WSS(スーパースポーツ世界選手権)の開幕戦が2月26日、カタール・ドーハのロサイル・インターナショナル・サーキットで開催された。スーパースポーツ/スーパーバイク世界選手権のレースが、カタールで行われたのは初めてのことだ。優勝したのは、今季からWinston
Ten Kate Hondaに参入し、CBR600RRを走らせた藤原克昭だった。
予選でポールポジションを獲得したのは藤原のチームメイト、今季からWinston
Ten Kate Hondaに加わったセバスチャン・シャルパンティア。2分03秒841をマークしたシャルパンティアに続いて、2番手には藤原(2分04秒808)がつけた。3位はミッシェル・ファブリッツォ(Team
Italia Megabike)、4位にファビアン・フォーレ(Team
Italia Megabike)とHonda勢がフロントローを独占した。
ただし、これはすべて完全にドライだった予選1日目にマークしたタイム。予選2日目は砂漠のサーキットにしてはめずらしく雨に見舞われ、誰も前日のタイムを更新することができなかった。
予選2日目に引き続き、レース当日も変わりやすい天候となったが、スーパースポーツの決勝レースは快晴のもとで行われた。スタートで出遅れた藤原は、ほとんど最後尾に近いポジションで第1コーナーに入っていった。しかしそこから猛然と追い上げた藤原は、18周のレースのうち16周目に、それまでずっとトップを走行していたシャルパンティアをとらえてトップに浮上。さらにその差を5秒に広げて圧勝した。
2位に入ったシャルパンティアは、藤原に抜かれるまでは圧倒的な強さを見せていたが、終盤にフロントタイヤの磨耗が激しくなり、ペースダウン。それでも、レース中に2分04秒686をマークし、これがロサイル・インターナショナル・サーキットにおけるスーパースポーツ・クラスのラップレコードとして記録された。
3位にもHonda CBR600RRの最新バージョンに乗るファブリッツォが入り、フロントローに続いて、表彰台までもHonda勢が独占した。
予選で4番手だったフォーレはフロントタイヤの磨耗のため、後半慎重な走りに徹して5位となったが、貴重な11ポイントを獲得した。スーパースポーツ世界選手権に初挑戦したタツ・ラウスレートは10位に入り、デビュー戦としては立派な成績を残した。
スーパーバイク世界選手権では、Winston Ten
Kate Hondaのクリス・バーミューレンが1ヒート目8位、2ヒート目4位に入った。バーミューレンのチームメイトで、昨年のスーパースポーツ世界チャンピオン、カール・マガリッジは体調不良に見舞われ、1ヒート目は9位に入ったが、2ヒート目は転倒した。
次戦は、4月3日にオーストラリアのフィリップアイランドで行われる。
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