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June 8/9 2013Race of Russia 2013 ロシアプレビュー

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ロシア(モスクワ)プレビュー

スポーティングマネージャー、ダリオ・デスポジトにインタビュー

WTCC第6戦が、6月7日(金)〜9日(日)にロシアのモスクワ・レースウェイで行われます。Castrol Honda World Touring Car Teamは、第3戦スロバキアで初優勝を果たし、シーズン中盤に差しかかる今回の戦いも、チーム一丸となって挑みます。

チーム内でスポーティングマネージャーを務めるダリオ・デスポジトは、モスクワでのレースに向けて、次のように語りました。

「モスクワのレースには特別な事情があります。チームクルーとドライバーが宿泊するホテルは、サーキットから50kmも離れていて、事前に綿密な移動方法を計画しなければいけません。また、チームにはトレーラーが2台ありますが、チームの本拠地であるイタリアからモスクワに到着するには、4日もかかります」

シーズン前半に行われるヨーロッパでのレースでは、この2台のトレーラーで、マシンをはじめ、すべての機材が運ばれます。今シーズンのヨーロッパでのレースはあと2戦。モスクワはヨーロッパの中で、最も移動が困難なレース会場です。

次戦のロシア、そして第7戦ポルトガルでのレースが終わると、アルゼンチン、アメリカ、日本、中国、マカオと、ヨーロッパ以外でのレースが続きます。当初は7月28日(日)にブラジル・クリチバで予定されていた第8戦ですが、8月4日に変更となり、アルゼンチン・リオオンド近郊にある、サンティアゴ・デル・エステロで行われることが決まりました。

「アルゼンチンでのレースは、シーズン後半において、ヨーロッパを離れる初めてのレースなので、準備は比較的楽です。なぜならポルトガルでのレースのあと、イタリアの本拠地に戻ってすべての準備を整えられるからです。しかし、そのあとが大変です。アルゼンチンからアメリカ、アメリカから日本、日本から中国と輸送が続きます。これらのレースにおいて、なにかトラブルやアクシデントが起きた場合、その対応は非常に難しくなります。ですので、チームはどのような事態が起きてもそれに対応可能な万全の態勢で臨めるよう、準備を怠ってはいけません。そういった準備をしてきたおかげで、今シーズンもいくつかの困難な状況を乗りきり、レースで結果を残しているのです」

45歳のダリオ・デスポジトはイタリア人で、長年ラリーの現場でナビゲーターとして活躍してきました。彼はもともと、ファイナンシャルプランナーでしたが、ナビゲーターの経験も生かし、通関手続きを含めたロジスティック全般、チームメンバーの渡航の手配など、スポーティングマネージャーとしての業務をこなしています。

「ラリーとWTCCの違いは、ルールと週末の進行スケジュールだけです。ラリーはその場で対応しなければならないことが多くありますが、WTCCは事前にあらゆることについての計画が立てられ、それをチーム全員で確実に進めなければいけません。今のチームには、長くJASで働いてきたスタッフが多く、お互いをよく分かっています。チームをまとめ、チームワークを高めていくには、最高の環境だと思います。我々は、大きな一つの家族なのです」

WTCC第6戦は、6月7日(金)からロシアのモスクワ・レースウェイで始まります。