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ティアゴ・モンテイロ選手

2013年12月13日(金)

ガブリエーレ・タルクィーニ選手、ティアゴ・モンテイロ選手インタビュー

「Honda Racing THANKS DAY 2013」(11月30日)

ティアゴ・モンテイロ選手 ガブリエーレ・タルクィーニ選手 スロバキアラウンドでのHonda Civic WTCC

11月30日(土)、栃木県・ツインリンクもてぎで開催された「Honda Racing THANKS DAY 2013」に、2013年のFIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)にCastrol Honda World Touring Car Teamから参戦したガブリエーレ・タルクィーニ選手と、ティアゴ・モンテイロ選手が登場。同日、ツインリンクもてぎ内でインタビューが行われ、2人が13年シーズンを振り返っての印象や、14年シーズンの抱負を語りました。

―2013年シーズンを振り返って、どのような印象ですか?

ガブリエーレ・タルクィーニ選手
「とてもすばらしいシーズンでした。私たちはフル参戦初年度にして、マニュファクチャラーズタイトルを獲得することができました。私自身はドライバーズランキングで、2位になりました。この結果から、私にとってもHondaにとっても、すばらしい初年度だったと思います」

ティアゴ・モンテイロ選手
「あれだけのいいパフォーマンスを発揮し、その結果としてマニュファクチャラーズタイトルを獲得でき、HondaがWTCCに本格参戦した初年度としてすばらしい結果となりました。それから、シーズンを通して、マシンの進化スピードが予想以上だったと思います。皆が一体となって仕事をし、厳しいときでも一生懸命がんばりました。その結果、4勝を挙げ、ポールポジションも獲得、何度も表彰台に上がりました。シーズン中は、パフォーマンスが常に向上し続けていたと思います。ですから、皆でお祝いするのにふさわしいシーズンだったと思います」

―今シーズンで最も印象に残ったレースを聞かせてください。

タルクィーニ選手
「私にとって、スロバキアでのレースは夢のようでした。フル参戦初年度のシーズン3戦目のスロバキアで、私は2度目のポールポジションを獲得し、Honda Civic WTCCに初の優勝をもたらすことができたのです。そして、世界選手権でHondaが表彰台を独占。まさに夢がかなったようでした」

モンテイロ選手
「タルクィーニ選手が、Honda Civic WTCCにとっての初勝利を挙げた、スロバキアでのレースです。3人のHondaドライバーが、表彰台を独占したこともすばらしかったと思います。これが、今シーズンで一番印象に残っていることです。3戦目という、シーズンの早い時期での出来事でしたので、特に印象深いです。それからもちろん、中国ラウンドにおいて、私自身がHonda Civic WTCCでの初優勝を果たしたことも忘れられません。これらすべての瞬間が、強く印象に残っています。チーム全員が一体となり、一生懸命努力していますので、表彰台に立つたびに、そして好成績を挙げるたびに、皆でとても喜んできました。そして、それらすべてが強く印象に残っています」

―Honda Civic WTCCが他車に対して持つアドバンテージはどこですか?

タルクィーニ選手
「Honda Civic WTCCが、ライバルに比べて新しいマシンということです。シボレーのようなほかのマシンは速いですが、すでに6〜7年が経過した熟成されたマシンです。私たちのマシンは、ゼロからスタートした非常に新しいマシンです。これからHonda Civic WTCCは、さらに速くなると思います。今シーズンに関して言えば、私たちにとってキーポイントだったのは、タイヤの使い方だったと思います。レースでのスピードは、私たちのマシンの方がシボレーのマシンよりも上でした。予選でのパフォーマンスだけを見れば、シボレーの方が優れていましたが、決勝レース中は、予選に比べてシボレーにかなり接近することができました。そのため、今年のHonda Civic WTCCの最大の長所は、レースでのスピードだったと思います」

モンテイロ選手
「私たちはライバルに比べて、レーススピードが速かったと思います。そのため、いい結果を残すことができました。予選ではタイヤをうまく使えなかったことや、スピードでライバルに迫れない場面もありましたが、決勝レースになれば、私たちとライバルの差は小さかったと思います」

―2014年シーズンに向けての抱負を聞かせてください。

タルクィーニ選手
「2014年はすべてが変わります。レギュレーションが一新されるので、新しいエンジンとマシンを作らなければなりません。どのチームもゼロからのスタートです。つまり、条件は皆、ほぼ同じということです。ただ、来シーズンから参入するシトロエンのワークスチームは、(世界ラリー選手権9連覇を成し遂げた)セバスチャン・ローブ選手を擁しての参戦ですから、非常に強いでしょう。サーキットでの彼のパフォーマンスを、だれもが楽しみにしています。私たちも興味津々です。シトロエンのマシンは競争力がとても高いと思います。新しいマシンの開発は、私たちもほかのチームに後れをとっていませんが、シトロエンは8月ごろからテストをしていると聞いていますので、ほかのチームより有利だと思います。それでも来年の我々は、今年以上にうまくいくと思っています」

モンテイロ選手
「ライバルになるであろうシトロエンは、かなり早い時期からテストをしています。それは、かなりのアドバンテージです。しかし、私たちにはフルシーズンを戦ったというWTCCでの経験があります。これもかなり有利なことだと考えられますので、シトロエンのアドバンテージと相殺されるのではないでしょうか。新しいレギュレーションは非常に興味深いです。というのも、だれもがゼロからのスタートだからです。マシンがよりパワフルになり、ラップタイムも速くなりますので、ドライブもレースもかなり楽しくなるでしょう。観客やテレビ視聴者にとっても、より見応えがあるのではないでしょうか。WTCCが次のステップを踏み出すには、いいタイミングです」

―ファンへのメッセージをお願いします。

タルクィーニ選手
「私自身、Hondaファミリーに戻ってくることができて、本当にうれしく思っています。今いるツインリンクもてぎからは、Hondaのモータースポーツの歴史を感じます。午前中は、私の夢だった、アイルトン・セナが乗ったマクラーレン・ホンダのマシンのシートに座るという、すばらしい体験ができました。Hondaやファンの方々の情熱を感じることができます。(私の母国の)イタリアでも、このようにファンと交流をするチャンスがあります。イタリアにもフェラーリのようなすばらしいメーカーがあるからです。そして、Hondaとフェラーリには、なにかつながるものがある気がします。人々の情熱、ファンの情熱です。これはすばらしいことだと思います」

モンテイロ選手
「シーズンの終わりに日本を訪れるのは、非常に大事なことです。世界中のファンから、シーズンを通してたくさんの声援をもらいました。どの国に行っても、私たちのファンがますます増えており、本当にうれしく思います。特に、日本では応援を直に感じられて最高の気持ちでした。ツインリンクもてぎに来て、今シーズンの達成感と声援への感謝の気持ちを、ファンの皆さまと共有することができてよかったです。Honda Racing THANKS DAYはすばらしいイベントで、私たちにとっても参加する価値が高いものだと思います。ファンがいるからこそ私たちはやっていけますので、ぜひファンの皆さまに楽しんでいただきたいです」