リザルト ポイント
第8戦 ドイツ 第8戦 ドイツview

ビルが総合6位

2008年6月29日(日)
決勝
開催地:トイチェンタール
天気:快晴
気温:26℃
観客:3万4000人

2008年モトクロス世界選手権第8戦が6月29日ドイツのトイチェンタールで行われ、CRF450Rに乗るジュリアン・ビル(Martin Honda)が5位と7位に入って総合6位となった。

トイチェンタールのコースはいいコンディションに保たれた超高速コースだ。堅い路面にあるバンプやワダチはライダーたちにとって過酷な試練となっていた。強烈な日差しに加え、風も吹いていたため、路面はどんどん乾いていった。このため主催者はホコリを抑えるために散水を行っていた。

荒れた路面はビリー・マッケンジー(CAS Honda)にとってさらなる試練となった。マッケンジーは2週間前に行われたフランスGPの計時予選中にクラッシュし、左肩の骨にクラックを入れてしまったため、堅い路面での走行は辛かったのだ。

それでも土曜日に行われた計時予選で、Honda勢最上位だったのはマッケンジーだった。激痛にさいなまれながらもマッケンジーは3番手で予選を通過した。マッケンジーのタイムはポールシッターのケン・ド・ディッカー(スズキ)のタイムと0.152秒しか違わなかった。

ビルは5番手で計時予選を終えた。ビルのチームメート、マルク・ド・ルーバーは8番手、CAS Hondaでマイク・ブラウンの代わりに走ることになったスティーブ・ボニファスは13番手となった。

レース1で好スタートを切ったのはマッケンジー。地元のヒーロー、マックス・ナグル(KTM)とともに1コーナーに飛び込んでいったマッケンジーは、その後、一時トップに立った。1ラップ目を終えた時点でボニファスは4位、ビルが7位、ド・ルーバーは14位だった。

2ラップ目終了後にナグルのマシンのエンジンが止まり、ボニファスは3位に上がった。ところが転倒したセバスチャン・ポールセル(カワサキ)のマシンがブラインドコーナーの先に放置され、マーシャルの不手際によりそのことがライダーたちに通達されなかったため、ボニファスはポールセルのマシンに突っ込んでしまった。足を痛めたボニファスはレースを続けることができず、ピットに戻った。また、ド・ルーバーもマシントラブルでピットに戻った。

6周目、トップを走行していたマッケンジーはジョシュア・コピンズ(ヤマハ)に抜かれた。その直後から肩が痛み始めたマッケンジーは15位でレース1を終えた。ビルは4位に上がったが、その後、ド・ディッカーやタネル・レオク(カワサキ)とバトルを繰り広げ、今季自己最高位の5位に入った。

レース2でもマッケンジーはCRF450Rのパワーを生かして好スタートを切った。4周の間、トップを走行したマッケンジーだったが、小さなミスを犯して転倒。痛めていた肩をさらに悪くしてしまった。マッケンジーは4位で再スタートを切ったが、終盤に何人かのライダーに抜かれて10位でフィニッシュ。総合では13位に入った。

ビルは、スタート直後は5位だったが、ポイントトップにつけるデビッド・フィリッパーツ(ヤマハ)やアイガー・レオク(ヤマハ)と競り合って7位でレースを終えた。

レース1とレース2を終えて、ビルはポイントではポールセルと同点となったが、レース2で上位のライダーが総合順位でも上になるというタイブレーク・ルールにより、ポールセルに敗れて総合6位となった。

ボニファスとド・ルーバーはレース2でもリタイアし、ノーポイントでドイツ大会を終えている。

第8戦を終えて、ポイントトップはフィリッパーツ(266ポイント)。Honda勢でトップはランキング9位のマッケンジー(176ポイント)。ド・ルーバー(156ポイント)は10位、ビル(106ポイント)が14位につけている。

第9戦は7月6日にスウェーデンのウッデバラで行われる。

コメント

ジュリアン・ビル(5位/7位 総合6位)

「とてもうれしい。今日はとても暑くて体力的に最後までスピードを保つのが難しかった。2回ともいいスタートが切れた。このマシンは最高のスタートが切れる。トップライダーたちとほとんど同じようなペースで走れた。総合順位もよかったので、チームも喜んでくれたし、僕も自信がついた。毎回表彰台に近づいているけれど、まだ上がれていない。CRF450Rは僕にぴったり合っているし、チームもとてもいい仕事をしてくれている」

ビリー・マッケンジー(15位/10位 総合13位)

「マシンは今週末を通じてずっとすごく調子がよかった。すごいパワーで、スタートに関してはものすごく自信がついた。レース1では抜群のスタートが切れ、ナグルと並走したあと、アウト側からナグルを抜いた。肩を負傷しているので、最初から前に出てしまう方が自分のラインを通れるのでいいと思っていた。最初の20分まではうまくいったのだけれど、肩に吹いておいた冷却スプレーが消耗してしまい、肩が痛み始めた。そこからはもうひどいレースだった。うまく曲がれないし、スロットルも開けられない。15位に入るのが精一杯だったけれど、土曜日まで満足に走れなかったことを考えれば悪くない。レース2でも最高のスタートが切れ、2コーナーでトップに立った。コースは散水されており、僕はリラックスして走っていたのだけれど、濡れているコーナーでフロントから滑ってしまい、痛めている肩を激しく路面に打ちつけてしまった。再スタートを切ったあとは、ハンドルバーが泥だらけになっていたり、腕が上がったりしたのでペースを落として10位でフィニッシュした。それでもチームが喜んでくれたので、悪くはなかった」

マルク・ド・ルーバー(28位/26位 総合28位)

「レース1ではいい走りができ、フィリッパーツやレオクにアタックしようとしていた。そんなときにマシンが止まってしまったんだ。レース2ではスペアマシンを走らせた。スタートは悪くなかったけれど、2コーナーで目の前で2人のライダーがぶつかり、そのうちの1人がぶつかってきた。さらに僕も別のライダーにぶつかってしまい、かなり大きなクラッシュになった。僕のマシンはハンドルバーが曲がってしまい、さかさまの状態になっていたので、再スタートを切るのに時間がかかった。その後はマシンのフィーリングが悪くなり、いい走りができなくなってしまった。今回は悲惨な週末だった」

スティーブ・ボニファス(27位/28位F 総合29位)

「今回はついていなかった。昨日の計時予選ではいい走りができたと思ったら、タイムが接近していて、トップのライダーと1秒半しか違わないのに13位に終わってしまった。今日のレース1では4位につけていたら、前で転倒したポールセルのマシンに突っ込んでしまった。マーシャルがフラッグを振るのが遅れたんだ。ポールセルのことが見えなくて、見えた時点で僕はフルスロットル状態だった。一生懸命避けようとしたけれど、ポールセルのマシンにぶつかってしまった。ポールセルのマシンのフットペグに足をぶつけてしまったので、足がとても痛くなり、レースを続けることができなかった。レース2では転倒した際にスロットルチューブの先端を傷めてしまった。スロットルの具合が悪くなり、メカニックエリアの前でさらに大きなクラッシュをしてしまった。それでレース2も終わってしまったんだ。でも、CAS Hondaのマシンはとてもいいマシンで、乗っていて楽しかったよ」

決勝リザルト

MX1(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
16J.コピンズヤマハ39:32.337-
211S.ラモンスズキ39:35.407+0:03.070
319D.フィリッパーツヤマハ39:39.233+0:06.896
49K.ド・ディッカースズキ39:43.438+0:11.101
515ジュリアン・ビルHonda39:47.110+0:14.773
68T.レオクカワサキ39:58.044+0:25.707
15211ビリー・マッケンジーHonda40:43.671+1:11.334
27141 スティーブ・ボニファスHonda14:32.738+12Laps
2814マルク・ド・ルーバーHonda7:01.467+15Laps

MX1(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
16J.コピンズヤマハ40:27.188-
29K.ド・ディッカースズキ40:34.994+0:07.806
38T.レオクカワサキ40:38.104+0:10.916
412M.ナグルKTM40:45.435+0:18.247
590S.ポールセルカワサキ40:55.611+0:28.423
619D.フィリッパーツヤマハ40:59.159+0:31.971
715ジュリアン・ビルHonda41:04.227+0:37.039
10211ビリー・マッケンジーHonda41:28.780+1:01.592
2614マルク・ド・ルーバーHonda19:09.801+10Laps
28141 スティーブ・ボニファス Honda6:38.347+16Laps

MX2(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
1222A.カイローリヤマハ41:35.030-
24T.ラトレーKTM41:41.648+0:06.618
32T.サールKTM42:03.091+0:28.061
4183S.フロサールカワサキ42:07.536+0:32.506
524S.シンプソンKTM42:15.161+0:40.131
610R.ゴンサルベスKTM42:17.369+0:42.339
969W.エイビスHonda42:42.165+1:07.135
1025Ma.マスクイムHonda42:43.853+1:08.823
218M.セイストラHonda43:18.461+1:43.431
2841A.ペレグリーニHonda42:32.584+1Lap

MX2(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
14T.ラトレーKTM40:17.024-
2222A.カイローリヤマハ40:33.386+0:16.362
310R.ゴンサルベスKTM40:38.578+0:21.554
4183S.フロサールカワサキ40:43.070+0:26.046
525Ma.マスクイムHonda40:48.432+0:31.408
624S.シンプソンKTM40:49.586+0:32.562
128M.セイストラHonda41:24.537+1:07.513
2669W.エイビスHonda23:02.290+8Laps
2841A.ペレグリーニHonda14:47.046+12Laps

ポイントスタンディング

ライダー:MX1

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1D.フィリッパーツヤマハ266
2J.コピンズヤマハ262
3S.ラモンスズキ250
4K.ド・ディッカースズキ240
5S.ポールセルカワサキ231
6J.バラガンKTM192
9ビリー・マッケンジーHonda176
10マルク・ド・ルーバーHonda156
13マイク・ブラウンHonda107
14ジュリアン・ビルHonda106
26 スティーブ・ボニファス Honda 22
38P.ゴンサルベスHonda4
39J.ローズHonda3

マニュファクチャラー:MX1

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1ヤマハ319
2スズキ300
3カワサキ292
4KTM269
5Honda247
6TM31
7アプリリア5

ライダー:MX2

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1T.ラトレーKTM326
2T.サールKTM315
3A.カイローリヤマハ310
4S.シンプソンKTM209
5R.ゴンサルベスKTM198
6N.オービンヤマハ188
13Ma.マスクイムHonda126
21W.エイビスHonda44
30M.セイストラHonda16
32A.ペレグリーニHonda15
42N.ブラッドショウHonda2
46Mi.マスクイムHonda1
50R.ニイェガードHonda0
52D.ディルクスHonda0

マニュファクチャラー:MX2

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1KTM372
2ヤマハ366
3カワサキ248
4スズキ214
5Honda153

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