スーパースポーツ世界選手権(WSS)第11戦が、10月2日にイタリアのイモラにあるオートドローモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ(イモラ・サーキット)で行われた。
途中で雨が降ってきたため、2ヒート制(合算タイム)で行われたレースにおいて、Honda勢でトップに入ったのは、地元のミッシェル・ファブリッツォ選手(Team Italia Megabike)で、4位だった。13周で競われたドライコンディションのヒート1では、トップグループに迫っていたファブリッツォ選手だったが、ウエットコンディションのヒート2(8周)では、フロントのフィーリングがなくなり、ペースを落とすことになった。
すでに世界チャンピオンとなっているセバスチャン・シャルパンティア選手(Winston Ten Kate Honda)と、チームメイトの藤原克昭選手(Winston Ten Kate Honda)は、スタートラインにつくことができなかった。
シャルパンティア選手は土曜日の予選でポールタイムをマークした直後に転倒し、肩の腱を痛めた。また、藤原選手は予選で1周も走ることができなかった。前を走行していた遅いライダーが、突然藤原選手のラインを横切ったため、藤原選手はこのライダーに追突。薬指を骨折し、顔面を強く強打してしまった。
ファビアン・フォーレ選手(Team Italia Megabike)は、ヒート1で雨が激しくなるまでトップを走行していた。その後、フォーレ選手が転倒したためレースは中断。ヒート1の順位は中断前の周の順位となり、フォーレ選手もヒート2には出場することができた。しかし、ヒート1の時に大きなハイサイドを起こして転倒したフォーレ選手は、足の古傷をさらに痛めてしまい、2ヒートの合算タイムでは11位に終わった。
今年からWSSに参戦しているタツ・ラウスレート選手(Honda)は、当初トップ10につけていたが、濡れた路面でハイサイドを起こし、もう少しで転倒するところだった。その後も雨で電気系統にトラブルが発生し、ミスファイヤーを起こしたため、上位15位までに入ることはできなかった。
優勝したのは地元のドゥカティ・ライダー、ジャンルカ・ナンネッリ選手。2位にケビン・カーテン選手(ヤマハ)、3位アレッジオ・コラディ選手(ドゥカティ)と続いた。今回、藤原選手がノーポイントに終わったため、これでカーテン選手(167ポイント)のランキング2位が確定した。ランキング3位は、藤原選手(140ポイント)、フォーレ選手(131ポイント)、ファブリッツォ選手(122ポイント)の3人のHonda勢の戦いとなっている。
スーパーバイク世界選手権(SBK)では、ランキング2位につけているクリス・バーミューレン選手(Winston Ten Kate Honda)がヒート1で優勝したが、雨が激しくなり、コースコンディションが危険になったため、ヒート2はキャンセルされた。この時点でトロイ・コルサー選手(スズキ)の世界チャンピオンが確定した。
WSSとSBKの最終戦は、10月9日にフランスのマニクールで行われる。
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