2020年7月14日(火)

ネストール・ジロラミ、ティアゴ・モンテイロが表彰台を獲得

ネストール・ジロラミ、ティアゴ・モンテイロが表彰台を獲得

FIAワールド・ツーリングカー・カップ(WTCR)のeSports新シリーズ第5戦が仮想のマカオ “ギア・サーキット”で行われました。レース1ではネストール・ジロラミが3位。レース2ではティアゴ・モンテイロが3位に入り、このシリーズで初のポディウムを獲得しました。

ギア・サーキットは、道幅が狭く、現実のレースではクラッシュが多い高難易度の市街地コース。モンテイロがHonda CIVICで2012年に初めてWTCCの表彰台を獲得した場所です。仮想のサーキットで行われたレース2は荒れた展開となりましたが、彼はクラッシュすることなく3位表彰台を獲得しました。

レース1では、リアルのレースでもクラッシュの多いリスボアでライバルと接触し、リタイアとなってしまったモンテイロ。レース2では12番手からスタートしますが、オープニングラップで再び発生したリスボアでのアクシデントを抜け出し、一気に4番手に躍り出ました。このクラッシュで、エステバン・グエリエリとアッティラ・タッシはリタイアとなりました。

モンテイロは、その後も4番手をキープ。最後から2周目のメルコ・ヘアピンで、前を行くマシンがステアリングに問題を起こしストップしたことで3番手に浮上しました。後続からのプレッシャーに耐えてポジションを守ったままフィニッシュし、シリーズ初めての表彰台を獲得しました。

これで、Honda勢は全員がこのeSportsシリーズで表彰台に登ったことになります。また、仮想のHonda CIVIC TCRは今大会でレース1・レース2を通しての表彰台獲得となりました。

ジロラミは、タッシとともに進出したスーパーポールセッションで好成績を出し、予選3番手となりました。レース1を3番グリッドからスタートし、最後までポジションを守り切って3位でフィニッシュ。このシリーズで3回目の表彰台獲得となりました。レース2ではクラッシュに巻き込まれましたが完走を果たし、ポイント獲得となりました。

タッシはレース1でジロラミの後ろを走り続け、終盤でポジションを落としたものの5位でフィニッシュとなりました。

第5戦は、シリーズチャンピオンを目指すグエリエリにとっては厳しい内容となりました。予選では8番手となり、レース1ではアクシデントを回避。1台を抜いて7位でフィニッシュ。リバースグリッドのレース2では、オープニングラップのポリス・ベンドと呼ばれる低速コーナーで後続から追突され、巻き込まれたタッシとともにリタイアとなりました。

グエリエリは現在トップと27ポイント差でシーズン総合5位。ジロラミやタッシを含め上位7人までが、タイトル獲得の可能性があります。次回の最終戦の舞台は仮想のセパン・サーキット。今年の初め、グエリエリがeSportsレースで初めてリアルレーサーとして優勝したサーキットで、好成績が期待されます。

コメント

ティアゴ・モンテイロ
「今回は表彰台を獲れる確信はありませんでした。実際のマカオは危険なコースです。ゲームであっても同じで、なにが起きるか分からないし、クラッシュに巻き込まれないように走る必要があります。レース1は厳しい結果でした。接触されてリスボアの手前でクラッシュし、リタイアしてしまいました。レース2は、クラッシュに巻き込まれないように走ろうと思っていました。クラッシュが多いレースでしたが、運よく回避することができました。マカオの難コースが味方をしてくれました。eSportsシリーズでは苦戦が続いていたので、今回の表彰台にはとても満足しています」

ネストール・ジロラミ
「レース1で3位になれたことにとても満足しています。特にアッティラ(タッシ)とは、いいポジション争いができました。同じペースで、お互いにチャンピオン争いをしているので、とてもフェアな戦いだったと感じています。レース2のアクシデントは大混乱でした。クラッシュで先行する選手が止まっていましたが、誰かに衝突されるまでうまくかわせると思っていました。しかし、ラッキーなことに抜け出して、11位でゴールできました。今回獲得したポイントがチャンピオン争いにとっては重要になるかもしれません」

アッティラ・タッシ
「1回目の予選では、Honda勢の中で最も速いタイムを出せてうれしかったです。しかし、スーパーポールでは小さなミスがたくさんありました。おそらく、それが影響して最後から2番目のコーナーでプッシュし過ぎてタイムをロスしてしまいました。本来なら、レース1では表彰台を狙えるグリッドを得られたと思います。最終的に5位にはなれたので、チャンピオン争いに向けてポイントを稼げました。レース2では、クラッシュに巻き込まれて成す術なくリタイアとなってしまいました」

エステバン・グエリエリ
「とても難しいラウンドでした。予選では、リバースグリッドを使って先頭からスタートできるポジションを意識していましたが、結果的には間違った判断となってしまいました。レース1のスタートでのクラッシュでは、1台はオーバーテイクできましたが、前を行く集団との差は大きく、7位が限界でした。レース2では、なにが起きたのか正確には分かりません。テッド・ビョーク(Lynk&Co Cyan Racing)をオーバーテイクしようとしたあと、後ろから追突され、2回の衝突に巻き込まれ、リタイアとなってしまいました。最終戦の前に後れを取ってしまいました。シリーズをいい成績で終えるために、次のセパンでベストを尽くすしかないと分かったのは、いいことです」

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