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リザルト ポイント
第10戦 南アフリカ 第9戦 スウェーデンview

マッケンジーが総合7位

2008年7月20日(日)
決勝
天候:快晴
気温:23℃
観客:2万人

2008年モトクロス世界選手権第10戦が7月20日に南アフリカのネルスプロイトで行われ、CRF450Rに乗るビリー・マッケンジー(CAS Honda)が総合7位に入った。

南アフリカGP参戦のために移動する前日、マルク・ド・ルーバー(Martin Honda)がプラクティス中に足の骨を骨折した。Martin Hondaのチームマネージャー、ロレンツォ・レスタは次のように語っている。

「ド・ルーバーはフットペグから足が外れてしまい、激しくクラッシュした。足のどこかの骨が折れており、復帰するまでには3〜4週間かかるだろう。ただ、石膏で固めているわけではないので、トレーニングすることができるのは幸いだ」。

ネルスプロイトが初めて使われるサーキットであることから、誰も事前にどのような場所なのか想像できなかった。実際には、全長1.6kmのこのサーキットはライダーたちには好評を博した。レイアウトはタイトで、ジャンプの数も多かったからである。路面は当初すごく軟らかかったが、次第に固まり、理想的なレーシングラインが取れるようになった。

しかし、問題となったのは、南半球の冬の低い太陽だった。いくつかの場所ではワダチやバンプが暗い影に隠れてしまっていた。ライダーたちが何も見えない状態で障害物にぶつかってしまうという危険な状態が生まれていたのである。

特に見えにくかったのは土曜日に行われた計時予選だった。そんな状況の中で、マッケンジーは序盤に最速タイムをマークしていたが、最終的に10番手となった。マッケンジーのチームメート、スティーブ・ボニファスは12番手、Martin Hondaのジュリアン・ビルは13番手で計時予選を終えた。

レース1でマッケンジーは、いつものような抜群のスタートとはいえないが、好スタートを切った。マッケンジーは序盤3位を走行していたが、その後、ラインの選択ミスなどもあり、7位でフィニッシュした。

ジュリアン・ビルは序盤7位につけていたが、激しいトップ10争いを展開した結果、腕が上がってしまったため、無理をしないで11位でゴールした。ボニファスも序盤4位につけていたが、体調不良のためエネルギー不足となって13位に終わった。

レース2では、太陽の位置がさらに低くなり、難しいコンディションとなった。1コーナーにアウト側から入っていったマッケンジーは、もう少しでホールショットを奪えるところだったが、3番手になった。その後、トップグループを必死で追っていたマッケンジーは、中盤、セバスチャン・ポールセル(カワサキ)、とジョシュア・コピンズ(ヤマハ)にプレッシャーをかけられた。

12周目、ポールセルに抜かれたマッケンジーは、集中力を失い、コピンズにも抜かれた。その後、再度集中して2人を追ったマッケンジーだったが、5位でレース2を終え、総合7位となった。

ボニファスはレース2でもエネルギー不足のため13位に終わった。

不運だったのはビルで、1周目にほかのライダーと接触。マシンはサイレンサーが壊れてしまい、7周目には完全にだめになってしまった。ビルはピットに入ってサイレンサーを交換したが、チームはブレーキラインも破損していることに気がつかなかった。サイレンサーの交換後、レースに復帰したビルは、すぐにリアブレーキが使えないことに気づき、リタイアした。

今回はレース1ではスティーブ・ラモン(スズキ)が優勝し、レース2ではジョナサン・バラガン(KTM)が勝っている。

第10戦を終えてランキングトップはデビッド・フィリッパーツ(ヤマハ、339ポイント)。Honda勢トップのマッケンジー(235ポイント)はランキングを1つ上げて8位になっている。今回、負傷のため欠場したド・ルーバー(178ポイント)はランキング10位だ。

第11戦は8月3日にベルギーのロンメルで行われる。

コメント

ビリー・マッケンジー(7位/5位 総合7位)

「レース1では最初のうちは3位を走行していた。ライン取りが難しくて、一個所いつもアウトから回っているコーナーがあった。本当はイン側を通った方がいいのに、1周目からアウトを通っていたから、なかなかインにつけることができなかった。悩んでいるうちに調子を崩し、腕も上がって7位に終わった。レース2では抜群のスタートが切れた。3位を走行しているとき、後ろからポールセルがやってきて競り合いになった。ポールセルと競り合っているうちにリズムが崩れてコピンズにも抜かれた。終盤、ポールセルとコピンズに追いついたけれど、抜き返すことはできなかった。肩の負傷が治ってから、どんどん調子が上がっているので、シーズンが終わるまでに絶対に1勝は挙げたい」

スティーブ・ボニファス(13位/13位 総合12位)

「ここのコースはすばらしかった。でも、今週はずっと胃が痛くて体調が悪かった。今日は一番ひどかったんだ。できるかぎりのことをやったけれど、両レースで13位に終わってしまった。CASチームに加わることができてとてもハッピーだ。マシンはとても調子がいいし、チームスタッフはとても仕事のしやすい人たちだ。今後も常にいいリザルトを出せるようにがんばっていく」

ジュリアン・ビル(11位/29位 総合17位)

「今回のコースはすばらしかった。ダートの質もよかったし、ジャンプも楽しめた。唯一問題だったのは太陽で、計時予選と今日のレース2のときにはコースの状況が見えにくかった。レース1ではスタートはよかったのだけれど、途中から腕が上がってしまって11位に終わった。レース2でもスタートはよかったのだが、1周目に後ろから誰かにぶつけられてサイレンサーが外れかかってしまった。最終的に落ちそうになったのでピットに入って交換してもらった。その時点では気がつかなかったのだけれど、サイレンサーが外れそうになっていたときにスイングアームに当たり、ブレーキラインを破損していたんだ。再スタートしたけれど、リアブレーキが効かなくなっていたので、リタイアするしかなかった」

決勝リザルト

MX1(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
111S.ラモンスズキ40:20.469-
219D.フィリッパーツヤマハ40:22.910+0:02.441
37J.バラガンKTM40:26.343+0:05.874
412M.ナグルKTM40:30.448+0:09.979
59K.ド・ディッカースズキ40:38.897+0:18.428
68T.レオクカワサキ40:40.053+0:19.584
7211ビリー・マッケンジーHonda40:41.858+0:21.389
1115ジュリアン・ビルHonda41:33.858+1:13.389
13 141 スティーブ・ボニファス Honda 42:12.924 +1:52.455
21 84 J.ゲルデンヒューズ Honda 41:54.941 +3Laps
27 71 G.リオネHonda 42:21.410 +5Laps

MX1(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
17J.バラガンKTM40:35.152-
212M.ナグルKTM40:38.303+0:03.151
390S.ポールセルカワサキ40:41.407+0:06.255
46J.コピンズヤマハ40:42.746+0:07.594
5211ビリー・マッケンジーHonda40:47.946+0:12.794
619D.フィリッパーツヤマハ40:53.815+0:18.663
13141スティーブ・ボニファスHonda42:17.844+1:42.692
24 71 G.リオネ Honda 41:56.054 +3Laps
29 15 ジュリアン・ビル Honda 15:43.946 +13Laps
30 84 J.ゲルデンヒューズ Honda 5:55.387 +17Laps

MX2(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
12T.サールKTM41:04.235-
2131N.オービンヤマハ41:15.456+0:11.221
34T.ラトレーKTM41:27.226+0:22.991
424S.シンプソンKTM41:34.251+0:30.016
5183S.フロサールカワサキ41:39.976+0:35.741
6121X.ブーグスズキ42:16.776+1:12.541
725Ma.マスクイムHonda42:21.417+1:17.182
24 145 L.エムスリー Honda 31:26.850 +6Laps
2669W.エイビスHonda25:20.527+8Laps

MX2(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
14T.ラトレーKTM41:04.739-
22T.サールKTM41:09.610+0:04.871
3183S.フロサールカワサキ41:37.200+0:32.461
424S.シンプソンKTM41:42.490+0:37.751
5131N.オービンヤマハ41:48.208+0:43.469
689 J.バン・ホービークKTM41:57.840+0:53.101
825Ma.マスクイムHonda42:10.738+1:05.999
24 130 M.スパーグ Honda 43:23.228 +2Laps
26 69 W.エイビス Honda 27:31.882 +7Laps

ポイントスタンディング

ライダー:MX1

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1D.フィリッパーツヤマハ339
2S.ラモンスズキ328
3J.コピンズヤマハ316
4K.ド・ディッカースズキ296
5J.バラガンKTM284
6S.ポールセルカワサキ274
8ビリー・マッケンジーHonda235
10マルク・ド・ルーバーHonda178
13ジュリアン・ビルHonda141
15マイク・ブラウンHonda107
20スティーブ・ボニファスHonda63
40P.ゴンサルベスHonda4
42 J.ローズ Honda 3
49 J.ゲルデンヒューズ Honda 0
55 G.リオネ Honda 0
63 J.ボーディン Honda 0

マニュファクチャラー:MX1

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1ヤマハ395
2スズキ379
3KTM364
4 カワサキ 350
5 Honda 314
6 KTM 31
7 アプリリア 5

ライダー:MX2

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1T.ラトレーKTM416
2T.サールKTM395
3A.カイローリヤマハ357
4S.シンプソンKTM287
5N.オービンヤマハ243
6R.ゴンサルベスKTM241
11Ma.マスクイムHonda173
20W.エイビスHonda56
24M.セイストラHonda37
33A.ペレグリーニHonda15
47N.ブラッドショウHonda2
50 Mi.マスクイム Honda 1
56 R.ニイェガード Honda 0
59 M.スパーグ Honda 0
60 L.エムスリー Honda 0
62 D.ディルクス Honda 0
64 M.カロ Honda 0

マニュファクチャラー:MX2

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1KTM469
2ヤマハ451
3カワサキ316
4スズキ259
5Honda206

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