round 13

August 21 2011
FIM Motocross World Championship Great Britain
第13戦 イギリス

アンダーソンが地元グランプリで活躍

すばらしいマタリー・ベイザン・サーキットで開催された、2011年FIMモトクロス世界選手権第13戦イギリスGPで、アントニオ・カイローリ(KTM)が今シーズン5勝目を挙げました。先頃モトクロス・オブ・ネイションズのイギリス代表に抜てきされた、PAR Hondaのブラッド・アンダーソンは、2万6500人の観衆が見守る前で、彼がイギリス選手権で勝ったCRF450Rを走らせ、今大会の総合5位に入賞しました。全15戦シリーズの第13戦となる今ラウンドは、薄曇りの空の下で開催されましたが、軟質でワダチの多いなだらかなコースは、多くのライダーから今季ベストとの評価を受けました。

イギリスGPに臨み人数が増えた故障者リストには、残念なことにLS Honda Racingのケン・ド・ディッカーとHonda World Motocross Teamのイブジェニー・バブリシェフが追加されました。2人とも最近首を負傷しており、ド・ディッカーはけい椎のC6番、バブリシェフは先週ベルギー選手権のクラッシュでC7番を痛めています。ロシア人のバブリシェフは、全治6週間の診断で今シーズンの残り全戦を欠場。一方、ド・ディッカーも残りの2戦を欠場する見込みです。また、MX2クラスのスウィアン・ザノーニ(Honda World Motocross Team)は、まだ手首の骨折が完治していません。

大観衆を元気づけたのは、アンダーソンのガッツある走り。9位/7位のフィニッシュによりHonda勢のベスト総合リザルトを得ました。イギリス人のアンダーソンにとって、レース日は決して楽ではありませんでした。特にレース2では、タネル・レオク(TM)とビリー・マッケンジー(カワサキ)が病院に搬送されるほどの大クラッシュがあり、15分の中断後のリスタートになりました。

  • B.アンダーソンB.アンダーソン
  • B.アンダーソンB.アンダーソン
  • B.アンダーソンB.アンダーソン
  • R.ゴンカルベスR.ゴンカルベス
  • R.ゴンカルベスR.ゴンカルベス
  • S.シンプソンS.シンプソン
  • S.シンプソンS.シンプソン

Honda World Motocross Teamのルイ・ゴンカルベスは、総合9位でした。ポルトガル人のゴンカルベスは、レースが進むにつれて荒れてきたコースコンディションに苦しみました。レース1ではレオクとマキシミリアン・ナグル(KTM)を相手に接戦の4位争いを繰り広げましたが、レース2では力なく14位にとどまりました。

LS Honda Racingのショーン・シンプソンは、不運にさいなまれました。スコットランド人のシンプソンは総合14位でしたが、本来であればもっと上位になれたはずでした。特に中断されたレース2はアンラッキーでした。レース1ではトップ6で走行中に、コースアウトして緑色のフェンスを後輪に巻き込んでしまい、さらに転倒しそうになった際にはハンドルバーで頭を強打して、16位までポジションを下げてしまいました。レース2ではすばらしいホールショットを決め、残る周回を2位で走行し、トップ3でフィニッシュするかと思わせましたが、レッドフラッグで中断。再スタート後はホールショットを繰り返すことはできず、レース1で負傷した首の痛みによりスローダウンしました。

2011年FIMモトクロス世界選手権MX1ランキングは、バブリシェフ5位、ゴンカルベス6位、ド・ディッカー10位、シンプソン14位となっています。

最終戦の1戦前のラウンドとなるヨーロッパGPは、2週間後にドイツのガイルドルフで行われます。

コメント

ブラッド・アンダーソン(MX1 9位/7位、総合5位)「残念だったのは、スタートに失敗したことです。スタートに成功していたら、レース2では5位に入れていたはずです。ですが、最後まで攻め続けられ、目標としていた10位以内も達成できたので、今日のリザルトには満足しています。最初のうちはそれほどひどくなかったコースコンディションも、最後には荒れて難しくなりましたが、それはそれで自分のスタイルには合っていました。今はモトクロス・オブ・ネイションズへの出場をとても楽しみにしています」

ルイ・ゴンカルベス(MX1 6位/14位、総合9位)「とてもきつい一日で、コースの難しさにはずいぶん手を焼きました。なぜだかわかりませんが、レース2の10分過ぎからスタミナが切れて、ただ完走を目指す走りに変わってしまいました。とても難しかったので、転倒しないように走るのがやっとでした。体力を回復させて、今回の問題を解決したいです」

イブジェニー・バブリシェフ(MX1 DNS/DNS)「もしかしたら走れるかもしれないと思いましたが、CTスキャンの結果からドクターストップがかかりました。6週間休養し、様子を見ることになりました。数日後にはセカンドオピニオンも受ける予定です。すばらしいコースなのに走れないのは悔しいです。最高のシーズンだったのに、このような形で終えることになるのは残念でなりません」

ショーン・シンプソン(MX1 16位/10位、総合14位)「今シーズンの自分を象徴するようなレースでした。特にレース2のスタートは、ようやく何かをつかんだかと思うと、自分から離れていくような感じがしました。レース1は1コーナーで失敗したので大変でした。6〜7位まで上がれたらコースアウトして、8位あたりで復帰しました。その後、下りジャンプでギア抜けした時に頭をハンドルバーに強くぶつけてしまいました。どうやって助かったのかわかりませんが、人は口々にラッキーだったと言います。今は首が痛く、骨折はしていないようですが、レース2ではヘルメットの重みでさえつらかったです。トップグループの中に入れたら、そこに定着してスピードも出せると思い、スタートに成功すれば、自分のポテンシャルを発揮できると考えていました。ですが、出遅れて後方集団に入ってしまうと、いいラインを探すのにもがき苦しみました。自分が本来いるべきポジションに到達するために、何をどうしたらいいのかわかりません」

決勝

MX1(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
1377C.ポールセルカワサキ40:35.710-
2183S.フロサールヤマハ40:37.908+02.198
3222A.カイローリKTM40:45.202+09.492
46T.レオクTM40:47.078+11.368
52M.ナグルKTM41:03.933+28.223
6999R.ゴンカルベスHonda41:21.223+45.513
 
954B.アンダーソンHonda41:28.896+53.186
1624S.シンプソンHonda42:06.465+1:30.755
1913M.モッニHonda42:24.102+1:48.392
2149G.シュミディンガーHonda42:26.502+1:50.792

MX1(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
1222A.カイローリKTM41:03.052-
2183S.フロサールヤマハ41:13.727+10.675
3377C.ポールセルカワサキ41:30.652+27.600
47J.バラガンカワサキ41:38.076+35.024
52M.ナグルKTM41:42.926+39.874
6115 C.ヒメネス・カンパーノ ヤマハ41:45.578+42.526
 
754B.アンダーソンHonda41:48.168+45.116
1024S.シンプソンHonda42:24.436+1:21.384
14999R.ゴンカルベスHonda43:33.786+2:30.734
1513M.モッニHonda41:15.553+1Lap
1749G.シュミディンガーHonda41:22.562+1Lap

MX2(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
194K.ロクセンKTM40:40.977-
2100T.サールカワサキ40:51.180+10.203
334J.ローランツKTM40:53.876+12.899
421G.ポーリンヤマハ41:09.985+29.008
537V.テイレットスズキ41:23.657+42.680
689J.バン・ホービークKTM41:34.329+53.352
 
1544E.バンクスブロウンHonda42:32.937+1:51.960
24128I.モンティチェッリHonda41:41.563+1Lap
28195R.ジャストHonda42:24.481+1Lap
29611M.コチHonda42:26.252+1Lap
3066L.トゥームスHonda42:34.038+1Lap
33860J.コットレルHonda23:06.671+9Laps

MX2(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
194K.ロクセンKTM41:03.904-
2100T.サールカワサキ41:17.608+13.704
384J.ハーリングスKTM41:21.830+17.926
421G.ポーリンヤマハ41:45.892+41.988
57A.トヌスヤマハ41:56.936+53.032
645J.ニコルズKTM41:59.385+55.481
 
18128I.モンティチェッリHonda42:01.296+1Lap
2066L.トゥームスHonda42:07.738+1Lap
26611M.コチHonda34:30.518+5Laps
30195R.ジャストHonda20:56.604+11Laps
DNS44E.バンクスブロウンHonda--
DNS860J.コットレルHonda--
ポイントスタンディング

ライダー(MX1)

順位 ライダー マシン ポイント
1A.カイローリKTM554
2S.フロサールヤマハ472
3C.デサールスズキ461
4M.ナグルKTM410
5E.バブリシェフHonda387
6R.ゴンカルベスHonda371
 
10K.ド・ディッカーHonda268
14S.シンプソンHonda186
23G.シュミディンガーHonda40
24B.アンダーソンHonda38
25M.モッニHonda33
27C.クレイグHonda21
40R.カストロ・ミランダHonda5
47J.パウリーノ・ダ・シルバHonda2

マニュファクチャラー(MX1)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1KTM579
2ヤマハ517
3スズキ492
4Honda464
5カワサキ373
6TM247
7アプリリア9

ライダー(MX2)

順位 ライダー マシン ポイント
1K.ロクセンKTM590
2J.ハーリングスKTM547
3T.サールカワサキ479
4G.ポーリンヤマハ425
5A.トヌスヤマハ353
6M.アンスティカワサキ342
 
22M.カロHonda71
26E.バンクスブロウンHonda23
31T.ベーカーHonda16
34H.アサンサン・デ・フレイタスクHonda14
38S.チャンピオンHonda9
40J.ラモスHonda8
43I.モンティチェッリHonda7
44R.ジャストHonda6
55L.トゥームスHonda1

マニュファクチャラー(MX2)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1KTM639
2カワサキ528
3ヤマハ487
4スズキ159
5Honda136
6ハスクバーナ124
7TM7