2020年5月21日(木)

グエリエリがWTCRのeSports最終戦を歴史的勝利で飾る

グエリエリがWTCRのeSports最終戦を歴史的勝利で飾る

FIAワールド・ツーリングカー・カップ(WTCR)のeSportsシリーズ最終戦が開催され、エステバン・グエリエリがセパン・インターナショナル・サーキットに見立てたコースで見事勝利。HondaのWTCRドライバーはそれぞれ力強い走りをみせました。

eSportsシリーズ最終戦、グエリエリがポールトゥウインで初優勝。昨シーズンWTCRでチャンピオンを逃したサーキットでのバーチャルレースを、WTCRのeSports史上初めての、実際のレースドライバーによる勝利で締めくくりました。

レーシングゲームプレーヤーのベンス・バンキがHonda CIVIC TCRを駆って勝利したレース1で、グエリエリは10位フィニッシュ。10位以下がリバースグリッドとなったレース2では、ポールポジションからのスタートとなりました。先頭で第1コーナーに突入すると、ダブルヘアピンで後方から詰め寄られますが逃げ切ります。後続のレーシングゲームのプロたちが競り合う中で、グエリエリは快走。25分間のレースで終始、ライバルたちと差を保ち、最終的に1秒強のリードで勝利しました。

寧波国際スピードパークに見立てたコースでの2週間前のeSportsレースでは、最終ラップで後続車に接触されて勝利を逃していただけに、今回は彼にとって待望の勝利となりました。グエリエリはレース2の勝利で25ポイントを獲得し、レース1の10位フィニッシュでは6ポイントを獲得。レーシングゲームのプロに交じり、ランキング7位でeSportsシリーズを終えました。

他のHondaドライバーたちも力強い走りをみせました。2019年のALL-INKL.COM Münnich Motorsportのチームメートであるネストール・ジロラミは大会の1週間前にアルゼンチンからスペインに戻り、使い慣れたシミュレーターを使うことができました。予選ではポールポジションから0.5秒差の17番手につけ、想定どおりの強さをみせます。レース1で順位を1つ上げましたが、ポイントには惜しくも届きませんでした。レース2では、トップ10入りを目指して好スタートを切りました。一時は12番手に退きますが、ライバルがドライブスルーペナルティーを受けている間に1つポジションを上げます。そして、レース後半で2人のプロゲームプレーヤーを抜いて9位でフィニッシュ。初ポイントを獲得しました。

アッティラ・タッシはレース前の練習時間が少なく、レース1は28番グリッドからのスタートとなりました。レース1では7つポジションを上げる快走で、21位でフィニッシュしました。続くレース2では、スタートで3台を抜き、すばらしい立ち上がりを見せました。レース後半、ポイント圏内を目指して果敢に追い上げましたが、最終的にポイント圏外の16位でフィニッシュ。このシリーズでの自身最高位となりました。

レース2は、Hondaの3選手がWTCRドライバーのトップ3を独占。大会前に掲げていたファンを楽しませるという約束を果たし、プロのゲームプレーヤー相手に予想を超える結果を残しました。ティアゴ・モンテイロは、中国・寧波ラウンドに続き、セパンのeSportsレースも不参加でした。

コメント

エステバン・グエリエリ
「すばらしい夜になりました。予選でいい結果を出すことが重要でしたし、レース2のリバースグリッドのために、レース1ではトップ10入りを目指しました。レース2では、リードを築くとハイペースを維持し、後続車に抜かれないようにコーナーを攻めました。毎ラップをハイペースで走るのは大変でしたが、勝利を手にしてとても満足しています。前回の大会は、勝利まであと少しの接戦でした。それに、昨年のWTCRのセパンでは残念な思いをしているので、この勝利はチームとHondaへのささやかなギフトだと思っています。もちろん実際のレースの勝利ではありませんが、努力の結果であることは間違いないですし、レーススピリットは本物です。Hondaの仲間やメカニックはここにはいませんが、彼らと一緒にこの勝利を分かち合いたいです。楽しくて、いいイベントでした。開催してくれたWTCRに感謝です」

アッティラ・タッシ
「たくさんトレーニングをし、今回がシリーズをとおして最高のラウンドになりました。残念ながら予選は最高の走りではありませんでしたが、レース1は17番手スタートから順位を上げて16位でフィニッシュしました。レース2は1周目がとてもよく、前を走っていたマシン4、5台をオーバーテイクし、本当にいい結果を出せました。とても幸せです。エステバン(グエリエリ)の完璧なドライビングと勝利を祝福します。彼は予選でとてもいい走りをしましたし、勝つべくして勝ったと思います」

ネストール・ジロラミ
「eSports全4戦の中で、ベストの2レースでした。予選は不運があり、いいタイムを出せず、28番手でした。レース1は21位でフィニッシュし、レース2はそのポジションから16位まで追い上げました。いくつかオーバーテイクに成功し、いいレースができました。スポーツマンシップに反するような接触を受けましたが、とても楽しかったのは間違いありません。このレースの目的を果たせました。とてもいいレースでシリーズを締めくくれました」

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