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2014年3月4日(火)

Honda Civic WTCC ポールリカール テストレポート(2月24日〜26日)

世界ツーリングカー選手権(WTCC)に参戦するカストロール・ホンダ・ワールド・ツーリングカー・チーム(Castrol Honda World Touring Car Team)は、2月中旬のバルセロナテストに続いて、フランス・マルセイユ郊外のポールリカールでテストを行いました。ポールリカールは4月にWTCC第2戦が開催されるサーキットです。

3回目のウインターテストとなるバルセロナでのテストは、2月24日から3日間の日程で実施されました。前回のテストから、車体側はサスペンションや空力などの改良を施し、エンジンもよりパワフルな仕様のニュースペックを持ち込んでのテストでした。しかし、2日目と3日目の大半が雨というコンディションとなり、ウエットコンディションでのセッティングは進められましたが、ドライでは予定の走行ができない状況となりました。

新たなスペックのエンジンの仕上がりは順調で、ドライバーからも高評価を得ました。ドライバビリティーについての問題はなく、さらに速さを追い求めるためによりアグレッシブなセッティングがこれからの課題となりました。

車体側は、当初メカニカルグリップの不足が指摘されましたが、3日間にメカニックの昼夜問わずの作業によって徐々に性能を上げ、最終日の夕方には初日に比べて約3秒のタイムアップを果たすなど、一定の成果をみせました。

今回のテスト後、Honda Civic WTCCはホモロゲーション取得の査察を受け、3月19日からバレンシア行われる合同テストに参加する予定です。


堀内大資|Honda Civic WTCC開発プロジェクトリーダーのコメント
「今回のポールリカールでのテストは、大半が雨と10℃以下という厳しいコンディションでした。エンジンは新たなスペックのものを投入し、予定通りのパワーアップやドライバビリティーの向上が確認されました。しかし、低気温であったこともあり、予想以上のパワーが出て、車体側が追いつかないという面も出ています。マシン全体のポテンシャルが高くなったことで、ドライバーからはさらにアグレッシブなブーストの立ち上がりやギアレシオに対するリクエストもありました。これらは車体の仕上がりに合わせて、マシンをより速くできるよう、今後調整したいと思います。

車体はすべてが新しくなったこともあり、まだまだ改良しなければならないポイントがあります。しかし、今回のテスト中にサスペンション、空力、重量バランスなどさまざまな改善を行った成果は確実に出ました。1日目のタイムを最終日には3秒程上回ることができたことはすばらしいことで、3日間ほとんど寝ずに作業を行ったスタッフの努力のおかげだと思います。

今回のテストではシトロエンの2台が一緒でした。シトロエンのマシンは完成度が高いように見え、ラップタイムとしても安定して速く走っていました。Civic WTCCも最終的にはほぼ同じくらいのラップタイムを出せたので、まずはひと安心という感じです。
次回のバレンシアでのテストには、シボレーやラーダなども集まりますので、そこでおよそのレベルなどが分かると思いますが、たぶんマシンとしては実力伯仲となり、かなり激しいレースになると思います。

3月3・4日にFIAのホモロゲーション査察があります。これによってマシンのスペックはある程度確定しますが、それ以降もできる限りの開発を続け、より戦闘力の高いマシンに仕上げていく予定です」