2020年6月23日(火)

HondaがWTCRのeSportsシリーズで3勝目

HondaがWTCRのeSportsシリーズで3勝目

FIAワールド・ツーリングカー・カップ(WTCR)のeSports新シリーズ第2戦が仮想のハンガロリンクを舞台に開催されました。CIVIC TCRを駆るネストール・ジロラミがレース2を制し、eSports新シリーズでHonda勢3人目のウイナーとなりました。2019年に行われたWTCRのハンガロリンクで2連勝したジロラミは、eSportsでも前戦ウイナーのアッティラ・タッシを抑えて優勝。バーチャルのHonda CIVIC TCRで、ハンガリー出身のタッシと1-2フィニッシュを決めました。

リバースグリッドのレース2をジロラミは2番手からスタート。1周目終盤のコーナーで、トップの不意を突いて首位に躍り出ました。さらに最終コーナーではタッシもジロラミの後ろに続き、レース序盤にHonda勢による1-2体制となりました。ジロラミは序盤では後続に差をつけていましたが、残り3周で猛追を受け、激しいトップ争いとなりました。残り2周の終盤で、2台のマシンに連続で抜かれ、ポジションを失ったものの、その後の最終コーナーで前を行く2台のマシンが接触し、首位を奪い返しました。タッシはマシントラブルで一時5番手に後退していましたが、残り2周の序盤で4番手に浮上。レース後半に起きた先頭集団のクラッシュにより順位を上げ、再び2番手の順位を取り戻します。その後は見事なディフェンスを見せ、2位でフィニッシュとなりました。

レース1では、ジロラミは11位でした。タッシは5番手でフィニッシュしたものの、レース終了後にペナルティーにより30秒が加算され、14位となりました。

一方、開幕戦の勝者エステバン・グエリエリは、レース1のスタートで接触があり、2勝目を挙げることができませんでした。予選でトップタイムを記録してポールポジションを獲得しましたが、2番手のマシンに、第1コーナーでイン側の芝生からの強引なオーバーテイクを仕掛けられ接触。このアクシデントで4番手に後退したグエリエリでしたが、その後ポジションを一つ上げて表彰台を獲得。レース2では11番手からスタートすると、徐々に追い上げて、9位でフィニッシュしました。

ティアゴ・モンテイロは予選でタイムを出すことができず、両レースとも16番手からスタートしました。レース1は、後半にライバルから行く手を阻まれながらも10位という好成績を収め、レース2は13位でフィニッシュしました。

コメント

ネストール・ジロラミ
「このサーキットで、リアルでもバーチャルでも勝てたことはうれしいです。昨年のハンガリーでのレースをよく覚えています。今回のバーチャルレースと同じように、熱いレースでした。予選では、ポールポジションを狙うようなペースではなかったので、トップ10に入ることを目標にして、9番手でフィニッシュしました。レース2では、序盤にトップに出たときに、このまま優勝するのは難しいと思っていましたが、とてもいいレースをすることができました。マイケル・アスコナ(CUPRA Racing)とサイドバイサイドで接触してしまいましたが、乗り切りました。最終ラップのアッティラ(タッシ)とのバトルはとてもハードでしたが、最終的に優勝できて昨年の優勝と同様に最高の気分です」

アッティラ・タッシ
「レース2の途中、第1コーナー付近でギアボックスに問題が生じ、順位を下げてしまいましたが、その後は追い上げて、4番手までばん回することができました。最終ラップの直前に前を走るマシン同士が接触したので、それを利用して2番手まで順位を上げ、あと少しでトップに立てそうでした。運もありましたが、結果的にいい順位になれたので、走りに満足しています。ジロラミはいいディフェンスをしていたので、彼にはおめでとうと言いたいです。レース1ではペースダウンの指示を見落としたために30秒のペナルティーを受けましたが、減速の指示には気が付きませんでした。後続とはかなり距離があったので、異議を申し立てましたが、認められませんでした」

エステバン・グエリエリ
「予選のフィーリングはとてもよかったです。第1セクターの感覚はとてもよかったし、その調子できれいにラップをまとめました。現実の世界でも仮想の世界でも、このコースで予選を走るのは好きです。ポールポジションからのスタートだったので、接触されてトップを失ってしまったのは残念でした。仕方がないので、可能な限りリカバリーすることに専念しました。3位フィニッシュはいい結果ですし、レース2でも10位以内に入ったことは、シリーズチャンピオンシップのことを考えてもいいことだと思います」

ティアゴ・モンテイロ
「予選では周回を重ねることができませんでした。2周しかできず、シケインを少しカットしてしまい、タイムがカウントされませんでした。いつもと同じラインを走っていると思ったのですが、許されませんでした。想定よりも後ろからのスタートになってしまいましたが、2レースともいい戦いができました。レース1で10位に入ったのは満足しています。トップ10入りは、現状eSportsシリーズで僕が目指している位置です」

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