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2009年FIM世界選手権モトクロス全15戦の第11戦スウェーデンGPがウッデバラで行われ、LS Motors Hondaのクレメント・デサールが総合5位に入賞した。曇り空の下、2万2000人が見守った今大会、MX1クラスではマックス・ナグル(KTM)が総合優勝し、CRF450Rを駆るベルギーのデサールは、3位/5位というヒートリザルトを残した。
ウッデバラの緩い土質は荒れて滑りやすい路面を作り出したが、ライダーにとって歓迎すべき点は、土曜の暑さとは対照的に日曜が涼しかったことだった。
デサールは前日の予選レースで、アイガー・レオク(TM)の転倒に巻き込まれ、ゲートポジションが21番目と不利な状況だったが、20歳のデサールはこのハンディをものともせずに、ヒート1の1周目から3位につけた。彼はその後、アントニオ・カイローリ(ヤマハ)からプレッシャーを受けたがこれを乗りきり、21レース中8度目のトップ3入賞を果たした。ヒート2でも同じような状況から上位に進出したデサールは、ケン・ド・ディッカー(スズキ)と激しい4位争いを繰り広げた後、単独5位となりレースを完走した。
CAS Honda Teamのブライアン・マッケンジーは、10位/14位と両ヒートで18ポイントを獲得した結果、自身のベストリザルトとなる総合10位を得た。チームに加わって5戦目となるスコットランド人のマッケンジーは、CRF450Rをヒート2のスタートで上位に食い込ませた。
Martin Racing Teamには、今回、イタリア選手権に参戦中のスウェーデン人ライダー、ヨナタン・ダールグレンが招集された。両ヒートともポイントを獲得することはできなかったが、ヒート2では、最終的にコースアウトを喫したものの、一時トップ6を走り、地元ファンを熱狂させた。
治療のため欠場しているMartin Racing Teamのケビン・ストライボスは、先週ライディングを始めたが、医師の診断は負傷した手首からボルトを抜かないようにというものだった。少々の痛みと違和感があるものの、ストライボスは4週間後に地元で開催されるベルギーGPに備えるため、リハビリを続けている。チームメートのマーク・ド・ルーバーは、今度の木曜日に骨盤と腰椎のスキャンを受け、レースに早期復帰できるかどうか医師の診断を受けることになっている。
CAS Honda Teamのビリー・マッケンジーは先週、右手の親指のじん帯を再生する手術をしたが、復帰日程については未定だ。
デサールは現在MX1ランキング4位におり、トップ3から18ポイントしか離れていない。
次戦、第12戦ベルギーGPは、4週間の夏休みを挟んで、8月2日にベルギーのロンメルで開催される。その後、グランプリは、チェコ、オランダ、ブラジルと転戦する。
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム | 差 |
1 | 5 | M.ナグル | KTM | 39:02.962 | - |
2 | 9 | K.ド・ディッカー | スズキ | 39:21.535 | +0:18.573 |
3 | 25 | C.デサール | Honda | 39:25.370 | +0:22.408 |
4 | 222 | A.カイローリ | ヤマハ | 39:28.459 | +0:25.497 |
5 | 19 | D.フィリッパーツ | ヤマハ | 39:49.380 | +0:46.418 |
6 | 6 | J.コピンズ | ヤマハ | 39:53.671 | +0:50.709 |
10 | 121 | Br.マッケンジー | Honda | 40:33.207 | +1:30.245 |
23 | 74 | I.スタインバーグス | Honda | 40:19.950 | +1Lap |
24 | 210 | J.ダールグレン | Honda | 41:09.598 | +1Lap |
25 | 23 | F.ケンペリス | Honda | 40:53.357 | +2Laps |
27 | 49 | M.オーケーブロム | Honda | 8:53.744 | +18Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム | 差 |
1 | 222 | A.カイローリ | ヤマハ | 39:39.929 | - |
2 | 5 | M.ナグル | KTM | 39:42.923 | +0:02.994 |
3 | 19 | D.フィリッパーツ | ヤマハ | 39:46.437 | +0:06.508 |
4 | 9 | K.ド・ディッカー | スズキ | 39:54.032 | +0:14.103 |
5 | 25 | C.デサール | Honda | 40:06.123 | +0:26.194 |
6 | 8 | T.レオク | ヤマハ | 40:19.014 | +0:39.085 |
14 | 121 | Br.マッケンジー | Honda | 41:23.415 | +1:43.486 |
19 | 74 | I.スタインバーグス | Honda | 40:18.824 | +1Lap |
21 | 23 | F.ケンペリス | Honda | 40:42.401 | +2Laps |
22 | 210 | J.ダールグレン | Honda | 41:01.506 | +2Laps |
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム | 差 |
1 | 94 | K.ロクセン | スズキ | 39:13.731 | - |
2 | 5 | R.ゴンサルベス | KTM | 39:20.089 | +0:06.358 |
3 | 183 | S.フロサール | カワサキ | 39:28.617 | +0:14.886 |
4 | 13 | M.モンニ | ヤマハ | 39:29.468 | +0:15.737 |
5 | 34 | J.ローランツ | KTM | 39:31.059 | +0:17.328 |
6 | 39 | D.ガルネリ | ヤマハ | 39:31.692 | +0:17.961 |
11 | 335 | D.バーブルッゲン | Honda | 40:09.645 | +0:55.914 |
18 | 33 | C.ソーベイラス | Honda | 40:30.584 | +1:16.853 |
21 | 17 | J.クレアモント | Honda | 41:00.123 | +1:46.392 |
27 | 260 | R.ニイェガード | Honda | 39:52.981 | +1Lap |
28 | 73 | R.サンドバーグ | Honda | 39:56.786 | +1Lap |
順位 | No. | ライダー | マシン | タイム | 差 |
1 | 5 | R.ゴンサルベス | KTM | 39:58.707 | - |
2 | 21 | G.ポーリン | カワサキ | 40:05.490 | +0:06.783 |
3 | 39 | D.ガルネリ | ヤマハ | 40:06.998 | +0:08.291 |
4 | 34 | J.ローランツ | KTM | 40:22.012 | +0:23.305 |
5 | 13 | M.モンニ | ヤマハ | 40:24.963 | +0:26.256 |
6 | 56 | E.ボブリシェフ | ヤマハ | 40:31.479 | +0:32.772 |
11 | 335 | D.バーブルッゲン | Honda | 40:47.258 | +0:48.551 |
19 | 33 | C.ソーベイラス | Honda | 41:09.609 | +1:10.902 |
27 | 73 | R.サンドバーグ | Honda | 40:38.778 | +1Lap |
30 | 17 | J.クレアモント | Honda | 35:54.685 | +3Laps |
33 | 260 | R.ニイェガード | Honda | 16:29.676 | +14Laps |
順位 | ライダー | マシン | 総合ポイント | |||||||||||||||
1 | A.カイローリ | ヤマハ | 428 | |||||||||||||||
2 | M.ナグル | KTM | 375 | |||||||||||||||
3 | D.フィリッパーツ | ヤマハ | 363 | |||||||||||||||
4 | C.デサール | Honda | 345 | |||||||||||||||
5 | J.コピンズ | ヤマハ | 343 | |||||||||||||||
6 | K.ド・ディッカー | スズキ | 338 | |||||||||||||||
14 | ビリー・マッケンジー | Honda | 103 | |||||||||||||||
17 | ケビン・ストリボス | Honda | 82 | |||||||||||||||
18 | M.ピション | Honda | 81 | |||||||||||||||
25 | マーク・ド・ルーバー | Honda | 45 | |||||||||||||||
27 | Br.マッケンジー | Honda | 33 | |||||||||||||||
30 | B.アンダーソン | Honda | 24 | |||||||||||||||
33 | I.スタインバーグス | Honda | 18 | |||||||||||||||
38 | セドリック・メルロット | Honda | 10 | |||||||||||||||
41 | K.ワウツ | Honda | 8 | |||||||||||||||
46 | J.ローズ | Honda | 3 | |||||||||||||||
49 | F.ケンペリス | Honda | 2 | |||||||||||||||
50 | R.ボードウィン | Honda | 1 | |||||||||||||||
54 | J.ダールグレン | Honda | 0 | |||||||||||||||
55 | J.サルフラン | Honda | 0 | |||||||||||||||
58 | V.ブカス | Honda | 0 | |||||||||||||||
64 | M.オーケーブロム | Honda | 0 | |||||||||||||||
69 | A.ティベッドゥ | Honda | 0 |
順位 | マニュファクチャラー | 総合ポイント |
1 | ヤマハ | 489 |
2 | KTM | 435 |
3 | Honda | 380 |
4 | スズキ | 353 |
5 | カワサキ | 223 |
6 | TM | 167 |
7 | アプリリア | 162 |
8 | CCM | 114 |
9 | フサベル | 0 |
10 | ハスクバーナ | 0 |
順位 | ライダー | マシン | 総合ポイント | |||||||||||||||
1 | M.ムスキャン | KTM | 371 | |||||||||||||||
2 | G.ポーリン | カワサキ | 358 | |||||||||||||||
3 | R.ゴンサルベス | KTM | 348 | |||||||||||||||
4 | D.ガルネリ | ヤマハ | 331 | |||||||||||||||
5 | S.フロサール | カワサキ | 284 | |||||||||||||||
6 | K.ロクセン | スズキ | 239 | |||||||||||||||
16 | D.バーブルッゲン | Honda | 107 | |||||||||||||||
24 | K.ボングサナ | Honda | 60 | |||||||||||||||
29 | C.ソーベイラス | Honda | 31 | |||||||||||||||
31 | P.ルーレ | Honda | 27 | |||||||||||||||
35 | W.エイビス | Honda | 19 | |||||||||||||||
40 | H.ブラッケ | Honda | 7 | |||||||||||||||
45 | N.ブラッドショウ | Honda | 2 | |||||||||||||||
46 | J.クレアモント | Honda | 1 | |||||||||||||||
50 | S.エルダーフィールド | Honda | 0 | |||||||||||||||
51 | T.マキュクス | Honda | 0 | |||||||||||||||
56 | R.サンドバーグ | Honda | 0 | |||||||||||||||
57 | R.ニイェガード | Honda | 0 |
順位 | マニュファクチャラー | 総合ポイント |
1 | KTM | 467 |
2 | カワサキ | 427 |
3 | ヤマハ | 382 |
4 | スズキ | 345 |
5 | Honda | 277 |
6 | TM | 9 |
コメント
クレメント・デサール(3位/5位 総合5位)
「昨日はアイガー・レオクが自分の前で転倒した。ハンドルが曲がったままで再スタートしたけれど、スタートゲート順位は21位までしかばん回できなかった。こんなハンディがあったけれど、スタートがうまく決まったのでとても満足している。ヒート1では3位につけて、そこから自分の走りができた。ヒート2のスタートもよく、5位につけたけれど、トップ5のバトルはとても激しかった。ド・ディッカーと競り合って何度か迫ったけれども、自分のミスによって逃してしまい、ド・ディッカーとフィリッパーツ(ヤマハ)の後方に落ち着いた。終盤の単独走行は、まるで練習のようだった。土曜の始まりはよくなかったが、トータルでは悪くない週末だった」
ブライアン・マッケンジー(10位/14位 総合10位)
「2度の好スタートに助けられ、いつもとは全く違いうまくいった。ヒート1では毎周バトルを続けた結果、10位にとどまることができた。ヒート2ではもっといいスタートを切れたけれど、ナグルに割って入られた。最初のダウンヒルで6位あたりだったと思う。前半15分はリズムをつかめなくて苦しんだけれども、後半は集中していいペースが出せるようになった。前を走るライダーに追いつき、パスしようと詰めたけれど、攻めすぎて前輪を滑らせてしまった。この転倒でポジションを失うことはなかったけれど、さらに上位に入るチャンスを逃してしまった。目標は少しでも上達することだったから、その点ではあるレベルまで達成していると思う。こんなにグランプリの連戦を経験したことはない。普通は年に1回だった。今は毎週だから勢いが持続するし、ペース配分なども含めた作戦も学んでいるところだ」
ヨナタン・ダールグレン(24位/22位 総合25位)
「グランプリ出場は自分のレースキャリアの中でも重要な経験で、とても光栄なことだと思っている。勉強になったしフルファクトリーマシンに乗せてもらえたことをチームに感謝したい。レースではとてもナーバスになったし、ヒート1では25分ぐらいでスタミナを使い果たしてしまった。ヒート2はトップ6を走っていたのに、ジェイソン・ドゥーガンにコーナーで弾かれて脱落してしまったのがちょっと恥ずかしい。レース後半はタフだった。初ポイントをゲットすることができなかったけれども、総合的にはとてもいい経験をさせてもらったと思う」