round 02

April 25 2011
FIM Motocross World Championship Netherlands
第2戦 オランダ

ゴンカルベスがオランダGPで総合5位に食い込む

全15戦からなるFIMモトクロス世界選手権第2戦オランダGPが暖かい日差しの下、3万5000人の観客が集うファルケンスワードで開催された。MX1クラスではアントニオ・カイローリ(KTM)が優勝。Honda World Motocross Teamのルイ・ゴンカルベスは、CRF450R勢の中では最上位の総合5位に入った。

ポルトガル人のゴンカルベスにとって、この黒いサンドのコースは2009年にMX2で優勝した場所でもあり、2レースを通じて好結果を残すことができた。オランダ特有の地面は予想通りに荒れて凸凹になったが、ライン取りの選択肢が増え、おもしろいレースとなった。

35分プラス2周で競われるレース1で、ゴンカルベスは6位でフィニッシュ。7位にLS Honda Racingのケン・ド・ディッカー、そして10位にはHonda World Motocross Teamのイブジェニー・バブリシェフが入った。

  • R.ゴンカルベスR.ゴンカルベス
  • R.ゴンカルベスR.ゴンカルベス
  • R.ゴンカルベスR.ゴンカルベス
  • E.バブリシェフE.バブリシェフ
  • K.ド・ディッカーK.ド・ディッカー
  • S.シンプソンS.シンプソン

レース2ではすばらしいスタートを決めたゴンカルベスがハイペースを保ち、序盤はトップを走行するも、後続集団に飲み込まれてしまう。その後は、MX2でランキング2位になったこともあるだけに、非常に体力が要求されるレースのラストスパートまでによいリズムを取り戻し、スティーブン・フロサール(ヤマハ)の転倒もあり、最終的に4位でフィニッシュした。ゼッケン777のバブリシェフは7位、総合成績では8位となった。

2週間前にブルガリアで転倒した際に負った背中の痛みがまだ完治していないLS Honda Racingのド・ディッカーは、レース2で8位、総合では7位に入った。チームメートのショーン・シンプソンは、総合20位と低迷した。元イギリスチャンピオンのシンプソンは、スタミナを消耗させるサンドコースに立ち向かうには体力的に問題があった。

MX1クラスの総合ランキングは、ゴンカルベスが6位(62点)。4位のカイローリからは10点のビハインド。バブリシェフは8位(52点)、ド・ディッカーは14位(31点)、シンプソンは16位(18点)につけている。Hondaの若手ライダーの中では、ブラジル出身のスウィアン・ザノーニの成長が著しく、MX2で今季初ポイント獲得にあと一歩というところまで迫った。フル参戦1年目となるザノーニは、CRF250Rを走らせて27位/21位に入っている。

第3戦アメリカGPは5月15日、カリフォルニア州グレンヘレンで開催される。

コメント

ルイ・ゴンカルベス(MX1 6位/4位 総合5位)「とてもいいGPで、ポジティブな週末だった。レース1では序盤にリズムがつかめなくて、10位までポジションを落としてしまったけれど、巻き返すと徐々に感触もよくなり、デサール(スズキ)とテールトゥノーズの6位までばん回した。レース1の後半にはとても満足した気分で休憩に入った。レース2では絶好のスタートを切って20分間ぐらいリードしたけれど、奥のコーナーの1つでちょっと隙を見せた時に、フィリッパーツ(ヤマハ)に抜かれてしまった。自分のラインをキープできなくなり、バンクからはみ出したところをさらにもう2台が抜いていった。すっかりリズムを失って1位から5位まで落ちてしまい、立ち直るのに2〜3周かかった。最後にフロサールが転倒したおかげで1ポジション上がれた」

ケン・ド・ディッカー(MX1 7位/8位 総合7位)「とても疲れる一日だった。ブルガリアでのクラッシュ以来100%ではないし、ミスが多すぎた。背中の筋肉が硬直してスタンディング姿勢を取るのが難しかった。レースリザルトはOKだけれど、自分が望む結果ではない。今日はきつかった。少し休んでからベストコンディションに戻したい」

イブジェニー・バブリシェフ(MX1 10位/7位 総合8位)「レース1ではとてもいいスタートが切れたけれど、最初の何周かは身体が緊張していてミスを連発したり、無駄に力が入りすぎていた。コースと戦って、その後エンストで3ポジションも失った。そこからリズムを取り戻すのは難しかった。10位にはがっかりした。レース2ではもっといいリザルトが欲しかったけれど、スタートが悪かったし、走りもレース1よりはよかったものの、自分本来のスピードは発揮できていなかった。今日は両レースとも長く感じて、残り2周のサインボードが早く出ないかと毎周思っていたほどだ。今大会のことは忘れて、アメリカGPに向けて万全のトレーニングがしたい」

ショーン・シンプソン(MX1 20位/17位 総合20位)「予選レースの時からあまりいい感じではなかった。いいラインを見つけられず、それでも10位には入れると思った。決勝では両レースとも悪くないスタートで、トップ10の後ろ付近につけたが、なぜかどんどん後退してしまった。とても疲れたし、レースの後は吐き気がしたほどだ。こんな経験は過去にはなかった。消耗してしまった。今のポジションは自分の目標を下回っているけれど、そこから向上するエネルギーがない。家で休んでからフィジカルコンディションとスピードを回復させる必要がある」

スウィアン・ザノーニ(MX2 27位/21位 総合26位)「このチャンスのためにずっとトレーニングを続けてきたし、GP参戦が実現してうれしい。普段はこのサンドコースよりもっと硬いところで練習しているので、今日はとても難しかった。それでもがんばったし、さらなる上達を目指している」

決勝

MX1(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
1222A.カイローリKTM40:49.442-
2183S.フロサールヤマハ40:55.745+06.303
32M.ナグルKTM41:00.073+10.631
419D.フィリッパーツヤマハ41:23.762+34.320
525C.デサールスズキ41:32.747+43.305
6999R.ゴンカルベスHonda41:32.927+43.485
 
79K.ド・ディッカーHonda41:46.637+57.195
10777E.バブリシェフHonda42:12.829+1:23.387
2024S.シンプソンHonda41:13.043+1Lap
2895J.オーガストHonda42:22.234+1Lap
3678B.フェルホーフェンHonda34:06.736+5Laps
3749G.シュミディンガーHonda19:51.298+12Laps

MX1(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
12M.ナグルKTM39:21.653-
2222A.カイローリKTM39:36.100+14.447
319D.フィリッパーツヤマハ39:43.700+22.047
4999R.ゴンカルベスHonda39:48.803+27.150
5183S.フロサールヤマハ40:06.222+44.569
625C.デサールスズキ40:15.293+53.640
 
7777E.バブリシェフHonda40:31.064+1:09.411
89K.ド・ディッカーHonda40:36.903+1:15.250
1724S.シンプソンHonda39:34.498+1Lap
2349G.シュミディンガーHonda40:57.155+1Lap
2595J.オーガストHonda41:17.209+1Lap
3278B.フェルホーフェンHonda15:30.444+13Laps

MX2(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
184J.ハーリングスKTM39:55.351-
294K.ロクセンKTM40:32.803+37.452
3100T.サールカワサキ40:40.382+45.031
47A.トヌスヤマハ40:42.503+47.152
521G.ポーリンヤマハ40:57.332+1:01.981
6338Z.オズボーンヤマハ41:15.090+1:19.739
 
26195R.ジャストHonda40:23.289+2Laps
27777S.ザノーニHonda40:24.791+2Laps
29611M.コチHonda40:36.126+2Laps
32550S.ミッチェルHonda31:50.236+7Laps
33128I.モンティチェッリHonda24:24.859+10Laps

MX2(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
184J.ハーリングスKTM41:04.993-
294K.ロクセンKTM41:16.003+11.010
3100T.サールカワサキ41:36.868+31.875
47A.トヌスヤマハ41:47.296+42.303
534J.ローランツKTM42:03.441+58.448
621G.ポーリンヤマハ42:14.321+1:09.328
 
19195R.ジャストHonda42:45.981+1Lap
21777S.ザノーニHonda43:07.780+1Lap
25550S.ミッチェルHonda42:18.002+2Laps
26611M.コチHonda42:18.571+2Laps
32128I.モンティチェッリHonda14:36.615+15Laps
ポイントスタンディング

ライダー(MX1)

順位 ライダー マシン ポイント
1S.フロサールヤマハ85
2M.ナグルKTM80
3C.デサールスズキ78
4A.カイローリKTM72
5D.フィリッパーツヤマハ63
6R.ゴンカルベスHonda62
       
8E.バブリシェフHonda52
14K.ド・ディッカーHonda31
16S.シンプソンHonda18
24G.シュミディンガーHonda4

マニュファクチャラー(MX1)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1ヤマハ89
2KTM85
3スズキ78
4Honda64
5カワサキ56
6TM36

ライダー(MX2)

順位 ライダー マシン ポイント
1K.ロクセンKTM94
2J.ハーリングスKTM86
3T.サールカワサキ84
4A.トヌスヤマハ67
5G.ポーリンヤマハ65
6Z.オズボーンヤマハ60
       
17M.カロHonda15
25R.ジャストHonda2

マニュファクチャラー(MX2)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1KTM100
2カワサキ84
3ヤマハ74
4Honda17
5ハスクバーナ14
6スズキ6
7TM 1