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リザルト ポイント
第15戦 ファエンツァ 第15戦 ファエンツァview

マッケンジーが総合9位

2008年9月14日(日)
決勝
開催地:ファエンツァ
天気:曇り、時々晴れ
気温:19℃
観客:3万人(週末通算)

2008年モトクロス世界選手権第15戦(最終戦)ファエンツァGPが9月14日、イタリアのファエンツァ市で行われた。Honda勢ではCRF450Rに乗るビリー・マッケンジー(CAS Honda)が5位と10位に入り、ポイントラインキングで総合9位となった。

丘の上に設けられたファエンツァのコースが初めて使用されたのは1979年のことで、この年、500cc世界チャンピオンになったのはHondaのワークスライダー、グラハム・ノイスだった。

今回、2008年度モトクロス世界選手権の最終戦を行うにあたって、オーガナイザーのモトクラブ・ファエンツァは全長1550メートルのコースの路面を整備し、前日に降った大雨が粘土質の路面に浸透するようにした。

粘着質で、通常のコースより柔らかいファエンツァのサーキットは、アップダウンの多いコースとしても世界的に有名だ。

土曜日の午後に行われた予選では、上位20人のタイムが4秒しか離れていなかった。Honda勢のトップは7番手のマルク・ド・ルーバー(Martin Honda)。ジュリアン・ビル(Martin Honda)は12番手、マッケンジーはリーロップの予選で痛めた肋骨がまだ痛むため、15番手に終わった。

決勝日の天候は曇りで、夜間に降った豪雨のためコースは濡れていた。しかし、朝のウオームアップまでには雲も消え、太陽が顔を出していたので路面も乾き始めた。ウオームアップで最速だったのはビルだが、タイムは前日の予選でマークされた最速タイムより12.5秒も遅かった。このタイム差は、コースコンディションがいかに異なっているかを表していた。

レース1が始まるころには、コースはパーフェクトなコンディションになっていた。マッケンジーは肋骨が痛むのにもかかわらず好スタートを切り、序盤はマック・ナグル(KTM)、ド・ルーバー、セバスチャン・ポールセル(カワサキ)に続いて4番手を走行していた。その後、ジョナサン・バラガン(KTM)に抜かれたが、ド・ルーバーとの終盤のバトルを制したマッケンジーは5位でレース1を終えた。

レース2でのマッケンジーのスタートは理想的とは言えなかった。さらにマッケンジーはポールセルの転倒に巻き込まれ、転倒した。再スタートを切った直後にも、別のライダーの転倒に巻き込まれたマッケンジーだったが、その後は猛然と追い上げ、10位に入った。総合順位では8位となった。

ド・ルーバーはレース1では抜群のスタートを切って3番手で1周目を終えた。その後、コースサイドのネットにマシンが絡まり、さらにゴーグルの問題を抱えたド・ルーバーは、終盤、マッケンジーと接戦を繰り広げて6位に入った。しかし、レース2では、スターティングゲートに足が挟まってしまい、くるぶしの痛みがひどくなったためリタイアした。

アイルランド大会で腕を痛め、先週のベネルクスGPを欠場したビルは、今回はレース1で7位、レース2で11位に入った。

今回、両レースを制したのはKTMのナグルだった。

最終戦を終えてチャンピオンになったのは、509ポイントのデビッド・フィリッパーツ(ヤマハ)。マッケンジーは320ポイントでランキング9位、ド・ルーバーは292ポイントの同10位、ビルは183ポイントの同13位で2008年シーズンを終えた。

コメント

ビリー・マッケンジー(5位/10位 ランキング9位)

「イタリアに来る前に、痛めた肋骨の治療をベルギーで受けた。レーザー治療だったのだけれど、すごく効いたみたいだった。でも金曜日にストレッチしているときに再び激痛が走った。プラクティスと予選のときには痛みがひどくて全く調子が出なかった。土曜日の晩にはレースを欠場した方がよいという話も出ていたけれど、僕はどうしても出場したかった。出場してHonda勢トップのランキングでシーズンを終えたかったんだ。レース1ではスタートはあまりよくなかったけれど、序盤に5番手に上がった。終盤、ド・ルーバーと競り合ったけれど、彼をおさえて5位に入った。レースとレースの合間に痛み止めの注射を打ってもらったので、レース2のときには痛みがかなりなくなっていた。でも、スタートで失敗した。その後、目の前でバラガンやポールセルがクラッシュし、僕も巻き込まれた。再スタートを切ったあとも、ほかのライダーの転倒に巻き込まれた。その後は全力で走り、最後はフィリッパーツの後ろでゴールした。痛みがひどかった割にはいい順位で今日のレースを終えることができたので、英国選手権の残りのレースに向けて自信ができた」

ジュリアン・ビル(7位/11位、ランキング13位)

「コースコンディションは2日間ともよかった。オーガナイザーががんばってくれたのだろう。今日のレースのときも、路面は荒れていたけれど、楽しめた。両レースでいいスタートを切ることができ、トップライダーたちと競り合えた。レース1での7位は僕にとってはいい結果だった。レース2ではライン取りに苦労した。それでも最後はハードにプッシュすることができた。今日の結果には満足している」

マルク・ド・ルーバー(6位/DNF、ランキング15位)

「今回のコースはよかったと思う。僕もプラクティスで走るたびに調子がよくなり、予選では7番手だった。レース1ではスタートがよく、序盤は2番手だった。その後、ちょっと転倒したあとは、ゴーグルの中に汗がたまってしまい、目がよく見えなくなった。マッケンジーとのバトルは楽しめたのだけれど、最後は視界不良で攻めることができなかった。それでも6位は悪くないと思った。レース2ではスタートのときにゲートに足が挟まってしまい、くるぶしを痛めた。痛みがひどかったのでリタイアすることになってしまい残念だった。ランキング10位には満足していないけど、シーズン中、2回優勝できたのはうれしい」

決勝リザルト

MX1(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
112M.ナグルKTM38:49.652-
29K.ド・ディッカースズキ39:21.512+0:31.860
319D.フィリッパーツヤマハ39:25.543+0:35.891
47J.バラガンKTM39:32.584+0:42.932
5211ビリー・マッケンジーHonda39:34.008+0:44.356
614マルク・ド・ルーバーHonda39:35.287+0:45.635
715ジュリアン・ビルHonda39:36.650+0:46.998
13179 M.ミシェクHonda40:32.066+1:42.414

MX1(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
112M.ナグルKTM39:20.428-
211S.ラモンスズキ39:26.142+0:05.714
36J.コピンズヤマハ39:31.176+0:10.748
47J.バラガンKTM39:34.289+0:13.861
59K.ド・ディッカースズキ39:36.364+0:15.936
68T.レオクカワサキ39:37.760+0:17.332
10211ビリー・マッケンジーHonda40:18.418+0:57.990
1115ジュリアン・ビルHonda40:21.780+1:01.352
19179 M.ミシェク Honda40:54.311+1Lap
2514マルク・ド・ルーバーHonda11:37.152+16Laps

MX2(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
12T.サールKTM40:15.199-
24T.ラトレーKTM40:16.446+0:01.247
322A.ボアシエールKTM40:17.931+0:02.732
47S.ソードカワサキ40:28.467+0:13.268
589J.バン・ホービークKTM40:47.117+0:31.918
624S.シンプソンKTM40:49.774+0:34.575
1625Ma.マスクイムHonda42:04.113+1:48.914
258M.セイストラHonda27:51.799+8Laps
29245 M.デ・ボルトリHonda12:04.487+16Laps

MX2(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
12T.サールKTM40:08.026-
234J.ローランツKTM40:13.211+0:05.185
3338Z.オズボーンヤマハ40:18.663+0:10.637
44T.ラトレーKTM40:22.131+0:14.105
57S.ソードカワサキ40:23.527+0:15.501
610R.ゴンサルベスKTM40:27.539+0:19.513
118M.セイストラHonda41:17.667+1:09.641
1725Ma.マスクイムHonda40:10.005+1Lap
29245 M.デ・ボルトリ Honda9:54.817+18Laps

ポイントスタンディング

ライダー:MX1

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1D.フィリッパーツヤマハ509
2S.ラモンスズキ495
3K.ド・ディッカースズキ490
4J.バラガンKTM455
5J.コピンズヤマハ446
6M.ナグルKTM444
9ビリー・マッケンジーHonda320
10マルク・ド・ルーバーHonda292
13ジュリアン・ビルHonda183
18マイク・ブラウンHonda107
20スティーブ・ボニファスHonda75
36G.クロッカードHonda14
37 M.ミシェク Honda13
47P.ゴンサルベスHonda4
50J.ローズHonda3
59J.ローレイセンHonda0
62J.ゲルデンヒューズHonda0
64P.バルトスHonda0
72T.ディ・ベルダーHonda0
76G.リオネHonda0
77R.バン・ウーデンHonda0
81R.ローソンHonda0
86J.ラーンソーHonda0
87J.ボーディンHonda0

マニュファクチャラー:MX1

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1スズキ587
2ヤマハ583
3KTM575
4カワサキ518
5Honda470
6TM43
7アプリリア23

ライダー:MX2

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1T.ラトレーKTM636
2T.サールKTM613
3N.オービンヤマハ406
4S.シンプソンKTM394
5R.ゴンサルベスKTM380
6A.カイローリヤマハ357
14Ma.マスクイムHonda189
20M.セイストラHonda96
25W.エイビスHonda56
33M.カロHonda25
38A.ペレグリーニHonda15
55J.P.ドミンゲスHonda3
56 J.バン・ハステンベルグHonda3
59N.ブラッドショウHonda2
60G.シュミットリンガーHonda2
62Mi.マスクイムHonda1
71R.ニイェガードHonda0
79M.スパーグHonda0
80L.エムスリーHonda0
81D.ディルクスHonda0
85 M.デ・ボルトリHonda0

マニュファクチャラー:MX2

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1KTM716
2ヤマハ631
3カワサキ464
4スズキ371
5Honda277
6ハスクバーナ1

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