round 14

September 05 2010
FIM Motocross World Championship Benelux
第14戦 ベネルクス

LS Motors Honda勢がリーロップでトップ10入賞

2010年FIMモトクロス世界選手権のラスト2戦となる第14戦ベネルクスGPが、オランダの荒れたサンドコース、リーロップで開催された。世界チャンピオンになったばかりのアントニオ・カイローリ(KTM)が5連勝を飾る一方で、LS Motors Hondaに所属しCRF450Rを駆るタネル・レオクが総合6位、ダビデ・ガルネリが総合8位に入った。

1万2000人の観客はオランダの穏やかな日差しを楽しんだが、トップライダーたちは前戦に続き不安定な路面と戦いながら、一周2分強のコースをハイスピードで駆けることとなった。

Honda勢最上位となったレオクは、35分プラス2周で競われるレースのヒート1を4位でフィニッシュ。エストニア出身のレオクはヒート2でも同等のポジションを獲得し、表彰台を狙ったが、ミスが招いた転倒により勢いを失い7位。総合6位にとどまった。しかし、両ヒート合計32点は、優勝した5月のカタルニアGPに次いで、9戦ぶりにマークした高得点だった。

チームメートのガルネリは、イタリア人が苦手とするサンドコースでも安定した走りを見せた。MX2での優勝経験があるとはいえ、MX1ルーキーにとって9位/8位という結果は、まずまずの成績だと言えよう。

  • T.レオクT.レオク
  • T.レオクT.レオク
  • D.ガルネリD.ガルネリ
  • D.フェリスD.フェリス
  • J.アルバートソンJ.アルバートソン

リーロップのサンドコースに初めて挑戦したHonda Racing Martinのジミー・アルバートソンは、ヒート1の途中で喫した転倒によりヒザを負傷し、無念のリタイア。ヒート2の出走も取り止めた。

また、アメリカ人のアルバートソンとともに、オーストラリア人のディーン・フェリスが、Honda Racing Martinからワイルドカード枠で出場。ヒート1では、1コーナーで押し出された後、最後尾から29位までばん回し、2周遅れながら完走を果たした。ヒート2では転倒で他車とからんだ際にラジエーターホースを破損し、リタイアを強いられた。フェリスは次週イタリアGPにも、ゼッケン711をつけたHonda Racing Martinのマシンで出場する。

ブラジルGPでろっ骨を骨折したCAS Honda Teamのエフゲニー・ボブリシェフは、痛みをおして先週“マクシス”イギリス選手権に出場。あえて出場したのは、タイトル獲得の望みをつなぐためだったが、今回のベネルクスGPではろっ骨と肺に回復の時間を与えるため欠場した。ロシア出身のボブリシェフは、次週のGP最終戦には復帰してCRF450Rで走る意向だ。なお、チームメートだったガレス・スワニプールは、すでにCAS Honda Teamから離脱している。

世界選手権のMX1ランキングでは、トップ10内に3人のHondaライダーがつけている。レオクは現在6位だが、残り1戦でこれ以上のランクアップは不可能な位置だ。ボブリシェフは9位、そして3ポイント差でガルネリが10位に控えている。

2010年FIMモトクロス世界選手権の最終戦イタリアGPは、リニューアルされたフェルモで次週開催される。

コメント


タネル・レオク(4位/7位)
「今日はとてもいい気分だけど、ヒート2で、ささいなミスから転倒したのが残念だ。ヒート1はそれほど悪くなかった。スタートもよかったし、いいリズムで走って4位に入れた。コースコンディションが荒れるのはいつものことだし、ここが簡単だったことは一度もない。ジャンプの飛び出しと着地が特にトリッキーで、こなすのが難しかった」

ダビデ・ガルネリ(9位/8位)「トップ10リザルトを2回獲得できたのは、サンドということを踏まえれば上出来だ。サンドは深く、重く、ものすごく荒れていた。ギャップは、ピッチが長いものに混ざって、角が尖ったものや深いワダチがあってとても難しかった。レース終盤は大きなミスをしないように、バイクに乗っているのがやっとという感じだった。うれしかったのはヒート2で、思ったほど疲れなかったことだ。ランキングでは、ルイ・ゴンサルベス(KTM)にはポイント差を詰められたけれど、彼はここが得意だから仕方がない。一方、ボブリシェフが射程内に入ってきた。次回は地元イタリアのフェルモなので、雨が降らずにスタートさえ決まれば、いいレースになるだろう」

ディーン・フェリス(29位/31位)「きついレースになることは予想していたけれど、こんな不運に見舞われるとは思っていなかった。ヒート1の1コーナーでだれかに押し出され、はるか後方から追い上げることになってしまった。ヒート2ではだれかのバイクと接触して、ラジエーターホースが破れてしまった。フェルモではもっといいレースができるはずだし、たった数日で次のチャンスが来るのはうれしい」

ジミー・アルバートソン(34位/欠場)「リーロップに入る前から熱があって、体調が優れなかった。練習も十分ではなかったし、これは大変なレースになるだろうと思っていた。ヒート1でヒザをひねってしまい、何か変な感じがした。リタイアはしたくなかったが、完走するのは不可能に思えた。今はヒザを検査して、どこも悪くないと確認することが先決だ」

決勝

MX1(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
12M.ナグルKTM40:54.768-
2222A.カイローリKTM40:57.416+02.648
311S.ラモンスズキ40:59.577+04.809
440T.レオクHonda41:13.047+18.279
519D.フィリッパーツヤマハ41:13.923+19.155
69K.ド・ディッカーヤマハ41:50.754+55.986
 
939D.ガルネリHonda42:19.629+1:24.861
1523B.フェルホーフェンHonda41:37.136+1Lap
2274I.スタインバーグスHonda42:46.021+1Lap
29711D.フェリスHonda42:51.543+2Laps
34702J.アルバートソンHonda12:37.691+13Laps
3595A.ジュストHonda12:40.061+13Laps

MX1(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
1222A.カイローリKTM41:44.947-
222R.ゴンサルベスKTM42:14.449+29.502
311S.ラモンスズキ42:24.763+39.816
42M.ナグルKTM42:32.653+47.706
519D.フィリッパーツヤマハ42:44.666+59.719
614M.ド・ルーバースズキ42:57.643+1:12.696
 
740T.レオクHonda43:07.830+1:22.883
839D.ガルネリHonda43:23.088+1:38.141
2374I.スタインバーグスHonda44:05.036+1Lap
2595A.ジュストHonda41:56.726+2Laps
31711D.フェリスHonda14:56.297+12Laps
3223B.フェルホーフェンHonda12:43.621+13Laps

MX2(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
121G.ポーリンヤマハ39:38.851-
234J.ローランツKTM39:55.231+16.380
31M.ムスキャンKTM40:26.482+47.631
411S.シンプソンKTM40:43.848+1:04.997
5183S.フロサールカワサキ40:50.605+1:11.754
623A.トヌススズキ41:01.231+1:22.380
 
1735N.ラーセンHonda40:19.960+1Lap
21 74 S.バンハーペン Honda 41:30.724 +1Lap
2392A.バティッグHonda41:43.232+1Lap
2449E.ハイバイHonda37:54.419+2Laps
30152P.ペトロフHonda24:26.769+8Laps

MX2(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
194K.ロクセンスズキ40:17.580-
21M.ムスキャンKTM40:29.754+12.174
321G.ポーリンヤマハ40:30.309+12.729
434J.ローランツKTM41:06.087+48.507
5151H.クラッスヤマハ42:15.325+1:57.745
6338Z.オズボーンヤマハ42:29.186+2:11.606
 
1235N.ラーセンHonda41:16.645+1Lap
17152P.ペトロフHonda41:38.327+1Lap
2192A.バティッグHonda41:04.073+2Laps
27 74 S.バンハーペン Honda24:55.481+8Laps
33 49 E.ハイバイ Honda4:56.512+16Laps
ポイントスタンディング

ライダー(MX1)

順位 ライダー マシン ポイント
1A.カイローリKTM625
2C.デサールスズキ494
3D.フィリッパーツヤマハ473
4M.ナグルKTM463
5S.ラモンスズキ448
6T.レオクHonda346
 
9E.ボブリシェフHonda270
10D.ガルネリHonda267
14G.スワニプールHonda182
17J.アルバートソンHonda113
29B.タウンリーHonda25
36 J.パウリーニョ Honda 17
41 R.ゼンニ Honda 13
45D.フェリスHonda7
46 W.ガルシア Honda 7
49B.フェルホーフェンHonda6
59R.ヒューズHonda4
60M.ポティセクHonda4
64D.パーシンHonda2

マニュファクチャラー(MX1)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1KTM657
2スズキ575
3ヤマハ527
4Honda460
5カワサキ376
6アプリリア239
7TM145
8CCM39
9ハスクバーナ4

ライダー(MX2)

順位 ライダー マシン ポイント
1M.ムスキャンKTM613
2K.ロクセンスズキ524
3S.フロサールカワサキ446
4J.ハーリングスKTM391
5Z.オズボーンヤマハ368
6J.ローランツKTM366
 
18N.ラーセンHonda93
37P.ペトロフHonda11
38 S.ザノーニ Honda 10
49J.デコティスHonda6
53F.ノレンHonda4
57A.バティッグHonda3
58R.ニイェガードHonda2
61A.ジュストHonda2
63 D.ウルリッヒ Honda 1

マニュファクチャラー(MX2)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1KTM664
2スズキ563
3ヤマハ495
4カワサキ483
5Honda120
6TM34