2005年10月発表 2006年3月終了モデル
この情報は2006年3月現在のものです。

  ODYSSEY  
メカニズム/走りの性能
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Advanced Driving
走りだした瞬間、すべてに本物の手応えを感じる。
Photo:L(FF)
Photo:L(FF) ボディカラーはグレイッシュモーブ・メタリック メーカーオプション装着車
■革新プラットフォームが、
ミニバンに新しい走りの価値を生む。


低床・低重心化と新しいサスペンションジオメトリーが可能にした低ロール/低ピッチング・シャシーを得たオデッセイは、旋回時、制/駆動時の姿勢変化を理想的に低減。静と動の両面から剛性を追求した強いボディは足まわりの設計自由度を高め、ダブルウイッシュボーンのポテンシャルをより深いレベルでしなやかに引きだす。さらに低全高がもたらすすぐれた空力特性は、走行性能と燃費のハイバランス化に貢献。革新プラットフォームと先進の技術が、このクルマの走りを大きく進化させました。
     
2.4L DOHC i-VTECエンジン
2.4L DOHC i-VTECエンジン 2.4L DOHC i-VTECエンジン(アブソルート用)
エンジンスペック   エンジンスペック
     
■M、Lでは、走りと燃費、
環境性能の高次元バランスを達成


DOHC i-VTECは、VTEC(可変バルブタイミング・リフト機構)とVTC(連続可変バルブタイミング・コントロール機構)を融合した軽量・コンパクト設計の高性能エンジン。M、Lに搭載した118kW(160PS)仕様では、すぐれたドライバビリティを実現するパワー&トルクを発生しながら、10・15モード走行燃料消費率12.2km/L(FF車)の低燃費を達成しています。さらに、高精度な空燃比制御システム等により環境性能を先鋭化し、国土交通省「★★★★低排出ガス車」認定も取得。胸のすく走りと低燃費、高い環境性能のすべてを獲得した、新時代のベンチマークともいうべきパワーユニットです。

*はネット値
[VTEC=Variable Valve Timing & Lift Electronic Control System]
[VTC=Variable Timing Control]
  ■Absoluteでは、操る歓びを加速する
全域トルクフルな特性をプラス


高出力・低燃費・すぐれたクリーン性を達成するi-VTECのメカニズムを基本に、吸気側のみならず排気側にもVTECを採用。さらに吸排気系のチューンアップも加えて、147kW(200PS)のハイパワーとともに常用域から高回転域まで鋭く伸びる力強いフィールを実現。圧倒的な加速感を味わえる全域トルクフルな特性に仕上げています。
*はネット値、FF車

■DBW<ドライブ・バイ・ワイヤ>

(Absolute)


アクセルペダルの踏み込み量をコンピューターが検知して理想的なスロットル制御を行うDBW(ドライブ・バイ・ワイヤ)。加速時のトルク感向上など、i-VTECエンジンのポテンシャルをさらに大きく引き出します。
※燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。実際の走行時には、この条件(気象、道路、車両、運転、整備などの状況)が異なってきますので、それに応じて燃料消費率が異なります。
 
■CVT+7スピードモード(M、LのFF車)

2.4L DOHC i-VTECのパワーを効率よく伝達するとともに、ショックのない新感覚の変速フィールをもつCVT(無段変速機)。発進機構としてトルクコンバーターを組み込み、発進直後はトルクコンバーターによる駆動力の立ち上がりのよさで鋭く加速、その後はCVTならではの伸びやかな加速感をお楽しみいただけます。Dポジションでの走行では、勾配などの路面状況やドライバーのアクセルワークなどから変速比をインテリジェントにコントロール。ワインディングロードなどの走行時に横Gを検知してエンジン回転を最適に維持するコーナリングGシフト制御も加え、さまざまな状況下でよりスポーティに、よりエコノミーにと、操る意思に忠実で爽快な走りを実現しています。さらに、マニュアル感覚で自在にシフトできる7スピードモードは、ダイレクトな変速フィールを追求。オデッセイの走りに、いっそうスポーティな魅力をプラスします。
   
シフト
Photo:L(FF)
Dポジション時のインテリジェントコントロール
   
■ECONモード(M、LのFF車)などの採用で
実用燃費を大きく向上


CVT搭載車には、エンジン回転をより低く保ち、特別に意識することなく低燃費走行を可能にするECONモードを設定。また、CVTとエンジン、エアコンディショナーの協調制御システムや、空調効率を高めるために全タイプのルーフ内側に使用した断熱効果の高い素材なども実用燃費向上に貢献します。

*Dポジション時にスイッチONで機能します。
ECONモードスイッチ
     
■5速AT+Sマチック(M、Lの4WD車/Absolute)
スポーティな走りを演出するオデッセイのオートマチック・トランスミッションは、トルクフルなAbsolute専用エンジンの実力を最大限に引き出すようチューニングし、4WDとの相性も抜群。各ギアのつながりがスムーズで高速クルージング時の低燃費化にも貢献する5段変速とし、マニュアル感覚でシフトできるシーケンシャルモードを瞬時に選べるSマチックもプラスしています。さらにアップダウンのつづく状況でもドライバーの感性に近いシフト制御を行うプロスマテックを進化させ、コーナリング時の不要なシフトアップを抑制するシフトホールド制御も採用。Absoluteでは、DBWとの協調制御によりSマチック操作時の応答性向上と変速ショック低減を両立、走りの楽しさがさらに高まっています。 シフトホールド制御(イメージ)
     
■ドライビングを堪能できるコクピット
ダイナミックな運動性能を堪能していただくために、オデッセイはドライビングに集中できるコクピットの機能にもこだわりました。そのひとつ、AT/CVTセレクトレバーはマニュアルシフト時のステアリングとのスポーティなコンビネーション操作を可能にするため取り付け位置や操作角度を最適化。変速ストロークの短い軽快なフィールとスムーズな操作性も魅力です。また全タイプの1列目シートには、腰を座面中央の奥まで自然に導く形状に加え、骨盤を支えるために最適なスプリング角度を設定するなど、しっかりとしたホールド性と長時間乗っても疲れにくい快適性を持たせています。さらに、張り出したサイドサポート形状が強い横Gにも抜群のホールド性を発揮するレカロ社製バケットシートをAbsoluteにメーカーオプション設定。スライド/リクライニング/ハイト前・後を電動調整できる運転席8ウェイパワーシートをLに標準装備、MとAbsoluteにパワーユーティリティパッケージとしてメーカーオプションでご用意しています。

*CVTの7スピードモード/5速ATのSマチック操作時
シフト
Photo:Absolute
     
■1列目スポーツシート   ■レカロ社製バケットシート
1列目スポーツシート レカロ社製バケットシート
シートカラーはモーブ シートカラーはブルー/ブラック

   
■新リアルタイム4WD(4WD車)
通常はほぼFF状態で走行し、必要に応じて後輪にトルクを自動的に伝達するHonda独自のリアルタイム4WDを大きく進化させた、新しい4WDシステム。頼もしい走破性と軽快な走りに加え、低燃費と高い静粛性まで両立させた理想的な4WDとしての資質をそのままに、後輪へトルクを伝達するデュアルポンプシステムにワンウェイカムユニットとパイロットクラッチを加えました。これにより、FF⇔4WDの切り換えを瞬時に行い、タイムラグを感じさせない特性を獲得。さらに、後輪へのトルク配分のよりきめ細やかなコントロールが可能となり、雪上などで発進する際のグリップ感、旋回時のスムーズさなどがいちだんと向上しています。 テスト車両(4WD車)による撮影
Photo:テスト車両(4WD車)による撮影
 
新開発 リアルタイム4WD作動イメージ
 
■高い運動性能と良好な取り回し性を両立

最小回転半径わずか5.4m。高い走行性能に応える215サイズのタイヤを装着しながら、オデッセイは、3ナンバーミニバンとして画期的な小型セダンなみの小回りを全タイプで可能にしています。さらにステアリングのセンター付近を通常のギア比、大舵角時をクイックなギア比としたVGR(可変ステアリングギアレシオ)は、高速走行時のレーンチェンジ等で安心感の高いフィールを提供すると同時に、ステアリングを大きく切る低速走行時や車庫入れの際などにはきびきびとした旋回性と取り回し性を実現。多くの立体駐車場に入る1,550mm(FF車)の低全高や運転席からの良好な視界とも相まって、オデッセイはダイナミックな運動性能と日常的な使用に欠かせない運転のしやすさを高いレベルで両立させました。
最小回転半径と最低地上高
*すべての立体駐車場に入庫可能とは限りません。
また車両の状態により、表示上では入庫可能な駐車場でも、車高検知センサーによる警告や車高制限バーへの干渉で入庫できない場合などがあります。入庫の際には必ずご確認ください。
 
■ハイレベルな空力性能

ラバー製フレックスフロントスポイラーやエンジンアンダーカバーなど、空力処理を施した低床フロアとボディ各部のフラッシュサーフェス化などですぐれた空力特性を実現。さらに前面投影面積の少ない低全高フォルムとも相まって、オデッセイはミニバンとしてトップレベルのエアロダイナミクス性能を実現しました。加速性能や高速走行時の操縦安定性を大きく高めるだけでなく、クルージング時の燃費や静粛性の向上にも貢献します。
 
■静剛性とともに動剛性を徹底追求

革新プラットフォームにより獲得した走りの資質をより高度に磨きあげるため、オデッセイは基本となるボディ骨格から見直しました。まずクルマが静止した状態でのボディ剛性、いわゆる静剛性(ねじり剛性/曲げ剛性)に加え、走りのテイストに大きく影響する走行中のフロント/リアそれぞれの上下/左右変位特性、動剛性を徹底追求。さらにボディ構造の入念な解析により前後の剛性バランスを最適化して、ハンドリングの応答性や操舵のリニアリティとともにクルマ全体のしっかり感にもこだわりました。この高剛性ボディから、前後の動きが絶妙な一体感を持つオデッセイの懐の深い走り味が生まれます。
高剛性ボディ構造図
     
■4輪ダブルウイッシュボーン・サスペンション

静と動の両面からこだわった高剛性ボディは、コーナリングGなどの入力に対する余裕を高め、足まわりのより自由な設定を可能にしました。その結果、オデッセイのサスペンションは、ダブルウイッシュボーンならではのハイポテンシャルをさらに深く引きだすことに成功。フロントは大容量コンプライアンスブッシュの採用等でしなやかさを追求し、高速旋回ブレーキ時のトー(フロントタイヤの角度)変化の最適化により安定性を向上。またリアはすぐれた接地性など、高性能を低床フロアと両立させるためにリアクティブリンクタイプとするなど工夫を重ね、前後トータルに高度な操縦安定性としなやかな乗り心地のかつてないハイバランス化を実現しています。
4輪ダブルウイッシュボーン・サスペンション
 
■Absolute専用サスペンション

さらにAbsoluteでは、よりハイレベルな操縦安定性の獲得をめざし、4輪ダブルウイッシュボーン・サスペンションを専用チューニング。操る意思が車の動きに直結する、ハイレスポンスでリニアリティあふれるハンドリング性能を獲得しています。
 
■4輪ディスクブレーキ

微低速走行時の踏みはじめのコントロール性はもちろん、高速からの急制動や下り坂での繰り返し制動など、さまざまな速度域、状況でのブレーキングでドライバーのイメージに忠実な制動力を発揮するオデッセイの4輪ディスクブレーキ。高剛性フロントキャリパー、大容量リアディスク、可変レシオブレーキペダル等で高性能を追求し、さらにAbsoluteのフロントは、よりコントローラブルな大径16インチディスクとしています。
 
■静かで快適な乗り心地

スポーティな操縦安定性を誇るオデッセイは、ドライビングを楽しむためのもう一つのポイント、静かで快適な乗り心地にもこだわりました。エンジン自体の低騒音・低振動化はもちろん、エンジンマウント・ブラケットのアルミ化による剛性アップ、サブフレーム・フローティングによるサスペンションからの振動入力低減、吸音性をもつダッシュボード・インシュレーター、シート表皮、フロアカーペット、ルーフライニングの採用など、軽量化をはかりながら徹底した音と振動のマネージメントにより、ロードノイズやバイブレーションを効果的に低減しています。
吸音材・遮音材配置図
     

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オデッセイ基本情報取扱説明書