モータースポーツ > 世界ツーリングカー選手権 > 鈴鹿でのレースに向けて、伊沢拓也選手がHonda Civic WTCCをテストドライブ
2013年9月13日(金)
9月2日(月)、3日(火)の2日間にわたって、世界ツーリングカー選手権(WTCC)日本ラウンドにスポット参戦が決まった伊沢拓也選手が、ツインリンクもてぎでテストを行いました。
このテストには、本番で伊沢選手のマシンを担当する、Honda Racing Team JASのメカニックやスタッフが来日して参加。伊沢選手のマシンに対する習熟と、セッティングなどのプログラムを進めました。
初日は雨による中断もありましたが、トータル51周、2日目はレースディスタンスを含むトータル54周を走行し、予定されていたプログラムを順調に消化することができました。
「昨年、参戦前にポルトガルで行われたテストに参加したので、一度このマシンには乗っていました。そのときは、開発中のマシンということもあり、『乗りづらいな』、『うまく乗りこなすには時間がかかるな』という印象でしたが、今回のテストでは、マシンの挙動など、いろいろな部分でずいぶん走りやすくなった印象です。1年前に難しく感じた部分が、かなり改善されていると感じました。エンジンについても、昨年はまだ開発段階だったので比較にならないかもしれませんが、ターボの入り方や扱いやすさは、格段によくなっていると思います」
「チームスタッフがしっかりとしたテストプログラムを用意してくれて、その指示に従って順調にテストができました。マシンにはだいぶん慣れ、鈴鹿のコースを想定したサスペンションのセッティングも、いろいろと試すことができました。ただ、まだ完全に詰められていない部分もありますので、テストの結果を整理して、鈴鹿に臨みたいと思います。スタンディングスタートの練習もしましたが、両足と両手(スタートボタンとハンドブレーキ)を同時に動かすのには、もう少し慣れが必要だと感じました」
「今回のテストは、伊沢選手のマシンへの習熟と、マシンが昨年仕様なので、その作動確認がメインでした。マシンについては昨年鈴鹿からのレースに使用したもので、エンジンのコントロールシステムは、許可をもらって今年の仕様に替えています。また、排気系も今年の仕様に変更しました。それ以外は昨年のままの状態で、初日に若干ALS(アンチラグシステム)などに不具合が出ましたが、それもすぐに原因が判明し、修復しましたので、2日目には問題なく走行できました。1年近くそのままにしておいたマシンでしたが、2日間のテストで100ラップ以上走ることができ、順調にテストプラグラムをこなすことができました」
「伊沢選手はだいぶんマシンに慣れたと思います。ラップタイムがとても安定していますし、エンジンに対するインプレッションもいい感触でした。マシンへの対応やチームとのコミュニケーションの様子などを見ても、とてもポテンシャルの高いドライバーであると感じました。このあとはもう鈴鹿での本番となりますが、いい結果を期待しています」
「伊沢選手には、なんとか予選でQ2に進み、ベスト10に入ってもらいたいと思います。鈴鹿の東コースは、WTCCが行われるコースの中で最も短く、ストレートも長くないので、なかなか追い抜きが難しいという特徴があります。従って、レースでの好結果には、スタートポジションがとても重要です。我々の目標としては、伊沢選手も含め、4台のHonda Civic WTCCが、予選においてベスト10に入ることで、それが実現すれば、レースでの好結果はついてくると思います」