思いますね」

岡田はそこから畑違いの広報部に異動し、四輪製品を担当することになります。広報部では、言葉や文字で人に伝えることの難しさを知りました。どうすればメディアの皆さまがHondaのニュースを取り上げていただきやすくなるのかを考えて発信していくことは、非常に勉強になりました。

また、広報部には「Hondaらしい」熱いメンバーが多かったのも、岡田にとって良い刺激になりました。

岡田 「ビーチ・ボーイズのファンの方からご提案を受け、来日にあわせてリトルホンダの模型を作ってメンバーにプレゼントする企画がありました。そのときも、熱い社員たちが率先して動きました。私は仲介役として、模型のプレゼンテーションをさせていただきましたね。

ビーチ・ボーイズに会いに行くのも、アポはあったのでしょうけど段取りは現場合わせで、いろいろとめちゃくちゃだけど想いが先行する感じがとても楽しかったです」

駐在時代には、広報専任で南米全体を見ていた岡田。当時始まったばかりの広報の地域本社機能を強化するところからはじまり、文化や言語など何もかも違うブラジルという国でいろいろな発見をしました。そんななか、日本とブラジルでHondaのブランドイメージがまるで違うことに苦労しました。

岡田 「日本でHondaといえば本田 宗一郎に代表される企業文化のイメージがありますが、ブラジルでは品質のイメージが強く、社員にも耐久性や信頼性がHondaのブランドイメージのコアだと思っている人が多かったです。

だからこそ、Hondaの人を中心とした人間尊重の考え方をアソシエイツやメディアの人たちに伝えていくのが、広報としての自分のテーマであり、一番苦労した点でしたね」

広報のメンバーでもHondaのコアアイデンティティは十分に理解されていない状態でしたので、メディアやユーザーにはもちろん伝わりません。インナーブランディングは一筋縄ではいかず、Hondaのブランドイメージをわかってもらうのに2〜3年かかりました。

その難しさに挑戦することも含め、岡田は充実した5年間を過ごせたのです。

販売店の現状を把握しCS向上につなげるSPIKAプロジェクト

駐在後は営業の現場に近い仕事したいと考えた岡田は、2020年からCS調査ツール「SPIKA」のプロジェクトにメインで携わりました。当初は別の社員が立ち上げたプロジェクトにチームメンバーとして参加していましたが、立ち上げた社員が異動となり、岡田が引き継いだのです。

Hondaは35年以上前から、ずっとCSに取り組んでいます。今までは紙のアンケートをお客様に送り、書いていただいた内容をスコア化して販売店にフィードバックすることで、CSを向上させてきました。それを継続していたものの、CSスコアは伸び悩んできたのです。

岡田 「原因をチームで考えたとき、今までのCS調査はお客様一人ひとりに向き合っていなかったと気づきました。回答がスコア化されるので、どのお客様が回答したのか販売店からはわからないんです。あなたのお店は何点とだけ伝わって、どのお客様が何点をつけたかはわかりませんでした。

今はニーズが多様化してきて、お客様一人ひとりに合ったきめ細やかな対応が必要だという時代背景もあり、CS調査を見直していかなければならないと考えました。そこで、SPIKAのシステムをつくったんです」

SPIKAという名称は、「SPeed(スピーディーな対応改善で)」、「Individual(お客様一人ひとりに)」、「KAndo(感動体験を提供)」の頭文字を取っています。お客様一人ひとりの声を聞いて速やかに対応できるのが、SPIKAの大きな特徴です。

岡田 「基本的にはお客様が点検や車検でご来店された翌日に、お客様の端末にSMSでアンケート協力のお願いが届きます。10~15問のアンケートに答えていただき、その回答結果がすぐに販売店に届きます。

以前のCSアンケートではお客様の声が販売店に伝わるまで3カ月以上かかっていたので、大きな進化ですね。

SPIKAのメリットを販売会社に伝えていくのは大変で、企画当初は様々なご意見もありましたが、結果としてはこれだけスピーディーにお客様の声がわかるのは素晴らしいと好評で、ほぼすべての販売会社でSPIKAを導入しています。

また、フリーアンサーの欄にも全回答の3割以上書いていただけています。フリーアンサーには厳しいご意見もありますが、半分以上はお褒めの言葉なので、スタッフのモチベーションにもなります。まだはじまって半年ほどですが、対応の改善につながるということで少しずつ成果が出てきていると思うので、今後が楽しみです」

フリーアンサーを読み、岡田はHondaの販売店に対するお客様の期待がすごく高いと感じました。

岡田 「車は高い買い物ですし、点検や車検でのご来店にもいろいろなニーズがあります。お褒めの言葉含め、実はお客様が販売店に伝えたいことは、たくさんあるんだとわかりました。『ドリンクのおかわりが欲しかった』という声は、直接お話しいただくよりもアンケートのほうが伝えやすいという方は多いと思います。CS調査はある意味、お客様と販売店のコミュニケーションなんですよね。SPIKAは、お客様一人ひとりのご要望を汲み取って販売店のアフターフォローにつなげるツールになったと思います」

自身が携わったSPIKAによって適切なアフターフォローができるようになり、お客様の満足度が上がり販売店からも好評を博していることを、岡田は嬉しく思っています。

岡田 「Hondaの販売店では点検や車検が増えている一方で、お客様一人ひとりと向き合う時間は確実に少なくなっています。

そういうなかでも、ちゃんとお客様と向きあって喜んでいただくことで、もう1回販売店に来ていただくという当たり前を見つめ直す機会になったと思います」

SPIKAで頂いた声を、リアルでの対応力向上につなげたい

2021年現在、多くの販売店でSPIKAを導入してもらえています。今後はいただいたお客様の声を対応に活かすことがより求められると、岡田は考えています。

岡田 「今はデジタル化が進化している反面、いろいろな業界でリアルな世界での対応が大事になってきていると思うんです。だからこそ、Honda Carsも車を売ってメンテナンスに来ていただくだけではなく、体験価値をしっかりと提供していかなければなりません。

そのなかで、お客様の生の声はまさにそのベースとなります。回答をすぐに確認できるのは、それだけ早く改善できるということです。このお客様は前回こういう回答をされたから、次回来ていただくときにはこういう対応をしようと改善できます」

SPIKAプロジェクトに携わったことで、現場の今後についての考えがより深まった岡田。それに伴って、自身の今後の展望も明確に考えています。

岡田 「今後は現場に出て、商売の基本をもっと学びたいと思っています。また、今までの自分に足りていないと思うのが、ビジネスの全体像的なところです。Hondaのビジネスの構造やお客様との関係を、もっと知りたいと考えています。

さらに先のステップとしては、国内でも海外でも自分の経験してきたことをいろいろな人に伝えていきたいです。もう少し幅広くビジネスを見させてもらって、今度は営業として、グローバルにまたチャレンジしてみたいですね」

パワープロダクツ事業、広報、ブラジル駐在、そしてCS推進。Hondaに入社してからさまざまな経験を積んできた岡田は、国内外を問わずさまざまな仕事で得た学びを活かし、成長を続けながら今日も奮闘しています。

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