round 05

May 16 2010
FIM Motocross World Championship Catalunya
第5戦 カタルニア

レオクがカタルニアGPを制覇

エストニア出身のタネル・レオクとLS Motors Hondaのチームスタッフにとって、2010年FIM世界選手権モトクロス全15戦の第5戦カタルニアGPにおける優勝は長く記憶に残る戦果となった。快晴のベルピッグサーキットで行われた2ヒート制の決勝で、レオクは7位/優勝でフィニッシュし、CRF450Rに2009年ブラジルGP以来の勝利をもたらした。

荒れた硬質の路面には何本かの走行ラインがあったものの、追い抜くのは難しいコンディションだったが、24歳のレオクはヒート1で、スタート17番手から7位まで追い上げた。ヒート2はより興味深い展開となり、ケン・ド・ディッカー(ヤマハ)とマックス・ナグル(KTM)を相手に、何度もポジションを入れ替えるトップ争いを演じた。ラスト6周でナグルのミスによってトップに立ち、1ポイント差で総合優勝を獲得した。オランダとイタリアでのチャンピオン経験があるレオクだったが、メディア関係者に告げられるまでは、通算3度目となるGPウインを達成したことに気がつかなかった。

  • T.レオクT.レオク
  • T.レオクT.レオク
  • T.レオクT.レオク
  • E.ボブリシェフE.ボブリシェフ
  • E.ボブリシェフE.ボブリシェフ
  • D.ガルネリD.ガルネリ
  • G.スワニプールG.スワニプール

CAS Honda Teamのエフゲニー・ボブリシェフは、総合8位に入った。ロシア出身のボブリシェフはヒート1で健闘し、自己ベストタイとなる5位入賞を果たした。その勢いはヒート2にも持ち込まれたが、3段ステップアップの手前の鋭い左コーナーで小さなクラッシュを喫したため、7位のスティーブ・ラモン(スズキ)をかわすことができず、10位にとどまった。

ダビデ・ガルネリは、ヒート1で10位に入ったが、ヒート2では中盤にミッショントラブルが発生しリタイア。総合成績は16位となった。ガレス・スワニプールは、ヒート1の第1コーナーで転倒を喫したが、この失地をばん回して23位。ヒート2では、トップ10争いをしたが、途中でゴーグルのレンズが壊れて視界が悪くなり、チームメートのボブリシェフに次ぐ11位でゴール。総合成績は17位にとどまった。

Honda Racing Martinのジミー・アルバートソンは、土曜日のステップアップセクションで他車とクラッシュする不運に見舞われた。その結果、左肩を脱臼したため、決勝に参加できなかった。アルバートソンは、これから精密検査を受ける予定だが、2週間後に地元で行われるアメリカGP、そして翌週のフランスGPまでには復帰していることを期待したい。

レオクは現在、世界選手権MX1ランキング8位を守り、9位のボブリシェフを29ポイントリードしている。ガルネリは、トップ10内にいるHonda勢の中では3番目となる、ランキング10位につけている。

シリーズ第6戦アメリカGPは5月30日、カリフォルニア州サンバーナーディーノのグレンヘレンで開催される。

コメント

タネル・レオク(MX1 7位/優勝)「とてもうれしい。もちろん今回も表彰台を目指していたけれど、7位/優勝でフィニッシュした後に総合優勝と分かったので、これには正直驚いた。ラスト数周はミスをしないように集中したかったので、ピットサインには目もくれずにいた。優勝したことを知ったのは、テレビの女性インタビュアーが教えてくれた時だった。ヒート1で7位に入った時は、表彰台すら難しいと思ったけれど、マックスを必死で追いかけ、彼が転倒したことで順位が上がった。体調もバイクの調子も最高だけれど、我々は常に進化していくので、今後も色々とテストしなくてはならない」

エフゲニー・ボブリシェフ(MX1 5位/10位)「今シーズン2度目の5位という結果自体もよかったけれど、もっとすばらしいのは、それがハードのコースの成績だったこと。これはちょっと予想外だった。ハードパックのコースでは、練習では速くてもレース本番で好結果を残せたことがなかった。だから今日の成績は、大きな進歩だ。ヒート2では、ステップアップの手前のコーナーでバンクにオーバースピードで進入して、クラッシュしてしまった。ここでタイムロスしたことが、悔しくてたまらない。それでも総合8位という成績には満足しているし、ランキング的にもいいところにいる」

ダビデ・ガルネリ(MX1 10位/27位)「今日は結果が残せず、残念な一日だった。ヒート1では、12番手あたりをリズムよく走っていて、8番手まで上がった後にミスで転倒。それでもリカバーして10位に入った。ヒート2ではまたしてもスタートで上位に食い込めなかった。とてもいいペースで走っていたのに、マシントラブルが発生し、リタイアに終わってしまった。」

ガレス・スワニプール(MX1 23位/11位)「ヒート1のスタートで転倒し、バイクを起こした時にエンジンをストールさせてしまったので、再始動に少々時間がかかった。ものすごい大差をつけられてしまったので、リタイアも真剣に考えたが、やはりあきらめたくなかったので必死に追い上げた。ヒート2ではもっとうまくスタートができた。1周目のチャージが不十分だったけれど、カイローリ(KTM)の後ろをマークして追いかけたが、ゴーグルが壊れてしまった。今日は運がなかったようだ。その後は、なるべく他車から離れるようにして、なんとか走りきった。我々の進路は正しいと信じている」

ジミー・アルバートソン(MX1 DNS/DNS)「まったくついてないけれど、今のところ肩はとてもいい感じだ。ドクターは来てすぐに肩をはめてくれたし、痛みも全然感じなかった。今はちょっと硬い感じだけれど、昨夜は大丈夫だったし、ほとんど気にならない。もっと重傷だった可能性もあった。この後すぐにアメリカに帰国して、なるべく早く主治医からMRIを受けるつもりだ。どうなるかわからないけれど、それほど悪くないと思いたい」

決勝

MX1(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
12M.ナグルKTM40:45.406-
219D.フィリッパーツヤマハ40:53.488+08.082
325C.デサールスズキ41:00.503+15.097
410A.ボアシエールTM41:03.023+17.617
5777E.ボブリシェフHonda41:05.326+19.920
6222A.カイローリKTM41:07.449+22.043
 
740T.レオクHonda41:09.431+24.025
1039D.ガルネリHonda41:34.728+49.322
238G.スワニプールHonda40:46.821+1Lap
2774I.スタインバーグスHonda42:05.065+1Lap
2927P.ケンペリスHonda42:04.623+2Laps

MX1(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
140T.レオクHonda39:32.274-
2121X.ブーグカワサキ39:33.925+01.651
3222A.カイローリKTM39:38.539+06.265
49K.ド・ディッカーヤマハ39:41.858+09.584
519D.フィリッパーツヤマハ39:45.385+13.111
625C.デサールスズキ39:48.220+15.946
 
10777E.ボブリシェフHonda40:16.677+44.403
118G.スワニプールHonda40:24.278+52.004
2627P.ケンペリスHonda39:46.578+2Laps
2739D.ガルネリHonda16:11.368+12Laps
2974I.スタインバーグスHonda15:33.764+13Laps

MX2(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
194K.ロクセンスズキ38:57.864-
2183S.フロサールカワサキ38:59.988+02.124
3111J.ハーリングスKTM39:32.340+34.476
421G.ポーリンヤマハ39:47.772+49.908
534J.ローランツKTM39:49.197+51.333
611S.シンプソンKTM39:51.356+53.492
 
1835N.ラーセンHonda40:47.988+1:50.124
2492A.バティッグHonda39:24.769+1Lap
2695A.ジュストHonda39:35.548+1Lap
30152P.ペトロフHonda40:07.665+1Lap
31 36 D.ウルリッヒ Honda 40:10:801 +1Lap
35 177 P.ドナテ・ロザーノ Honda 39:01.885 +3Laps

MX2(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
1 1 M.ムスキャン KTM 40:54.002 -
2 34 J.ローランツ KTM 41:12.934 +18.932
3 77 A.ルピーノ ヤマハ 41:17.694 +23.692
4 11 S.シンプソン KTM 41:25.632 +31.630
5 45 J.ニコルズ KTM 41:27.722 +33.720
6 151 H.クラッス ヤマハ 41:29.572 +35.570
 
13 35 N.ラーセン Honda 42:16.404 +1:22.402
19 95 A.ジュスト Honda 42:48.975 +1:54.973
25 36 D.ウルリッヒ Honda 41:38.667 +1Lap
29 177 P.ドナテ・ロザーノ Honda 42:47.962 +2Laps
33 92 A.バティッグ Honda 9:09.515 +16Laps
37 152 P.ペトロフ Honda 4:38.902 +18Laps
ポイントスタンディング

ライダー(MX1)

順位 ライダー マシン ポイント
1A.カイローリKTM214
2M.ナグルKTM198
3D.フィリッパーツヤマハ171
4C.デサールスズキ158
5K.ド・ディッカーヤマハ145
6S.ラモンスズキ144
 
8T.レオクHonda135
9E.ボブリシェフHonda106
10D.ガルネリHonda84
14G.スワニプールHonda67
16J.アルバートソンHonda59

マニュファクチャラー(MX1)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1KTM242
2スズキ204
3ヤマハ196
4Honda154
5カワサキ152
6アプリリア78
7TM62
8CCM11

ライダー(MX2)

順位 ライダー マシン ポイント
1M.ムスキャンKTM218
2K.ロクセンスズキ192
3J.ハーリングスKTM184
4S.フロサールカワサキ165
5S.シンプソンKTM138
6A.トヌススズキ130
 
16N.ラーセンHonda45
35A.ジュストHonda2
37A.バティッグHonda1

マニュファクチャラー(MX2)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1KTM245
2スズキ199
3カワサキ171
4ヤマハ161
5Honda51
6TM10