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リザルト ポイント
第11戦 ベルギー 第11戦 ベルギーview

レース1でド・ルーバーが優勝

2008年8月3日(日)
決勝
開催地:ロンメル
天候:晴れ時々雨
気温:22℃
観客:2万7000人

2008年モトクロス世界選手権第11戦が8月3日にベルギーのロンメルで行われ、CRF450Rに乗るマルク・ド・ルーバー(Martin Honda)がレース1で優勝した。

ロンメル・サーキットは、ベルギー南部の都市、ロンメルの産業地域にあるサンドコースで、路面が荒れていて、わだちが深い。そのため、ライダーにとっては体力的にハードで、リズムのつかみにくいコースだ。

土曜日に行われた計時予選で最速だったのはド・ルーバー。3週間前に左足の骨を折ったド・ルーバーは、計時予選が始まると同時に最速タイムをマークし、その後はほかのライダーの走りを見ていた。Honda勢で2番目に速かったのはジュリアン・ビル(Martin Honda)の13位。CAS Hondaのビリー・マッケンジーは14位、スティーブ・ボニファスは21位で計時予選を終えた。

レース1でド・ルーバーはスタートに失敗したが、それでもイン側から1コーナーをタイトに回って差を詰めた。その後、1人ずつライダーを抜いていき、30分後にはトップに立ったド・ルーバーは、ジョナサン・バラガン(KTM)とバトルを繰り広げ、最終的にトップでチェッカーフラッグを受けた。

マッケンジーは序盤3位につけていたが、その後、リズムを崩し、さらに腕上がりのトラブルにも見舞われて9位でレース1を終えた。

ビルはレース1は22位に終わった。ボニファスは1周目にヒザをひねってしまい、痛みがひどかったためリタイアした。レース2への出走も取りやめた。

レース2で、ド・ルーバー、マッケンジー、ビルの3人は、序盤からトップ10のポジションにつけていた。ド・ルーバーは6周目にはトップに浮上したが、30分を経過したとき、リズム・セクションで激しく転倒。めまいや打撲のため、しばらく再スタートを切れなかったド・ルーバーは、その後、再スタートを切るも10位に終わった。

マッケンジーは7位につけていたが、周回遅れのライダーが出てきた際に、ゴーグルのロールオフシステムが破損した。マッケンジーはゴーグルを外したが、これによってリズムが崩れ、ジョシュア・コピンズ(ヤマハ)に追いつかれた。14周目、コピンズとマッケンジーが絡んで転倒。マッケンジーは再スタートを切って11位に入った。

ビルは、レース1での不本意な結果を埋め合わせようと攻めたが、後半はエネルギー不足となり、何人かのライダーに抜かれて14位に終わった。

第11戦を終えてランキングトップはスティーブ・ラモン(スズキ、362ポイント)。Honda勢トップはランキング8位のマッケンジー(257ポイント)だ。ド・ルーバー(214ポイント)は同10位、ビル(148ポイント)は13位につけている。

第12戦は8月10日にチェコのロケットで行われる。

コメント

マルク・ド・ルーバー(優勝/10位 総合4位)

「3週間前にここロンメルで足を骨折したので、今回、走れるかどうか疑問だった。月曜日に医者が石こうを取ってくれ、実際に走ってみたら問題なかった。計時予選で最速タイムを出せたのは驚きだった。レース1は比較的簡単に勝てた。レース2もトップを走っていたが、リズム・セクションにあるダブルジャンプの2つ目のジャンプで転倒してしまった。ハンドルバーを越えてしまい、頭を打っていたので再スタートするのに時間がかかった。再スタートした時点で疲れきっていたので、そのまま流して10位に入った。総合優勝できなくてとても悔しい」

ビリー・マッケンジー(9位/11位 総合9位)

「レース1ではマシンをコントロールするのが難しかった。サンドではリズムに乗れないとどうしようもないけれど、僕もリズムに乗れず苦戦した。前を走行していた2人のライダーがリタイアしたため、2つ順位が上がって9位になれたのはラッキーだった。レース2ではリズムにも乗れて順調だった。目の前に周回遅れのライダーが2人現れたとき、彼らの飛ばした砂がロールオフシステムに入ってしまったせいか、ロールオフシステムが作動しなくなった。僕はゴーグルを捨てて走行を続けた。そのうちにコピンズが追いついてきて競り合いになった。コピンズは僕のインに入ってきたけど、僕も自分のラインを守ったので、接触して転倒してしまった。その後は目に砂が入り、体力的にも限界にきていたので、めちゃくちゃな走りになってしまった。僕がこれまでに経験した中で一番クレイジーなGPのうちの1つだったよ」

ジュリアン・ビル(22位/14位 総合18位)

「計時予選のときのコースはよかったのだけど、今日はラフすぎた。ラインを見つけるのが難しかった。レース1ではスタートに失敗し、その後も遅いライダーの集団から抜け出せなかった。レース2では好スタートが切れ、最初の15分間は好調でトップ10につけていた。でも、最後の10分間は疲れ果ててしまい、結局14位で終わった。来週末、チェコGPが行われるロケットのコースは路面が硬いので、僕に合っている。高速コースでビッグジャンプがあるから、楽しみだ。よい成績を残せるようにがんばる」

スティーブ・ボニファス(DNF/DNS 総合32位)

「今日はレース1の1周目にヒザを痛めてしまった。スタートから調子がよくて、ジャンプで遠くまで飛んで柔らかい砂に着地したときだ。ヒザはすぐに腫れあがってきて、痛みもひどかったのでレース1は途中でリタイアした。その後も痛みがひかなかったのでレース2も欠場することにした。さらに悪化させるとよくないからね。明日、医者に診てもらう。ひどいことになっていないといい」

決勝リザルト

MX1(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
114マルク・ド・ルーバーHonda41:40.370-
27J.バラガンKTM41:49.445+0:09.075
39K.ド・ディッカースズキ41:52.890+0:12.520
411S.ラモンスズキ41:54.274+0:13.904
56J.コピンズヤマハ41:55.690+0:15.320
612M.ナグルKTM41:55.792+0:15.422
9211ビリー・マッケンジーHonda42:37.580+0:57.210
2215ジュリアン・ビルHonda42:02.480+1Lap
29141スティーブ・ボニファスHonda15:22.445+12Laps

MX1(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
17J.バラガンKTM40:19.697-
212M.ナグルKTM40:22.167+0:02.470
39K.ド・ディッカースズキ40:50.869+0:31.172
490S.ポールセルカワサキ40:58.834+0:39.137
511S.ラモンスズキ41:00.603+0:40.906
619D.フィリッパーツヤマハ41:02.673+0:42.976
1014マルク・ド・ルーバーHonda41:36.292+1:16.595
11211ビリー・マッケンジーHonda41:41.053+1:21.356
1415ジュリアン・ビルHonda41:53.625+1:33.928

MX2(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
14T.ラトレーKTM41:33.589-
22T.サールKTM41:55.126+0:21.537
310R.ゴンサルベスKTM42:08.542+0:34.953
434J.ローランツKTM42:09.575+0:35.986
524S.シンプソンKTM42:15.503+0:41.914
689 J.バン・ホービークKTM42:19.852+0:46.263
108M.セイストラHonda43:31.985+1:58.396
16104 H.ブラッケHonda41:38.635+1Lap
18109 J.P.ドミンゲス Honda41:46.855+1Lap
2391M.カロHonda38:16.381+2Laps
2769W.エイビスHonda20:06.240+10Laps
2925Ma.マスクイムHonda23:32.393+11Laps

MX2(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
137G.クレスティノフKTM40:41.049-
2131N.オービンヤマハ41:06.102+0:25.053
389J.バン・ホービークKTM41:07.275+0:26.226
410R.ゴンサルベスKTM41:08.198+0:27.149
534J.ローランツKTM41:26.651+0:45.602
62T.サールKTM41:33.729+0:52.680
78M.セイストラHonda41:36.273+0:55.224
20104H.ブラッケHonda40:52.535+1Lap
2225Ma.マスクイムHonda41:49.560+1Lap
23109J.P.ドミンゲスHonda41:54.301+1Lap
2618D.ディルクスHonda42:24.452+5Laps
2991M.カロHonda8:14.609+14Laps

ポイントスタンディング

ライダー:MX1

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1S.ラモンスズキ362
2D.フィリッパーツヤマハ360
3J.コピンズヤマハ345
4K.ド・ディッカースズキ336
5J.バラガンKTM331
6S.ポールセルカワサキ306
8ビリー・マッケンジーHonda257
10マルク・ド・ルーバーHonda214
13ジュリアン・ビルHonda148
16マイク・ブラウンHonda107
20スティーブ・ボニファスHonda63
42P.ゴンサルベスHonda4
45J.ローズHonda3
52J.ゲルデンヒューズHonda0
60G.リオネHonda0
68J.ボーディンHonda0

マニュファクチャラー:MX1

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1ヤマハ426
2スズキ419
3KTM411
4カワサキ382
5Honda350
6TM31
7アプリリア12

ライダー:MX2

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1T.ラトレーKTM452
2T.サールKTM432
3A.カイローリヤマハ357
4S.シンプソンKTM312
5R.ゴンサルベスKTM279
6N.オービンヤマハ274
13Ma.マスクイムHonda173
21M.セイストラHonda62
22W.エイビスHonda56
34A.ペレグリーニHonda15
45H.ブラッケHonda6
50J.P.ドミンゲスHonda3
51N.ブラッドショウHonda2
54Mi.マスクイムHonda1
60R.ニイェガードHonda0
63M.カロHonda0
64M.スパーグHonda0
65L.エムスリーHonda0
66D.ディルクスHonda0

マニュファクチャラー:MX2

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1KTM519
2ヤマハ485
3カワサキ335
4スズキ275
5Honda231

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