round 10

July 17 2011
FIM Motocross World Championship Latvia
第10戦 ラトビア

バブリシェフが3戦連続でポディウム登壇を果たす

FIMモトクロス世界選手権第10戦のラトビアGP決勝が7月17日、ケグムスで開催されました。気温が高く、2万1000人の観衆が集まったホットな大会は、アントニオ・カイローリ(KTM)が今季3度目の総合優勝を飾る一方で、Honda World Motocross Teamのイブジェニー・バブリシェフがワークスマシンのCRF450Rを駆り、3戦連続のポディウム登壇を果たしました。

ラトビアの首都リガの南東にあるケグムスは、荒々しいギャップだらけの硬質路面で知られていて、マシンが常に振られる不安定なコースです。1周1500メートルのコースレイアウトは意地悪で、ライダーは息つく暇も与えられず、スタミナが問われます。

ドイツGPで歴史的な勝利を収めた翌週、バブリシェフはまたしても主役を演じ、35分プラス2周のレース1でカイローリやマックス・ナグル(KTM)とトップ争いを演じました。ロシア人のバブリシェフはドイツ人のナグルを下し、今季5レース目のトップ3フィニッシュを成し遂げました。レース2では、カイローリとスティーブン・フロサール(ヤマハ)のトップ争いから離され、単独3位走行が続きましたが、フィニッシュラインを通過すると、故郷ロシアから駆けつけた応援団から大歓声を浴びました。バブリシェフはHondaのファクトリーライダー1年目として、とても印象的な5度目のシャンパンスプレーを披露しました。

チームメートのルイ・ゴンカルベスは、表彰台にまたしてもあと少し及びませんでした。ポルトガル人のゴンカルベスは、土曜日のプラクティスと予選の大部分をセッティングの改善に費やし、7位/4位(総合4位)のリザルトを残しました。昨シーズンのMX2ランキング2位の実績を持つゴンカルベスは、レース2ではリーダーボードの上位を占める2台のHondaのうちの1台となりました。

  • E.バブリシェフE.バブリシェフ
  • E.バブリシェフE.バブリシェフ
  • E.バブリシェフE.バブリシェフ
  • E.バブリシェフE.バブリシェフ
  • K.ド・ディッカーK.ド・ディッカー
  • R.ゴンカルベスR.ゴンカルベス
  • S.シンプソンS.シンプソン

LS Honda Racingのケン・ド・ディッカーは総合7位でした。ベルギー人のド・ディッカーはトップ10内の争いに絡みましたが、不本意にも両レースを通じてハイペースを維持することができませんでした。GP優勝経験もあるド・ディッカーですが、今大会は6位/9位に止まりました。2週間後に地元のロンメルで開催されるリンブルクGPに復活をかけます。

サンドコースを待ち望んでいた点では、チームメートのショーン・シンプソンも同様でした。彼のベストリザルトは、2009年のMX2クラスでのサンドコースにおける優勝です。今大会は硬質路面に15位/15位(総合13位)と苦戦しました。

今大会の結果、ランキング9位内に3台入っているCRF450R勢最上位のバブリシェフは、MX1ランキング3位のフロサールに36点差と迫っています。7位にゴンカルベス、9位にド・ディッカーと続き、MX1ルーキーのシンプソンは15位となっています。

MX2のスウィアン・ザノーニ(Honda World Motocross Team)は、CRF250Rを駆ってレース1で21位まで到達しましたが、初ポイントをあと一歩のところで逃しました。ブラジル人のザノーニは、レース2では好スタートを切って17番手を走行していましたが、転倒により右手首を脱臼し、病院に向かうこととなりました。

FIMモトクロス世界選手権の第11戦と第12戦は、2週連続で7月31日にベルギー(リンブルクGP)、8月7日にチェコで開催されます。

コメント

エフゲニー・バブリシェフ(MX1 3位/3位 総合3位)「世界中のベストライダーと戦っての3位だから、喜ぶべき成績だと思います。今年のコースはいつもと違い、とても難しかったです。特にレース2では転倒しないようにマシンを押さえるのが大変でした。レース中は無理せずに楽に走ることを心がけました。なぜなら、たった一度のミスが順位やポイントに響くからです。とにかく今日はすばらしい日でしたし、3位になるのが精一杯でした。応援してくれたファンのみなさんに感謝したいです。彼らは特にレース2の終盤に(スタミナが切れてきて)バイクの上で休んでいたような時に、大きな声で励ましてくれました」

ルイ・ゴンカルベス(MX1 7位/4位 総合4位)「なんだかいつも7位/4位ばかり。レース2の成績はうれしいし、レース1もそれほど悪い結果ではありませんでしたが、かなり走りが硬くなっていました。表彰台をゲットするためには、この部分を解決しないといけません。チームは自分に最高のマシンを用意するために、昼夜を問わず準備をしてくれました。とても感謝しています。調子は上向きになっているし、このまま集中していきたいです。グランプリはまだ何戦も残っているのだから」

ケン・ド・ディッカー(MX1 6位/9位 総合7位)「今日はまあまあでした。レース1ではあまりスタートがよくなかったけれど、ベストラインとハイペースを求めて必死にがんばりました。レース2はそれほどよくなくて、序盤の数周でポジションを失ってしまいました。終盤に少しばん回できましたが、疲れが出てしまいました。次のロンメルまで休みがあるので、今度はもっといいレースができるようにしたいです」

ショーン・シンプソン(MX1 15位/15位 総合13位)「またしてもつらい週末でした。昨年のコースも嫌いでしたが、今年のコースも嫌いです。もともといいコースなのに、ここに来る度にどんどん硬くなっています。なんとかベストを尽くそうと必死にがんばりました。昨年はセッティングで苦しんだけれど、今年も同じでした。スタートが大事で、レース1では決まったものの、どうもうまく乗れなくてペースが衰えてしまいました。レース2では幸運にも1コーナーの混乱をうまく避けることができたのに、10分を過ぎてからの自分はショッキングでした。終盤はラップタイムも安定して速かったです。つらい3連戦だったので、次のロンメルを楽しみにしています」

決勝

MX1(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
1222A.カイローリKTM39:16.295-
2183S.フロサールヤマハ39:16.642+00.347
3777E.バブリシェフHonda39:19.445+03.150
42M.ナグルKTM39:20.903+04.608
519D.フィリッパーツヤマハ39:42.141+25.846
69K.ド・ディッカーHonda39:47.274+30.979
 
7999R.ゴンカルベスHonda39:48.812+32.517
1524S.シンプソンHonda40:49.972+1:33.677
2049G.シュミディンガーHonda41:22.231+2:05.936
21156L.フライベルクスHonda39:19.019+1Lap
22198V.ブカスHonda40:03.082+1Lap
25133N.アプフェルバウムHonda40:55.327+1Lap
DNS95A.ジャストHonda--

MX1(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
1222A.カイローリKTM40:14.909-
2183S.フロサールヤマハ40:20.881+05.972
3777E.バブリシェフHonda40:32.034+17.125
4999R.ゴンカルベスHonda40:35.090+20.181
519D.フィリッパーツヤマハ40:39.299+24.390
611S.ラモンスズキ40:40.348+25.439
 
99K.ド・ディッカーHonda40:58.248+43.339
1524S.シンプソンHonda41:53.854+1:38.945
21156L.フライベルクスHonda40:52.944+1Lap
24133N.アプフェルバウムHonda41:53.576+2Laps
29198V.ブカスHonda11:58.978+16Laps
DNS49G.シュミティンガーHonda--
DNS95A.ジャストHonda--

MX2(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
194K.ロクセンKTM39:00.838-
2100T.サールカワサキ39:11.833+10.995
384J.ハーリングスKTM39:16.988+16.150
47A.トヌスヤマハ39:21.256+20.418
599M.アンスティカワサキ39:27.334+26.496
6131N.オービンKTM39:37.910+37.072
 
1591M.カロHonda40:39.210+1:38.372
21777S.ザノーニHonda39:31.435+1Lap
26195R.ジャストHonda40:11.664+1Lap
28128I.モンティチェッリHonda40:15.183+1Lap
29611M.コチHonda40:01.698+3Laps

MX2(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
194K.ロクセンKTM40:24.762-
284J.ハーリングスKTM40:38.709+13.947
3100T.サールカワサキ40:43.474+18.712
499M.アンスティカワサキ40:43.844+19.082
5338Z.オズボーンヤマハ41:02.356+37.594
6151H.クラッスヤマハ41:17.158+52.396
 
991M.カロHonda41:41.031+1:16.269
20195R.ジャストHonda41:37.165+1Lap
23128I.モンティチェッリHonda40:58.715+2Laps
24611M.コチHonda41:12.872+2Laps
27777S.ザノーニHonda34:31.605+4Laps
ポイントスタンディング

ライダー(MX1)

順位 ライダー マシン ポイント
1A.カイローリKTM416
2C.デサールスズキ374
3S.フロサールヤマハ370
4E.バブリシェフHonda334
5M.ナグルKTM311
6D.フィリッパーツヤマハ282
 
7R.ゴンカルベスHonda281
9K.ド・ディッカーHonda228
15S.シンプソンHonda125
23G.シュミディンガーHonda22
24C.クレイグHonda21
25M.モッニHonda19
36R.カストロ・ミランダHonda5
42J.パウリーノ・ダ・シルバHonda2

マニュファクチャラー(MX1)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1KTM441
2ヤマハ415
3スズキ384
4Honda355
5カワサキ278
6TM169
7アプリリア9

ライダー(MX2)

順位 ライダー マシン ポイント
1K.ロクセンKTM446
2J.ハーリングスKTM419
3T.サールカワサキ370
4G.ポーリンヤマハ343
5Z.オズボーンヤマハ295
6A.トヌスヤマハ274
 
22M.カロHonda44
29E.バンクスブロウンHonda17
30T.ベーカーHonda16
33H.アサンサン・デ・フレイタスクHonda14
36S.チャンピオンHonda9
38J.ラモスHonda8
44R.ジャストHonda3
46I.モンティチェッリHonda2

マニュファクチャラー(MX2)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1KTM489
2カワサキ410
3ヤマハ389
4ハスクバーナ121
5スズキ97
6Honda97
7TM5