ド・ルーバーが総合優勝を達成
2008年9月7日(日)
決勝 |
開催地:リーロップ
気温:18℃
観客:3万5000人(週末通算) |
2008年モトクロス世界選手権第14戦ベネルクスGPが9月7日に、オランダのリーロップで行われ、CRF450Rに乗るマルク・ド・ルーバー(Martin Honda)が1位/3位に入って総合優勝を飾った。
ビリー・マッケンジー(CAS Honda)は計時予選中に転倒し、肋骨を痛めたため欠場となった。ジュリアン・ビル(Martin Honda)も先週のアイルランドGPで腕を負傷したため、今回は欠場となった。
ベネルクスGPの開催地、リーロップは世界選手権が行われるサーキットの中でも最も難しいものの1つだ。全長1.8kmのリーロップは、ジャンプの数が少なく、コーナーの数もわずか15個と見た目では易しそうだが、実際には路面が砂で覆われ、しかも無数のバンプやわだちなどがあるテクニカルコースだ。ここはライダーにとってもマシンにとっても試練の多い場所だ。
土曜日の午後に行われた計時予選の段階で、コースは荒れていた。そんな中で「サンド・マスター」の異名を持つド・ルーバーは1分57秒145をマークして今季3回目のポールポジション(PP)を獲得した。ド・ルーバーのタイムは、2番手のライダーのタイムより約1.5秒も速いものだったのである。
この計時予選の際にマッケンジーは、ほかのライダーと絡んで転倒。その後も走行を続けようとしたが、痛みが激しいため病院で検査を受けた結果、肋骨の筋肉を痛めていることが判明した。日曜日朝のウオームアップに参加したマッケンジーだったが、サーキット・ドクターの診断により、出走を取り止めることになった。
レース1でド・ルーバーは、スタート直後は5位につけていた。その後、マック・ナグル(KTM)、デビッド・フィリッパーツ(ヤマハ)を抜いたあと、しばらく様子を見て11周目にケン・ド・ディッカー(スズキ)を抜いてトップに浮上。最後はジョナサン・バラガン(KTM)に8秒差をつけて優勝した。
レース2でド・ルーバーはレース1のときよりいいスタートを切り、序盤は2位につけていた。その後、ド・ルーバーはバラガンに抜かれて3位に後退したが、目の前でバラガンが転倒。ド・ルーバーもこれに巻き込まれてしまった。
再スタートを切ったときには9位だったド・ルーバーだが、その後、4周連続で速いラップを刻んで追い上げ、トップに浮上した。この間にド・ルーバーがマークしたファステストラップは、ほかのライダーのタイムより4秒速いものだった。
しかし、ド・ルーバーがトップを走行できたのは1周だけで、7周目にはピットレーンの手前で転倒した。再々スタートを切った時点でド・ルーバーは体力を消耗しており、無理せず総合優勝を狙う走りをして3位に入った。
14戦を終えてランキングトップは477ポイントのフィリッパーツ。Honda勢トップはランキング9位のマッケンジーで293ポイントだ。ド・ルーバーは今回の健闘により、1つポジションを上げて277ポイントの10位となった。ビルは159ポイントの14位となっている。
第15戦(最終戦)は9月14日(日)にイタリアのファエンツァで行われる。
|