ティム・ガイザーが3年ぶり2度目のチャンピオンを獲得
2019年のモトクロス世界選手権MXGPクラスは全18大会、36レースで争われ、優勝16回を含む29回の表彰台を獲得したティム・ガイザー(Team HRC)が16年以来、3年ぶり2度目のチャンピオンを獲得した。
ワークスチームTeam HRCはガイザーとブライアン・ボジャーズの二人がワークスマシンCRF450RWを駆った。
開幕戦から第4戦まで8レースで3勝を含む7回の表彰台に登壇するなど安定性して結果を出したガイザーだったが、第5戦ロンバルディア(イタリア)では転倒によるトラブルもあり、10位/6位と予想外の大苦戦。代わって表彰台に輝いたのはボジャーズだった。レース2で好スタートを切って3番手から2周目には2番手に浮上し、後続からのチャージを受けるも、そのまま耐えきってゴール。自己ベストとなる2位でチェッカーを受けた。
第6戦ポルトガルからガイザーの快進撃が始まる。第7戦フランス、第8戦ロシアと3大会6レース連続での優勝を果たすと、ライバルの脱落などもあり、ポイントリーダーに躍り出た。
第9戦ラトビアでは、予選での転倒とピットインの影響で、後方からの追い上げのレースとなり、レース1は6位に終わったものの、続くレース2は逃げきって勝利し、大会総合でも優勝となった。
第10戦ドイツ、第11戦インドネシア、第12戦アジア(インドネシア)の3戦はいずれも大会総合優勝、第13戦チェコこそ、大会総合2位に甘んじるも、第14戦ベルギーでは再び大会総合優勝し、ライバルとの差を着実に拡大し、ランキング2位以下に187ポイントもの差をつけることに成功した。第15戦イタリアは13ポイント以上を加算すれば、ライバルの順位を問わずガイザーのチャンピオンが決定する状況の中、レース1に臨むと序盤で転倒があったものの、5位でフィニッシュ。最終戦を待たずに、このレースでチャンピオンを決定させ、続くレース2では2位を獲得。表彰台でチャンピオン獲得を、チームと、母国スロベニアから駆け付けたファンと分かち合った。
19年シーズンのチャンピオンとなったガイザーは続く第16戦スウェーデンのレース2で勝利、第17戦トルコでもレース2で3位、最終戦となった第18戦でもレース1で3位となり、Hondaのマニュファクチャラーチャンピオン獲得にも貢献した。