round 02

April 11 2010
FIM Motocross World Championship Lombardia
第2戦 ロンバルディア

アルバートソンがHonda Racing Martinに総合9位をもたらす

全15戦からなるモトクロス世界選手権第2戦がイタリアのロンバルディア州マントーバで行われた。MX1、MX2クラスに出場するライダーとチームにとっては、1週間前の開幕戦から2戦続きのグランプリ。荒れたサンド質のテクニカルコースとして知られるマントーバでの戦いは、世界一速いオフロードバイクレーサーを決める戦いでもある。最高峰のMX1クラスは、アントニオ・カイローリ(KTM)が優勝。MX2クラスではマービン・ムスキャン(KTM)が勝利を収めた。Honda勢の最上位は、ファクトリーライダーのジミー・アルバートソン(Honda Racing Martin)。Honda Racing MartinのCRF450Rを駆るアルバートソンは、世界選手権出場2戦目にして総合9位と健闘した。

陽光に恵まれた土曜日とは打って変わり、日曜日は風が強く不安定な空模様になった。ヨーロッパ選手権125クラス、ベテラン・ワールドカップなども併催されたことで、主役となるグランプリライダーたちが走行するころには、軟質土にワダチが深く刻まれたコンディションに変化していた。

後輪にダンロップのサンド用タイヤを選択したアルバートソンは、ヒート1で絶好のスタートを決め、35分プラス2周の前半をトップ5で折り返した。ラストスパートによって、ここまでのベストリザルトである6位に入賞。ヒート2でも同じタイヤをチョイスしたが、今度はうまく飛び出すことができず、中団で競り合った末に13位となった。

CAS Honda Teamのエフゲニー・ボブリシェフは、総合10位だった。ロシア出身のボブリシェフはヒート1、クラッシュから這い上がって14位。ヒート2では一転して目の覚めるようなスタートダッシュの後、トップ10の中ほどで粘り強いバトルを続けた。ラスト4周でコースアウトした際にはシフトレバーをクランクケース下に曲げてしまい、ギアチェンジ不能になったにもかかわらず、CAS Honda Teamに移籍後、MX1グランプリ2戦目にしてベストリザルトとなる9位でフィニッシュした。チームメートで南アフリカ出身のガレス・スワニプールはコースを把握することができず、予選レースで24位と低迷。総合15位(15位/14位)にとどまった。

LS Motors Hondaのダビデ・ガルネリは、スワニプールに次ぐ16位だった。最初のうちはトップ10に入るペースを発揮するなど順調に見えたガルネリだが、決勝2ヒートを走りきるスタミナが足りなかった。チームメートのタネル・レオクは、先週ブルガリアで負った脳震とうから完全に復調できておらず、思うようにレースができなかった。レオクは総合12位と納得のいかない結果に終わった。

MX2クラスのアレッサンドロ・バティッグ(Honda Racing Martin)は、ヒート1で20位となり、初ポイントを獲得。総合26位に入った。ティーンエイジャーのバティッグは、へんとう腺を患いながらも、デビュー2戦目となるグランプリを切り抜けた。

第3戦オランダGPは、4月25日にバルケンスワードで行われる。

  • J.アルバートソンJ.アルバートソン
  • J.アルバートソンJ.アルバートソン
  • T.レオクT.レオク
  • T.レオクT.レオク
  • E.ボブリシェフE.ボブリシェフ
  • D.ガルネリ(#39)、E.ボブリシェフ(#777)D.ガルネリ(#39)、E.ボブリシェフ(#777)
  • G.スワニプールG.スワニプール
コメント

ジミー・アルバートソン(MX1 6位/13位 総合9位)「とても荒れたコースだった。昨日のコースコンディションを見た限り、あれ以上ひどくなるとは思わなかったけれど、ヒート2のころにはひどく意地悪なコースになっていた。ヒート1ではリアに履いたパドルタイヤのおかげで、最高のスタートが切れた。もう少しでホールショットを取れるほどだった。トップ争いをした時はちょっとナーバスになったし、7位まで落ちた時はラップタイムもひどく乱れていたけれど、残り4周でペースを取り戻して、4秒ほど速いラップをキープできた。5位までばん回して、最後にはポールセル(カワサキ)とド・ディッカー(ヤマハ)を抜けそうだったけれど、いいレースだったし6位でも満足している。ヒート2でも同じリアタイヤを使ったんだけれど、これはミスチョイスだったようだ。路面はヒート1よりも乾いていたので、ホイールスピンをしてしまったから。20位あたりで出て、13位までばん回した。前には大勢いたけれど、どうしてもそれ以上は上がれなかった。総合的にはいい週末だったし、先週と比べると大きくステップアップできた。それは正に目指していたところで、ここからずっと上達を続けていきたい」

エフゲニー・ボブリシェフ(MX1 14位/9位 総合10位)「いい気分だ。疲れはまったく感じなかったし、両ヒートともうまくいった。ヒート1ではポールセルとクラッシュしてしまい、ひたすらばん回することに徹した。すべてうまく運んでいるように思えたし、ヒート2に対する手応えもつかんだ。ヒート2ではもっといいスタートがきれたし、初めてトップグループに混じって走れたので、彼らのライディングを観察することができた。このコースよりもブルガリアGPのセブリエボの方が簡単だったけれど、先週は20分を過ぎると身体が動かなかった。今回はラインを観察しながら、クレバーに走れたと思う」

タネル・レオク(MX1 9位/16位 総合12位)「難しいコースだけれど、気に入っている。スタート自体はそれほど悪くなかったけれど、1コーナーをワイドに回りすぎて抜かれてしまった。結果的に9位に入ったのは、何も特別なことではない。ヒート2では序盤に転倒し、最終ラップでもまた転んでしまった。正直なところ、ブルガリアGPでのクラッシュからまだ完全に回復していない状態だ。バルケンスワード までに2週間あるので、そこで本領発揮といきたい」

ガレス・スワニプール(MX1 15位/14位 総合15位)「とても難しいコース、厳しい週末だった。24番手からのスタートはとても困難で、レース中は終始リズムをつかめずにもがいていた。ヒート1は憂うつな15位に終わってしまった。ヒート2ではもう少しうまく飛び出せたのに、デサール(スズキ)からきついブロックパスを受けて、もう少しで転倒するところだった。なんとか持ち直してペースもつかんだけれど、数ポジション失ったことは確かだ。結果は14位だったけれど、走りに関してはヒート2の方が納得できる。我々はまだ目標に達していないし、これからも努力を続けるつもりだ」

ダビデ・ガルネリ(MX1 13位/17位 総合16位)「このコースは以前から好きじゃなかったけれど、最後にはそれほど悪くないと考えが変わった。スピードもあったし、プレ予選7位、予選10位と順調だった。決勝ヒート1ではひどく出遅れて、19位から13位までばん回。ヒート2ではバラガン(カワサキ)とラモン(スズキ)を相手に競り合ったけれど、体力的に辛かった。なんでゴール近くになるとスタミナがなくなってしまうのか、この問題についてはちょっと驚いているし、きちんと分析しなければいけないと思っている。10秒も遅くなるなんてありえない」

決勝

MX1(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
125C.デサールスズキ40:13.247-
2222A.カイローリKTM40:17.965+0:04.718
32M.ナグルKTM40:27.588+0:14.341
49K.ド・ディッカーヤマハ40:40.651+0:27.404
590S.ポールセルカワサキ40:43.100+0:29.853
6702J.アルバートソンHonda40:46.370+0:33.123
 
940T.レオクHonda40:56.305+0:43.058
1339D.ガルネリHonda41:36.998+1:23.751
14777E.ボブリシェフHonda41:37.347+1:24.100
158G.スワニプールHonda42:00.259+1:47.012
2523B.フェルホーフェンHonda41:26.662+1Lap
2727P.ケンペリスHonda41:08.458+2Laps

MX1(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
1222A.カイローリKTM39:50.854-
219D.フィリッパーツヤマハ39:59.697+0:08.843
32M.ナグルKTM40:08.481+0:17.627
425C.デサールスズキ40:23.320+0:32.466
59K.ド・ディッカーヤマハ40:30.487+0:39.633
6121X.ブーグカワサキ40:32.080+0:41.226
 
9777E.ボブリシェフHonda40:48.963+0:58.109
13702J.アルバートソンHonda40:54.077+1:03.223
148G.スワニプールHonda41:00.908+1:10.054
1640T.レオクHonda41:07.827+1:16.973
1739D.ガルネリHonda41:11.905+1:21.051
2423B.フェルホーフェンHonda40:35.097+1Lap
3027P.ケンペリスHonda40:04.823+2Laps

MX2(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
11M.ムスキャンKTM39:58.049-
294K.ロクセンスズキ39:58.419+0:00.370
3183S.フロサールカワサキ40:48.746+0:50.697
489J.バン・ホービークカワサキ40:52.530+0:54.481
5338Z.オズボーンヤマハ40:54.976+0:56.927
6111J.ハーリングスKTM40:55.363+0:57.314
1835N.ラーセンHonda40:32.169+1Lap
2092A.バティッグHonda41:05.065+1Lap
24152P.ペトロフHonda41:39.301+1Lap
2595A.ジュストHonda41:41.706+1Lap
3144 E.バンクス・ブラウン Honda30:14.358+8Laps

MX2(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
11M.ムスキャンKTM39:35.506-
2111J.ハーリングスKTM39:39.683+0:04.177
394K.ロクセンスズキ39:59.021+0:23.515
423A.トヌススズキ40:20.833+0:45.327
5338Z.オズボーンヤマハ40:34.022+0:58.516
645 J.ニコルスKTM40:39.119+1:03.613
 
2292A.バティッグHonda40:46.287+1Lap
2395A.ジュストHonda41:02.248+1Lap
24152P.ペトロフHonda41:05.259+1Lap
2844 E.バンクス・ブラウン Honda24:06.398+9Laps
2935N.ラーセンHonda24:54.879+9Laps
ポイントスタンディング

ライダー(MX1)

順位 ライダー マシン ポイント
1A.カイローリKTM88
2M.ナグルKTM87
3C.デサールスズキ79
4K.ド・ディッカーヤマハ65
5D.フィリッパーツヤマハ60
6S.ラモンスズキ59
 
11D.ガルネリHonda32
12G.スワニプールHonda31
14T.レオクHonda30
15J.アルバートソンHonda29
16E.ボブリシェフHonda25
32B.フェルホーフェンHonda0
36P.ケンペリスHonda0

マニュファクチャラー(MX1)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1KTM97
2スズキ83
3ヤマハ76
4カワサキ64
5Honda47
6アプリリア37

ライダー(MX2)

順位 ライダー マシン ポイント
1M.ムスキャンKTM100
2K.ロクセンスズキ86
3J.ハーリングスKTM72
4S.フロサールカワサキ69
5A.トヌススズキ62
6Z.オズボーンヤマハ59
 
17N.ラーセンHonda13
30A.バティッグHonda1
33A.ジュストHonda0
34P.ペトロフHonda0
39 E.バンクス・ブラウン Honda 0

マニュファクチャラー(MX2)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1KTM100
2スズキ86
3カワサキ69
4ヤマハ59
5Honda19
6TM0