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東京は青山のHondaウエルカムプラザでは、週末を中心に さまざまなイベントが催されている。2002年10月6日。この日は、 いつにもましてウエルカムプラザはホットなHondaファンで賑わっていた。 クルマフォーラム2002「R伝説」と題された、 「R」にまつわるトークイベントが開催されたのだ。 司会はモータージャーナリストの河口まなぶ氏。また、ゲストとして 全日本GT選手権でNSXに乗り活躍したレーシングドライバー、光貞秀俊選手が参加。 そしてHondaからは、NSX、インテグラ、シビック それぞれのタイプR開発責任者が一同に会した。 NSXの上原 繁、インテグラの乙部 豊、シビックの蓮子末大が 河口まなぶ氏、光貞秀俊選手とともに「R」への思いを大いに語った。 |
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イベント開催予定時刻の30分前から会場はすでに満員だった。 タイプRの開発者3人が顔を揃えるトークショーは前代未聞。会場に訪れた人々は早くも高揚感につつまれていた。 興奮を癒すためか、高めるためか、参加席の隣りにはラジコンカーを楽しむスペースが特設されていた。子ども達に交じって大人も屈託のない笑顔で遊んでいる。そこは和やかな空気が流れる。 そして、盛大な拍手で「R伝説」の幕が開けた。タイプR開発の背景にはじまり、それぞれの開発者のタイプRに対するこだわりなど、Rづくめの話題でトークショーは盛り上がっていく。 インテグラ タイプRはサーキットでの操るよろこびをひたすらめざし、欧州で生まれたシビック タイプRは、ワインディングでの深みのある走りも重視して開発されたことが語られた。そして、当然のように話題は、登場したばかりのNSX-Rへと移っていった。 |
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河口まなぶ氏:「光貞さんはすでにNSX-Rにも乗られていますよね。 今回、NSX-Rは空力を重視して開発を行ったわけですが、光貞さんはNSX-Rの空力をどのように感じていますか?」 |
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光貞秀俊氏:「僕の場合、空力となると、比較対象がGTカーになってしまうのですが、一般のクルマとGTカーを比較すると、一般のクルマは、それがたとえスポーツカーであってもダウンフォースが出ているという感覚をあまり感じません。たとえば、リアにスポイラーをつけたとしても『何となくリアのグリップが上がったかな』というぐらいの感覚なんですよね。やっぱりレーシングカーとは明らかに違う。 でも今度のNSX-Rは、しっかりとダウンフォースを感じるんですよ。もうグリップが何となく…なんていうレベルじゃなくて、高速コーナーでとにかくクルマがピタッと安定している。クルマが安定すれば、ドライバーは落ち着いてコースと向き合うことができます。これってレースに限らずすごく大切なことなんですよね」 |
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トークショーが終盤に差し掛かる頃になるとさらなる盛り上がりを見せ、話題はタイプRの進化へと発展していった。 |
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乙部豊:「タイプRだけでなくスポーツカー全般に言えることなんですけどね、スポーツカーは“クルマがクルマである証”みたいなものだと思います。クルマには人が乗り、人はクルマを思い通りに操る。この操る楽しさに価値がある限り、タイプRはずっと続いていくと思います」 |
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上原繁:「そう、人間がクルマを発明してから100年ちょっとくらい経ちますが、その間人はずっと走るよろこびを感じ続けてきた。自分の好きなクルマに乗って思い通りに操る。すごく気持よくて、自分の能力が何倍にも上がったように感じる。そういった操るよろこびは、この先もそんなに変わっていかないと思うんですよ。じゃあ、そのよろこびを提供するために我々Hondaはどんなことができるか。これはこの先も常に考え続けていくべきだと思います。タイプRというのは、たとえるならば“日本刀”みたいなもので、叩いて叩いて、鍛え抜いて徹底的に研ぎ澄ますクルマ。研ぎ上がった部分の一番尖った所が「R」だと思うんです。ですから、いつの時代でもそのクルマを徹底的に煮詰めて、圧倒的な走りのよろこびを味わえるクルマに仕上げること。これがタイプRの基本なわけで、そういう意味ではタイプRは続いていくんじゃないかと思います」 |
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タイプRのフラッグシップであるNSX-Rが進化し、タイプRはまた一歩高みへと登り詰めた。さあ、Hondaの次なるタイプRはいつ我々の前に姿を見せてくれるのだろうか。 |
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