Round10マカオマカオ

1日目

2018年11月16日(金)

会場:Circuito da Guia

Honda Civic Type R TCRが、3レースともフロントロースタートを決める

FIAワールド・ツーリングカー・カップ(WTCR)の最終戦マカオラウンドが、マカオの市街地コース、ギア・サーキットで開幕。11月16日(金)に行われた予選で、ALL-INKL.COM Münnich Motorsport勢がすばらしい走りを披露し、Honda Civic Type R TCRは今大会の3レースすべてでフロントローからスタートすることとなりました。

同チームのエステバン・グエリエリは、土曜日に行われるレース1と日曜のレース3で2番グリッドを獲得。これによりチャンピオンシップポイントで4点を追加し、タイトル争いに踏みとどまりました。グエリエリは、今シーズンの全ドライバー中で平均予選順位が最上位となり、自身の速さを証明することとなりました。

チームメートのティモ・シャイダーも、初めて臨むマカオの市街地コースへ果敢に挑み、フリー走行から徐々に調子を上げると、予選2回目で自己ベストリザルトとなる10番手タイムをマーク。10番手以上がリバースグリッドとなるレース2では、ポールポジションからスタートします。

もう一人のチームメート、ヤン・エアラッシは、鈴鹿での日本ラウンド後にエンジン交換を行ったことで、レース1では最後尾スタートが決定。このため、セッション前半ではチームメートにスリップストリームの効果を与えるために先導走行を行いましたが、それでも午前のセッションで4番手につけます。Q3ではギアシフトの問題を抱えながらも、好走を見せ、レース3での5番グリッドを手に入れました。

Boutsen Ginion Racingのマー・チンホワは、前戦の日本ラウンドには出場しなかったものの、マカオではレースへ復帰。予選ではトラフィックに捕まってしまう不運もあり、レース1で14番手、レース2と3では16番手からのスタートとなります。

マカオではF3とWTCCで表彰台登壇経験を持つチームメートのトム・コロネルも、バックマーカーに引っかかってラバーの乗った路面を活かせず、レース1で18番グリッド、レース2と3で23番グリッドとなっています。

地元マカオで育ち、今大会Macanese MacPro Racing Teamからワイルドカードで参戦しているアンドレ・クートは、マイナートラブルを抱えながらも22番手タイムをマーク。ギア・サーキットでの経験を活かそうとしましたが、ニュータイヤでのアタックが最後の1周しかできず、レース2と3では26番手スタートとなりました。

コメント

エステバン・グエリエリエステバン・グエリエリ
「両セッションともに2番手となり、今季のWTCRで平均予選順位のトップに立てました。しかし、ポールポジションを獲得できずにがっかりしている部分もあり、悲喜こもごもの一日です。チームはすばらしい仕事ぶりで、とても速いマシンを作り上げてくれましたし、ヤンとティモもチームプレーに協力してくれて感謝しています。今日はポールに届くスピードがあったと思いますが、レースではスタートを決め、勝利をつかむために100%の力を出さなければなりません。貴重な4ポイントを得てタイトル獲得の可能性は残りましたが、差は大きいので過度な期待を抱かないようにします」

ヤン・エアラッシ
「予選については複雑な気持ちが残りました。いい面はマシンが最高で一日を通じて速さがあったことです。一方で、グリッドペナルティーは残念です。このために、Q1ではエステバンとティモにスリップストリームを活用してもらうべく先行して走りました。しかし、それでも4番手に入れたので、マカオで我々に速さがあることを示せたと思います。予選2回目はすごく順調で、再びQ3に進出できました。しかし、シフトアップに問題があり、ラップ最後の3分の1ではパドルを固定するために片手で走行せざるを得ませんでした。それがなければ、さらに上位もあり得たと思います」

ティモ・シャイダーティモ・シャイダー
「今日の結果に満足しています。午前にはWTCRで自己最高の予選11番手となり、午後にはさらに順位を上げて10番手、リバースグリッドのレースではポールポジションからスタートできます。マカオはチャレンジングな舞台だと分かっていましたし、コースは最高だと感じましたが、この結果は想像以上です。フリー走行で11番手だったので、チームのみんなはこの結果があり得るかもと冗談を言っていましたが、現実になりました。最高のマシンを与えてくれたみんなと、メインストレートでスリップストリームを使わせてくれたチームメートに感謝しています」

マー・チンホワマー・チンホワ
「予選ではいいスタートが切れましたが、何度もバックマーカーに引っかかるという不運がありました。いいタイムが刻めなかっただけでなく、スピードを落とさざるを得なかったことで、マシンの限界も見つけることができませんでした。したがって、その次のアタックラップにはプッシュするのがどれほど難しいのかを知らないまま臨むことになり、かなり不利だったと思います。これがなければもっと速く走れたとは思いますが、どの程度かは分かりません。明日のレースに向けてマシンを改善し、いいパフォーマンスを見せられると思います」

トム・コロネルトム・コロネル
「リザルトに現れてはいないものの、今週ここまでは過去数戦に比べてかなりいい感じできています。土曜のレースでは18番手スタートですが、目の前でアクセルを緩めたバックマーカーに引っかかって0.7秒は失ったので、それがなければあと2列は前にいけたと思います。それが分かっていたので、午後のセッションは自信を持って臨めましたが、タイヤの調子がピークにあるときに同じ場所で2度もバックマーカーに引っかかってしまいました。ただ、久しぶりにチームメートと同じくらいのパフォーマンスを出せていることはいいことです」

アンドレ・クートアンドレ・クート
「厳しいWTCRデビューとなりました。マシンに問題を抱えていたことで、満足いく走りになっていません。終盤にかけてようやくまとまってきたので、明日に向けては少し希望が見えています。市街地コースですし、マカオを初めて走るドライバーも多いので、明日は何が起きるか分かりません。私の経験が活かせればと思います」

リザルト

予選1

順位 No. ドライバー マシン タイム
112R.ハフフォルクスワーゲン2'29.040
286エステバン・グエリエリ Honda +0.479
348Y.ミュラー ヒュンダイ+0.591
468ヤン・エアラッシHonda+0.920
569J.カール・ベルネ アウディ+0.997
625M.ベナーニ フォルクスワーゲン+1.133
1142ティモ・シャイダーHonda+1.800
1555マー・チンホワHonda+2.513
209トム・コロネル Honda+3.605
2589アンドレ・クートHonda+5.820

予選2

順位 No. ドライバー マシン Q1 Q2 Q3
112R.ハフフォルクスワーゲン2'29.3332'29.2072'29.660
286エステバン・グエリエリ Honda2'29.4402'30.1342'30.034
35N.ミケリスヒュンダイ2'30.6252'30.1082'30.218
469J.カール・ベルネ アウディ2'30.4362'29.6142'30.223
568ヤン・エアラッシHonda2'30.2482'29.7902'30.669
648Y.ミュラー ヒュンダイ2'30.5562'30.287 -
1042ティモ・シャイダーHonda2'30.6902'31.478 -
1655マー・チンホワHonda2'31.315 - -
23 9 トム・コロネル Honda 2'33.046 - -
26 89 アンドレ・クート Honda 2'35.325 - -

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