2020年7月21日(火)

WTCR eSportsシリーズ最終戦 グエリエリが総合3位

WTCR eSportsシリーズ最終戦 グエリエリが総合3位

FIAワールド・ツーリングカー・カップ(WTCR)のeSports新シリーズ最終戦が仮想のセパン・サーキットで行われました。

エステバン・グエリエリがポールポジション(PP)、レース1優勝、ファステストラップのハットトリックを達成したものの、惜しくもシリーズ総合では3位となりました。グエリエリの活躍により、このeSportsシリーズ参戦はHonda勢にとって成功のうちに幕を閉じました。仮想空間で開催された全12レースの内、5レースでHonda CIVIC TCRを駆るHonda勢が優勝し、合計で8回のポディウムを獲得。4名のドライバー全員が、少なくとも1度の表彰台登壇を果たしました。また、PPを2回、ファステストを4回獲得しました。

グエリエリは予選では4番手タイムでしたが、スーパーポールセッションで最速ラップを叩き出すと、今季2回目のPPを獲得。決勝レースでは第1コーナーをトップで通過し、2番手に躍り出たネストール・ジロラミと、Hondaの1-2体制で走行。圧倒的なスピードで後続を引き離しました。

ジロラミはファステストラップを記録しながら、グエリエリの後ろを1秒強の差で追走し、グエリエリのシリーズ総合優勝を懸けたポイント争いを援護。3位と3.742秒差をつけて2位となりました。

グエリエリは、続くレース2を7番グリッドからスタート。最初のシケインで2つポジションを上げ、5番手に浮上。その後も鋭い走りを見せ、1周目を終えた時点で3番手までポジションを上げました。レース中盤、第9コーナーのヘアピンで攻め、2番手へ。さらに最終ラップで、トップに追いつきますが、逃げきられ、2位でチェッカーフラッグを受けました。このレースではファステストも記録し、グエリエリはこのラウンドで50ポイントを獲得。シリーズ総合で、トップと6ポイント差の3位となりました。

ジロラミは好調な走りでレース1を2位、レース2を4位でフィニッシュ。このシリーズでの自己最高のポイントを獲得し、シリーズ総合を6位で終えました。

シーズン後半からポイントを伸ばしたアッティラ・タッシはジロラミと2ポイント差で総合7位。タッシは、予選でトップタイムを記録。レース1では、タッシの順位によってグエリエリのタイトル獲得が左右されるというプレッシャーの中、序盤から3番手のマシンを追い上げました。しかし、2回のオーバーテイクを阻まれている間に4番手のマシンから猛追を受け、スピン。一気に8番手まで順位を落とします。そこから追い上げ、一つポジションを上げたものの、7位でのフィニッシュとなりました。レース2では、10番グリッドからスタート。5番手を走行していましたが、最終周の第1コーナーで接触されます。一時は8番手まで後退しましたが、見事なリカバリーで最終的には6位となりました。

ティアゴ・モンテイロはレース1で、9番手争いを展開。6台の集団を一時的にリードしますが、最終的には10位となり、このシリーズで5回目のトップ10入りを果たしました。レース2では、オープニングラップの接触によりリタイアとなりました。

4人のHondaドライバーは、9月12-13日にザルツブルクリンクで行われる、WTCR 2020年シーズン開幕戦に向けて、準備を進めます。

コメント

エステバン・グエリエリ
「今大会の前に『結果を出したい』と言っていたので、PP、レース1で優勝、レース2で2位を獲得できたことは誇りに思います。シリーズ総合では惜しい結果でした。イベント全体を通して、フィーリングはよかったですし、PPを獲得したことで、レース1でネストール(ジロラミ)と、Hondaの1-2でレースをリードすることができたのは、とてもよかったです。Honda、ALL-INKL.COM Munnich Motorsport、チーム全員に楽しんでもらえるレースができました。ここにはメカニックはいませんが、彼らが家で見ていることを願っています。WTCRとRaceRoomのすばらしい取り組みに感謝をしています。WTCRが開幕したら、このシリーズで見せたような強さを発揮したいと思っています」

ネストール・ジロラミ
「タイトルを獲得できる可能性は低くても、シリーズ総合5位以内に入りたいと思っていました。予選3番手は満足ですし、レース1のスタートでは第1コーナーで思いきってオーバーテイクして2番手を獲得しました。エステバン(グエリエリ)がタイトル争いをしているのを知っていたので、彼の邪魔をしないようにしました。シーズンの最終戦で1-2体制を作れたことは、チームにとってすばらしい出来事でした。僕たち4人のHondaドライバーは、チームとして非常にいいプレーをしていました。僕たちは一つのチームであり、Hondaが世界チャンピオンになるという一つの目標を持っています。実際のシーズンでも同じようにプレーするということを、ほかのチームに示すいい機会となりました」

アッティラ・タッシ
「予選はジロラミとうまく連携できたので、ファステストを出すことができましたが、スーパーポールセッションのラップはよくありませんでした。第1セクターまでは速かったのですが、第2セクターで少しオーバーステアを出したり、最終コーナーでブレーキをロックさせるミスで、チャンスを逃してしまいました。レースに関しては、何度か接触され、そのせいでいい結果が出せなかったのが残念です。でも、自分のパフォーマンスには満足していますし、このシリーズでHondaの成功に貢献できたこともうれしいです。この勢いを現実のレースにも持っていきたいです」

ティアゴ・モンテイロ
「レース1も接触は多かったですが、5、6人で9番手争いをしていました。少し差をつけられると思っていましたが、前に誰もいなかったせいで、自分はスリップストリームを得られず、逆に後ろの集団にまた追いつかれてしまいました。それでも10位はいい成績でした。レース2では集団の中にいて、接触されてしまいました。シリーズは厳しい終わり方になってしまいましたが、自分には粘り強さがありますし、この大会を開催してくれたEurosportとRaceRoomに感謝しています」

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