今年から予選で決まった順位のトップ10が、リバースグリッドでスタートするオープニングレースは、昨日の予選でロブ・ハフ(Castrol Honda World Touring Car Team)が9番手となったため2番手、ノルベルト・ミケリスは5番手、ティアゴ・モンテイロが9番手からスタートとなりました。
フロントローからスタートのハフは、スタンディングスタートを決めてポールポジションのヒューゴ・バレンテ(ラーダ)を抜き1コーナーでトップに立ち、その後も最速のラップを重ねて1位でフィニッシュしました。
5番手スタートのミケリスは2ラップ目に先行するライバルを抜き、12ラップ目にも2秒先行しているライバルに追いつき3位に浮上。また、9番手スタートのモンテイロは周回ごとに順位を上げて14ラップ目に4位まで浮上しフィニッシュ。本年度最初のレースで、1、3、4位でゴールし、表彰台では"君が代"が響きわたりました。
ロブ・ハフ(左)、ノルベルト・ミケリス(右)
ロブ・ハフ
メインレースは、予選順のグリッドでのレースとなり、モンテイロが2番手、ミケリスは6番手、ハフが9番手のグリッドからスタートしました。
モンテイロはスタートで出遅れ、3番手スタートのイヴァン・ミュラー(シトロエン)に1コーナーで先行され、シトロエンの1-2体制でのレースを許してしまいます。しかしミュラーのペースが上がらず、トップのホセ・マリア・ロペス(シトロエン)を先に行かせることになりましたが、8ラップ目にモンテイロと後ろから上がってきたミケリスがミュラーを抜いて、Honda 2-3となります。この時トップのロペスとの差は3.2秒。その後モンテイロとミケリスともにロペスより速いラップタイムを重ね、残り2ラップ時には0.2秒まで追い上げますが、抜くことはできず2、3位でゴールとなりました。
ティアゴ・モンテイロ(#18)
ノルベルト・ミケリス(#5)
9番手スタートのハフは、スタート後の1コーナーでバレンテ(ラーダ)に追突されコースアウト。最下位の16番手に落ちますが、その後10台を抜き6位でゴールしました。
残念ながら優勝は逃しましたが、メインレースにおいても、2016仕様のHonda Civic WTCCはレースでの速さをみせることができました。
ティアゴ・モンテイロ
順位 | No. | ドライバー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 12 | ロブ・ハフ | ![]() | 16 | 24'26.764 |
2 | 25 | M.ベナーニ | シトロエン | 16 | +2.184 |
3 | 5 | ノルベルト・ミケリス | ![]() | 16 | +6.737 |
4 | 18 | ティアゴ・モンテイロ | ![]() | 16 | +7.911 |
5 | 7 | H.ヴァレンテ | ラーダ | 16 | +12.554 |
6 | 37 | J.ロペス | シトロエン | 16 | +12.955 |
順位 | No. | ドライバー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 37 | J.ロペス | シトロエン | 17 | 25'53.030 |
2 | 18 | ティアゴ・モンテイロ | ![]() | 17 | +0.284 |
3 | 5 | ノルベルト・ミケリス | ![]() | 17 | +3.111 |
4 | 68 | Y.ミュラー | シトロエン | 17 | +8.652 |
5 | 10 | N.キャッツバーグ | ラーダ | 17 | +9.814 |
6 | 12 | ロブ・ハフ | ![]() | 17 | +19.934 |
堀内大資|Civic WTCC開発プロジェクトリーダー
「昨年末からオフにかけて、車体、エンジンともに改良を重ねてきた成果が表れた開幕戦となりました。今シーズンから加わったロブ・ハフ選手は、とてもテクニックのあるドライバーで、オープニングレースでの彼の勝利によって、チームに勢いがつきました。メインレースでは、スタートでやや後手を踏んだモンテイロ選手が終盤までトップを追い詰め、ミケリス選手は両レースで表彰台を獲得するなど、3人のドライバーがすばらしい活躍をみせてくれました。連勝は逃したものの、全体としてうれしい結果です。マシンはトラブルもなく、十分なパフォーマンスを発揮しました。ライバルとの差は、現状ではほとんどなく、さらに上を目指せる態勢が整ったと思います。今回のデータの分析を急ぎ、マシンの状態を確認し、次戦に向けて万全の準備を行います。次のスロバキアは、我々にとって相性のいいサーキットですので、よりいい結果を期待しています」