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スポーツサスペンションは、初期型NSXの乗り味を進化させるのがねらい。スプリングレートとダンパー減衰力を強化しながらも、それらのバランスは初期型の考え方を踏襲。弱アンダーステアのハンドリングバランスで、コーナーの進入から立ち上がりまで、非常にコントローラブルな特性を実現しています。
さらに、NSXはスポーツ走行だけをするクルマではないため、日常の乗り心地を確保すべく、前後とも5段階調整機構を採用。市販のハイパフォーマンスタイヤでも徹底したテストを行い適応させているため、ドライバーの走りの好みに合わせたセッティングが可能なだけでなく、タイヤの選択肢を広げられることも魅力となることでしょう。
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トランクスポイラーは、曲面に追従しやすく織り目の表情が美しい「綾織り」のドライカーボン製。この製法は高い成型技術を要するが、NSXにふさわしいクォリティを実現するためにこだわり抜かれました。カーボンの採用により軽量化にも寄与しています。
開発は、Sports Moduloの「実効空力」〜空気抵抗から逃げるのではなく走りに活かす〜という考え方をベースに、徹底した走行テストが中心。ボディサイドからの強い空気の流れを逆さのウイング形状の上下に導くことで、リアにマイナスリフトを発生。ウイング形状とその角度は、徹底した走行テストでドライバーのフィーリングに基づき決め込んでいったものです。その結果スポーツ走行において、ターンインの安定感、立ち上がり時のグリップ感を高め、爽快なドライビングを実現します。
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2010年のNSX fiestaで、このスポーツサスペンションとトランクスポイラーを装着したNSXに鈴鹿サーキットで試乗した黒澤氏は、「魔法のダンパーとまではいわないが、S字の切り返しや逆バンク、ダンロップの登り、デグナー、ヘアピン、スプーン、130Rで今までにない安定感と爽快感を経験した。こんなに楽しかったテスト走行は久々だった」と述べています。
また、黒澤氏の好インプレッションを受けて実際に購入されたオーナーは、「市販のサスはサーキットに照準を合わせると“ガチガチ”のものが多いのですが、このサスはよく動いているのがわかりました。普段はサスペンションの調整機構を(1)か(2)にして快適な乗り心地を楽しみ、サーキットでは(5)にし、今までにないほど安定感に満ちた爽快なドライビングを楽しむことができました」
「トランクスポイラーを購入したのは、ひと目見てNSXのボディまわりの空気の流れに合致したスポイラーだと思ったからです。いつかノーマルのスポイラーで雪道を走ったとき、スポイラーの中央部には雪が付着して積み上がっているのに、両端にはほとんどなかったんです。まさに、このスポイラーの形状そのままで感動したわけです。実際にサーキットで走ってみると、リアのフワつきが抑えられ、安心感が高かったですね。まさに爽快な走りを楽しむことができて感激しました。両パーツとも装着して非常に満足しています。みんなにも薦めたいですね」 まさに、NSXに新たな感動をもたらす逸品といえるでしょう。
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2012年の年明け早々、北米はデトロイトショーの会場において世界の注目を一身に集めたNSXコンセプトがHonda青山ビル1階「Hondaウエルカムプラザ青山」で初代NSXとともに一般公開され、たくさんの方々が来場しました。
四輪車はNSXコンセプトと初代NSXのみを展示。たくさんの方に見ていただけるよう、十分なスペースが確保されました。“モデル”とはわかっていながら、思わず下回りを覗き込む方々も多くいらっしゃいました。
2月4日(土)の初日は、朝早くから詰めかけたお客様のために、開館時間を30分前倒しし9時30分にオープン。遠方からいらしたあるお客様は、NSXコンセプトが展示されるとのことでいてもたってもおられず早朝に出発されたとのことで、開館直後から思う存分写真を撮られていました。
ターンテーブルの上でゆっくりと回るNSXコンセプトを見つめ、現物でしか見ることのできない細部のデザインをじっくりと確かめる方も。ボディの面の張り具合、キャラクターラインの美しさ、さまざまな角度からの光の映り込み、ホイールのディティール、すき間から垣間見えるブレーキキャリパーの造形など…。やはり実物を見ての感動はひとしおでした。
初代NSXオーナーの方々もいらっしゃっており、あるオーナーは「今のNSXには18年も乗っており、愛着があって手放す気にはなれません。ですが、新しいNSXコンセプトもこれはこれでいい。やはり欲しいですね。身近な存在になってくれるといいのですが」と語っていました。
「想像していたよりもコンパクト」とおっしゃる方が多く、実際、初代NSXより100mm短く、85mm幅広く、10mm低い実物のボディは引き締まって見えます。しかし、前:255/35R19、後:275/30R20と迫力あるサイズのタイヤを装着しており、押し出しは十分。感動の乗り味を想像させるコンセプトモデルでした。
会場には、初代NSXのさまざまなシーンを紡いだ映像からNSXコンセプトの映像へとつながるイメージビデオが流されており、エキサイティングなエキゾーストノートで展示を盛り上げていました。
映像はYouTube Honda公式チャンネルでも見られます。
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