2012年8月5日(日)・決勝 会場:ロケット 天候:晴れのち曇り 気温:23℃ 観客:2万3000人
2012年FIMモトクロス世界選手権は、全16戦シリーズの第12戦チェコGPを迎え、まぶしい日差しと好天のもと、荒れて滑りやすいロケットのコースで開催されました。Honda World Motocross Teamのルイ・ゴンカルベスは、ファクトリーマシンCRF450Rを駆り総合7位に入賞しました。MX1クラスのウイナーは、アントニオ・カイローリ(KTM)でした。
グランプリ日程の中で最も個性的なサーキットとして知られるロケットでは、よどんだ空気と、とても暑い気温、そして青空に覆われてレースが進行しました。丘に造成されたコースには、多くの逆バンクコーナーがあり、石が多くて滑りやすい路面が特徴で、ハイペースで走る多くのライダーのタイムには、差がつきませんでした。したがって、オーバーテイクが至難の技で、わずかなミスも許されない状況の中、スタートの成否が表彰台に登壇する決め手となりました。
ゴンカルベスは、ヒート1でスタートゲートに引っかかりそうになり、1コーナーでは後方集団の中に埋もれてしまいましたが、うまく追い上げて11位までばん回しました。
ゴンカルベスの路面に対する適応力により、繊細なスロットルコントロールを会得したことは、ヒート2へのアドバンテージとなりました。ヒート1よりも好スタートを切ったゴンカルベスは、トップ5のポジションをキープしたままチェッカーフラッグまで疾走し、今季5度目のトップ5フィニッシュを果たしました。
チームメートのイブジェニー・バブリシェフは、総合11位に入りました。アップダウンに富んだロケットで勝てるペースをつかむことができず、2度のスタート失敗によって、上位の脅威とはなれませんでした。
LS Motors Hondaのジョナサン・バラガンも、チェコGPで辛酸をなめた1人でした。ヒート1は、終了間際のマシントラブルによって完走できず、ヒート2では16位にとどまりました。
MX2クラスでは、Honda Gariboldi-Esta所属のマックス・アンスティが、ロケットを攻略するスピードを発揮しましたが、両ヒートとも1コーナーのぬかるみに足を引っ張られました。アンスティは、CRF250Rを駆って総合7位に入賞し、MX2でポイントランキング7位につけています。
FIMモトクロス世界選手権MX1クラスのポイントランキングにおいて、ゴンカルベスは依然として9位ですが、8位のタネル・レオク(スズキ)に4点差と迫っています。バブリシェフは11位で、あと5点でランクアップできる位置に、バラガンは13位につけています。
2週間後には、モトクロス世界選手権第13戦イギリスGPがマタリー・ベイザンで開催されます。
ルイ・ゴンカルベス(MX1 11位/5位 総合7位)「ポジティブな週末でした。うまくマシンに乗れていましたし、気分もよかったです。ヒート1ではスタートで失敗しました。隣のグァルネリ(ダビド、KTM)が早く動き出したので、つられて自分も動いてしまい、危うくゲートに引っかかるところでした。スタートが遅れてはるか後方になり、20位よりうしろから11位までばん回しました。追い抜くのがとても難しく、トップ10に近づくにつれてペースが速くなるので油断できませんでした。自分のラップタイムには満足できましたし、それはヒート2に向けての大事な要素でした。ヒート2ではもっといいスタートが切れましたし、すぐに速いリズムに乗れました。うしろからも仕掛けられましたが、決してあきらめずにトライし続けました。終盤、クリストフ・ポールセル(カワサキ)がミスをしましたし、もう少しでマックス・ナグル(KTM)も抜けそうでした。5位という結果には満足していますが、もっと違った総合結果になったかもしれませんので、ヒート1のことが悔やまれます。我々は最終戦まで集中を切らせませんし、平日も努力を怠らないつもりです。毎戦ベストを尽くしますし、私を信じて支えてくれるみなさんとチームに感謝したいです」
イブジェニー・バブリシェフ(MX1 9位/10位 総合11位)「石だらけで滑りやすく、全員が同じスピードで周回していて、これでは抜けないと思いました。スタートしてからできることは、なんとか2〜3位ポジションを上げるだけでした。ヒート1ではまあまあでしたが、中盤になって自分のラインとリズムを失い、ショーン・シンプソン(ヤマハ)にかわされてしまいました。ヒート2はスタートが最悪でしたので、ポジション2つしかばん回できませんでした。総合11位は不本意です」
ジョナサン・バラガン(MX1 27位/16位 総合17位)「ことがうまく運ばず、走った感触もよくありませんでした。ヒート1の終盤にマシントラブルが発生して、完走できませんでした。クラッシュなのか、スタート失敗なのか、フィーリングが悪いせいなのか、好成績を残すことができず、それがプレッシャーになっています。緊張しているので、なんとか克服して自信をつけていきたいです」
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム | 差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 222 | A.カイローリ | KTM | 39:21.567 | - |
2 | 377 | C.ポールセル | カワサキ | 39:30.038 | +08.471 |
3 | 12 | M.ナグル | KTM | 39:31.866 | +10.299 |
4 | 25 | C.デサール | スズキ | 39:39.738 | +18.171 |
5 | 21 | G.ポーリン | カワサキ | 39:47.191 | +25.624 |
6 | 121 | X.ブーグ | カワサキ | 39:56.267 | +34.700 |
9 | 777 | E.バブリシェフ | Honda | 40:05.216 | +43.649 |
11 | 999 | R.ゴンカルベス | Honda | 40:11.762 | +50.195 |
14 | 120 | C.ソーベイラス | Honda | 40:21.754 | +1:00.187 |
17 | 32 | M.ポティセク | Honda | 40:54.199 | +1:32.632 |
27 | 7 | J.バラガン | Honda | 35:18.749 | +3Laps |
28 | 95 | A.ジュスト | Honda | 32:20.970 | +5Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム | 差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 222 | A.カイローリ | KTM | 39:46.055 | - |
2 | 25 | C.デサール | スズキ | 39:50.225 | +04.170 |
3 | 377 | C.ポールセル | カワサキ | 39:52.022 | +05.967 |
4 | 12 | M.ナグル | KTM | 39:53.133 | +07.078 |
5 | 999 | R.ゴンカルベス | Honda | 39:56.330 | +10.275 |
6 | 4 | T.レオク | スズキ | 39:57.556 | +11.501 |
10 | 777 | E.バブリシェフ | Honda | 40:24.990 | +38.935 |
15 | 120 | C.ソーベイラス | Honda | 41:02.839 | +1:16.784 |
16 | 7 | J.バラガン | Honda | 41:19.291 | +1:33.236 |
24 | 32 | M.ポティセク | Honda | 22:33.916 | +10Laps |
25 | 95 | A.ジュスト | Honda | 23:22.714 | +10Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム | 差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 84 | J.ハーリングス | KTM | 39:33.459 | - |
2 | 100 | T.サール | カワサキ | 40:01.756 | +28.297 |
3 | 45 | J.ニコルズ | KTM | 40:04.608 | +31.149 |
4 | 338 | Z.オズボーン | ヤマハ | 40:13.407 | +39.948 |
5 | 6 | M.アンスティ | Honda | 40:15.789 | +42.330 |
6 | 17 | J.ブトロン | KTM | 40:17.269 | +43.810 |
23 | 195 | R.ジュスト | Honda | 39:56.376 | +1Lap |
34 | 66 | A.トンコフ | Honda | 3:23.389 | +20Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム | 差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 84 | J.ハーリングス | KTM | 39:47.099 | - |
2 | 89 | J.バン・ホービーク | KTM | 39:49.093 | +01.994 |
3 | 100 | T.サール | カワサキ | 40:05.581 | +18.482 |
4 | 338 | Z.オズボーン | ヤマハ | 40:30.122 | +43.023 |
5 | 45 | J.ニコルズ | KTM | 40:34.208 | +47.109 |
6 | 461 | R.フェーブル | KTM | 40:40.472 | +53.373 |
10 | 66 | A.トンコフ | Honda | 41:10.310 | +1:23.211 |
12 | 6 | M.アンスティ | Honda | 41:19.958 | +1:32.859 |
23 | 195 | R.ジュスト | Honda | 40:50.672 | +1Lap |
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | A.カイローリ | KTM | 492 |
2 | C.デサール | スズキ | 462 |
3 | C.ポールセル | カワサキ | 435 |
4 | G.ポーリン | カワサキ | 402 |
5 | K.ド・ディッカー | KTM | 368 |
6 | K.ストリボス | KTM | 319 |
9 | R.ゴンカルベス | Honda | 273 |
11 | E.バブリシェフ | Honda | 217 |
13 | J.バラガン | Honda | 180 |
17 | C.ソーベイラス | Honda | 67 |
25 | M.ポティセク | Honda | 34 |
27 | A.ジュスト | Honda | 30 |
29 | G.クレスティノフ | Honda | 18 |
38 | N.オービン | Honda | 7 |
47 | W.ガルシア | Honda | 4 |
48 | M.ファルファン | Honda | 3 |
順位 | マニュファクチャラー | ポイント |
---|---|---|
1 | KTM | 542 |
2 | カワサキ | 505 |
3 | スズキ | 473 |
4 | Honda | 350 |
5 | ヤマハ | 345 |
6 | TM | 58 |
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | J.ハーリングス | KTM | 528 |
2 | T.サール | カワサキ | 471 |
3 | J.バン・ホービーク | KTM | 439 |
4 | J.ローランツ | カワサキ | 367 |
5 | J.ニコルズ | KTM | 325 |
6 | J.ティクシー | KTM | 319 |
7 | M.アンスティ | Honda | 263 |
20 | A.トンコフ | Honda | 97 |
36 | J.クレアモント | Honda | 9 |
37 | R.ジュスト | Honda | 9 |
44 | R.フェーブル | Honda | 4 |
48 | T.ヴィラルディ | Honda | 3 |
順位 | マニュファクチャラー | ポイント |
---|---|---|
1 | KTM | 571 |
2 | カワサキ | 541 |
3 | ヤマハ | 346 |
4 | Honda | 286 |
5 | スズキ | 233 |
6 | ハスクバーナ | 219 |
7 | TM | 16 |