round 12

August 07 2011
FIM Motocross World Championship Czech Republic
第12戦 チェコ

ゴンカルベスがMX1初の表彰台登壇

曇り空のもと、ロケットで開催された2011年FIMモトクロス世界選手権第12戦チェコGPで、Honda World Motocross Teamのルイ・ゴンカルベスが総合3位に入り、最上位のMX1クラスでは初めての表彰台登壇を果たしました。ウイナーは今季4勝目のクレメント・デサール(スズキ)。ゴンカルベスは12戦目にして、CRF450Rを表彰台の上に導きました。

コースにはまんべんなく雨が降り注ぎ、上空は厚い雲に覆われた日曜日、硬質路面はあちこちのコーナーで荒れてワダチができていましたが、曲がりくねった高速のレイアウトによってタイム差が出にくく、パッシングのチャンスが少ないことは明らかでした。そのため、スタートの重要性が高まりましたが、ゴンカルベスはトップ5に入る好スタートを2回そろえることができました。ゴンカルベスは、レース1のゴール目前までデサールを抑えて2番手でしたが、最終的には3位でチェッカーを受けました。レース2ではコースが乾きはじめましたが、ゴンカルベスは3位を守りました。彼がシャンパンを振りまくのは、MX2クラスにおける最後の表彰台となった2009年以来のことです。

チームメートのイブジェニー・バブリシェフは、ロケットのコース変化に適応できず、絶好調ではありませんでしたが、レース1ではゴンカルベスに次ぐ4位に入賞しました。バブリシェフは、レース2では1コーナーで転倒してしまいましたが、トレードマークともいえる猛スピードを見せ、後方集団の中でベストラップを出しながらばん回を試みました。しかし、何度かのミスと2回のエンストによってポジションを失い、ダメージを受けたマシンは走るほどに悪化していったため、コンディションも考慮してリタイアしました。

  • R.ゴンカルベスR.ゴンカルベス
  • R.ゴンカルベスR.ゴンカルベス
  • R.ゴンカルベスR.ゴンカルベス
  • R.ゴンカルベスR.ゴンカルベス
  • K.ド・ディッカーK.ド・ディッカー
  • K.ド・ディッカーK.ド・ディッカー
  • K.ド・ディッカーK.ド・ディッカー

バブリシェフは総合13位となりましたが、そのすぐ上位にはLS Honda Racingの2人が入りました。ショーン・シンプソンは総合11位(10位/11位)でした。シンプソンは、レース2で軽い転倒を喫したため、10位を逃してしまいました。ケン・ド・ディッカーは総合12位でしたが、先週のロンメルにおける転倒で、首の張りと肩の痛みがあったため、今大会への出場が危ぶまれていました。治療の結果、ド・ディッカーは今大会に参戦できましたが、体調不良と路面状況が好みに合わなかったこともあって、15位/9位にとどまりました。

バブリシェフはMX1ランキング4位で、3位のスティーブン・フロサール(ヤマハ)から41ポイントのビハインド、5位のマックス・ナグル(KTM)に対しては9ポイントの貯金となりました。ゴンカルベスは、ナグルに29ポイント差の6位につけています。以下、ド・ディッカーが8位、シンプソンが14位と続いています。

FIMモトクロス世界選手権15戦シリーズの第13戦イギリスGPは、2週間後、ウィンチェスターに近いマタリー・ベイザンで開催されます。

コメント

ルイ・ゴンカルベス(MX1 3位/3位 総合3位)「長い間、この瞬間を待っていました。先週は表彰台に片足をかけることができましたが、あと少しのところで登壇には至らずに逃してしまいました。それでも、こういう成績を残せるように集中し続けてきましたし、同じアプローチによって今後のレースでも表彰台をキープできると確信しています。ここの路面は特別なもので、砂利が多くて滑りやすいため、誰もが乾いている同じラインを通っていました。今シーズン序盤は、好スタートを決めることはできていましたが、マシンに対するフィーリングは100%ではありませんでした。これまで何年も違うメーカーのマシンを乗り継いできて、今年からHondaに移籍したことも同様のステップですが、乗れば乗るほどマシンに慣れてきました。これはチーム全体が同じゴールを目指して努力してきた成果です」

ショーン・シンプソン(MX1 10位/11位 総合11位)「とても大変な週末でした。コースを完全に攻略できませんでしたし、昨日は少しペースが遅かったです。レース1はそれほど悪くありませんでしたし、実のところ、10位という結果には満足しています。ただ、リアタイヤの選択を間違えたようでしたので、レース2では違うタイヤに替えましたが、20分を過ぎたころにはもうだめになったようでした。レース2には全力を注いでいましたし、前半の15分はスピードもありましたが、自分の転倒でド・ディッカーとバラガン(カワサキ)に先行を許してしまいました。終盤はまた持ち直して、フロサールの追撃を退けることができました。振り返ってみると、自分にとって3番目にいいリザルトでしたし、それほど悪くない週末ではありました。次は地元のイギリスGPなので待ち遠しいです」

ケン・ド・ディッカー(MX1 15位/9位 総合12位)「高速なので、ここは好きなコースではありません。スタートに成功すれば上位を走れますが、もし失敗すれば、ばん回するのは難しいです。1週間練習を休んでいたことを考えれば、今大会の結果はそれほど悪くありません。明日(月曜日)、もう一度首の検査をする予定ですが、それほど深刻ではないと思います。首をひねったために、骨が神経と静脈を圧迫し、それが肩にきているようです」

イブジェニー・バブリシェフ(MX1 4位/26位 総合13位)「早く帰って今日のことを忘れてしまいたい気分です。今週末は、始めからうまくいきませんでしたし、そもそもこのコースとは相性が悪いです。ただ、1つよかったのは、レース1ではとてもいい走りができたことです。レース2では、転倒後にライン取りとスピードを取り戻し、ベストラップを出すことができました。誰もがこのコースではあまり無理できないですし、カムバックは不可能でした。限界までがんばりましたが、2回もエンジンをストールさせたうち、少なくとも1回は無事に生き返らせることができました」

決勝

MX1(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
1222A.カイローリKTM40:32.283-
225C.デサールスズキ40:37.789+05.506
3999R.ゴンカルベスHonda40:38.555+06.272
4777E.バブリシェフHonda40:39.455+07.172
5183S.フロサールヤマハ40:40.381+08.098
622K.ストリボススズキ40:44.122+11.839
 
1024S.シンプソンHonda41:29.226+56.943
1449G.シュミディンガーHonda41:42.185+1:09.902
159K.ド・ディッカーHonda41:44.084+1:11.801
1813M.モッニHonda40:33.131+1Lap

MX1(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
125C.デサールスズキ40:06.261-
26T.レオクTM40:10.108+03.847
3999R.ゴンカルベスHonda40:11.761+05.500
4222A.カイローリKTM40:13.670+07.409
5 377 C.ポールセル カワサキ 40:14.652 +08.391
62M.ナグルKTM40:16.602+10.341
 
99K.ド・ディッカーHonda40:54.851+48.590
1124S.シンプソンHonda41:04.897+58.636
1449G.シュミディンガーHonda41:33.629+1:27.368
1813M.モッニHonda40:23.713+1Lap
26777E.バブリシェフHonda15:54.953+14Laps

MX2(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
194K.ロクセンKTM39:40.474-
284J.ハーリングスKTM39:50.917+10.443
3131N.オービンKTM40:18.983+38.509
499M.アンスティカワサキ40:21.613+41.139
545J.ニコルズKTM40:22.470+41.996
6100T.サールカワサキ40:22.855+42.381
 
18 227 P.ラトセップ Honda 39:54.492 +1Lap
22128I.モンティチェッリHonda40:52.651+1Lap
27611M.コチHonda39:51.260+2Laps
3191M.カロHonda32:03.368+5Laps
36195R.ジャストHonda14:56.709+13Laps

MX2(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
194K.ロクセンKTM40:00.102-
284J.ハーリングスKTM40:01.329+01.227
3100T.サールカワサキ40:35.995+35.893
47A.トヌスヤマハ40:42.945+42.843
521G.ポーリンヤマハ40:44.597+44.495
699M.アンスティカワサキ40:46.234+46.132
 
1491M.カロHonda40:32.278+1Lap
17 227 P.ラトセップ Honda 41:01.715 +1Lap
19128I.モンティチェッリHonda41:20.072+1Lap
26611M.コチHonda40:02.605+3Laps
ポイントスタンディング

ライダー(MX1)

順位 ライダー マシン ポイント
1A.カイローリKTM509
2C.デサールスズキ461
3S.フロサールヤマハ428
4E.バブリシェフHonda387
5M.ナグルKTM378
6R.ゴンカルベスHonda349
 
8K.ド・ディッカーHonda268
14S.シンプソンHonda170
22G.シュミディンガーHonda36
24M.モッニHonda25
26C.クレイグHonda21
39R.カストロ・ミランダHonda5
46J.パウリーノ・ダ・シルバHonda2

マニュファクチャラー(MX1)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1KTM534
2ヤマハ473
3スズキ471
4Honda435
5カワサキ328
6TM229
7アプリリア9

ライダー(MX2)

順位 ライダー マシン ポイント
1K.ロクセンKTM540
2J.ハーリングスKTM513
3T.サールカワサキ435
4G.ポーリンヤマハ389
5A.トヌスヤマハ325
6M.アンスティカワサキ318
 
22M.カロHonda71
29E.バンクスブロウンHonda17
30T.ベーカーHonda16
33H.アサンサン・デ・フレイタスクHonda14
37S.チャンピオンHonda9
40J.ラモスHonda8
41 P.ラトセップ Honda 7
43R.ジャストHonda6
47I.モンティチェッリHonda4

マニュファクチャラー(MX2)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1KTM589
2カワサキ484
3ヤマハ451
4スズキ141
5Honda127
6ハスクバーナ124
7TM7