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リザルト ポイント
第5戦 イタリア 第5戦 イタリアview

ド・ルーバーが今季初の総合優勝

2008年5月18日(日)
決勝
開催地:マントバ
天候:雨
気温:22℃
観客:2万9346人(週末通算)

2008年モトクロス世界選手権第5戦が5月18日にイタリアのマントバで行われ、CRF450Rに乗るMartin Hondaのマルク・ド・ルーバーが両レースで3位に入り、今季初の総合優勝を飾った。

ド・ルーバーは、土曜日に行われたすべてのフリープラクティス/計時予選を通じて好調で、全セッションでトップタイムをマークした。

土曜日の夜から日曜日にかけて降り続いた豪雨のため、マントバのコースは滑りやすくなっていた。悪条件にもかかわらず、レース1でド・ルーバーとビリー・マッケンジー(CAS Honda)は好スタートを切って序盤からトップグループにつけた。

マッケンジーとド・ルーバーは3位と4位につけていたが、14周目にマッケンジーが転倒し、順位を大きく落とした。3位に上がったド・ルーバーも2回ほど軽く転倒したが、その後は安定した走りを見せた。

ド・ルーバーは、優勝したセバスチャン・ポールセル(カワサキ)、2位のケン・ド・ディッカー(スズキ)に続いて3位でチェッカーフラッグを受けた。マッケンジーも再スタートを切って9位に入った。

ド・ルーバーのチームメート、ジュリアン・ビルとCAS Hondaのマイク・ブラウンは、2コーナーで発生した多重クラッシュに巻き込まれた。再スタートを切ったブラウンは19位でゴール。ビルもハンドルバーが曲がったマシンで完走したが、順位は24位に終わった。

レース2のスタート直前に、予想されていた雨がついに降り始めた。コースコンディションはさらに悪化したが、4人のHondaライダーは全員、スタート直後はトップ10につけていた。

3番手を走行していたジョナサン・バラガン(KTM)が6周目に転倒したあと、ド・ルーバーは安定した走行で3位のポジションを守り切った。2レースとも3位に入って表彰台に上がったド・ルーバーは、総合優勝を達成。Hondaにとっても今季初の総合優勝となった。

マッケンジーもレース2ではコンスタントな走りで4位に入り、総合7位となった。レース2で優勝したのはマキシミリアン・ナグル(KTM)で、2位に地元イタリアのデビッド・フィリッパーツ(ヤマハ)が入った。

ブラウンは中盤にクラッシュしたため、15位でレース2を終え、総合17位となった。ビルはゴーグルに問題があったためリタイアしている。

第5戦を終えてランキングトップにつけているのはフィリッパーツ(187ポイント)。Honda勢のトップはランキング5位のマッケンジー(130ポイント)。ド・ルーバー(116ポイント)が同7位、ブラウン(70ポイント)が13位、ビル(38ポイント)が17位につけている。

第6戦は6月1日にイギリスのマロリーパーク・サーキットで行われる。

コメント

マルク・ド・ルーバー(3位/3位 総合優勝)

「土曜日のすべてのプラクティスでトップだったから、今回は自信があった。ところが夜間の雨でコースが変わってしまったため、朝のウオームアップのときにはラインがうまく取れなかった。しかも体調がよくなかったため、今日のレースに関してはあまり期待していなかった。レース1ではホールショットを奪った。2回転倒したけれど、それでも3位に入るのは難しいことではなかった。レース2ではスタートがあまりよくなかった。途中、一度マシンをストールさせてしまったけれど、3位でフィニッシュすることができた。総合優勝したということはゴールするまで知らなかった。ゴールラインで、チームスタッフが狂喜乱舞していたんだ。チームにとってホームGPだったので喜びもひとしおだった。チームのため、Hondaのために総合優勝できてうれしい。今後はレースでも優勝して、さらに総合優勝も何度も達成したい」

ビリー・マッケンジー(9位/4位 総合7位)

「レース1では一時、3位につけていた。2位を走行しているケン(ド・ディッカー)の姿が見えていたんだ。ケンは何か問題を抱えているようでスローダウンしていたから、いつ抜こうか迷った。でも、ケンを抜いた瞬間、クラッシュしてマシンをストールさせてしまった。再スタートを切ったけれど、9位に終わった。レース2ではスタートが悪かったけれど、集中した走りで順位を上げていった。雨がどんどんひどくなっていったので、ゴーグルを見える状態に保つようにしていた。ポールセルとコピンズ(ヤマハ)を抜いたあとは自分のペースを保ってゴールした」

マイク・ブラウン(19位/15位 総合17位)

「レース1では、1周目の1コーナーでほかのライダーにコースサイドにはじき出された。そのあと、2コーナーで多重クラッシュに巻き込まれ、再スタートを切ったあとも順位を上げることができなかった。恐らく、僕にとって今までで最悪のレースだろう。セッティングを少し変えてレース2に臨んだので、マシンの調子はよくなった。一時は3位ぐらいを走っていた。コースが滑りやすかったので、順位を落とし、そのあと、大きなクラッシュをした。レース2は雨のため、視界がとても悪かった。今日はあまりいい一日ではなかった」

ジュリアン・ビル(24位/25位 総合27位)

「レース1ではスタートはよかった。でも2コーナーで多重クラッシュが起こり、僕のマシンは一番下になってしまった。再スタートを切るために、ほかのライダーのマシンをどかさなくてはいけなかったんだ。走り始めたら、ハンドルバーが曲がっていて、ブレーキにも問題があるのが分かった。ポイント圏外になってしまってとてもがっかりした。レース2でもスタートはよかったけれど、リズムセクションでマシンをストールさせてしまった。再スタートを切るのに時間がかかり、しかもゴーグルに問題が発生したのでリタイアした。今日は本当についていなかった」

決勝リザルト

MX1(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
190S.ポールセルカワサキ41:10.667-
29K.ド・ディッカースズキ41:16.840+0:06.173
314マルク・ド・ルーバーHonda41:19.051+0:08.384
46J.コピンズヤマハ41:21.606+0:10.939
519D.フィリッパーツヤマハ41:30.926+0:20.259
611S.ラモンスズキ41:35.469+0:24.802
9211ビリー・マッケンジーHonda41:52.446+0:41.779
193マイク・ブラウンHonda43:05.806+1:55.139
2415ジュリアン・ビルHonda42:24.747+1Lap

MX1(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
112M.ナグルKTM40:35.621-
219D.フィリッパーツヤマハ40:40.879+0:05.258
314マルク・ド・ルーバーHonda41:05.317+0:29.696
4211ビリー・マッケンジーHonda41:12.119+0:36.498
56J.コピンズヤマハ41:16.341+0:40.720
69K.ド・ディッカースズキ41:18.676+0:43.055
153マイク・ブラウンHonda42:42.212+2:06.591
2515ジュリアン・ビルHonda20:05.537+10Laps

MX2(レース1)

順位 No. ライダー マシン タイム
1131N.オービンヤマハ39:32.202-
22T.サールKTM39:33.174+0:00.972
34T.ラトレーKTM39:54.394+0:22.192
4222A.カイローリヤマハ40:12.613+0:40.411
510R.ゴンサルベスKTM40:25.128+0:52.926
67S.ソードカワサキ40:48.337+1:16.135
1325Ma.マスクイムHonda41:17.921+1:45.719
238M.セイストラ Honda39:56.967+1Lap
29116 R.ニイェガードHonda13:31.118+13Laps
3041A.ペレグリーニHonda0:00.000+18Laps

MX2(レース2)

順位 No. ライダー マシン タイム
1222A.カイローリヤマハ40:31.009-
24T.ラトレーKTM40:49.676+0:18.667
32T.サールKTM40:54.499+0:23.490
424S.シンプソンKTM41:39.427+1:08.418
5183 S.フロサール カワサキ41:41.872+1:10.863
6131N.オービンヤマハ41:52.976+1:21.967
148M.セイストラ Honda40:56.054+1Lap
21116R.ニイェガード Honda41:43.564+3Laps
2441A.ペレグリーニHonda20:32.265+11Laps
2525Ma.マスクイムHonda21:17.380+13Laps

ポイントスタンディング

ライダー:MX1

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 D.フィリッパーツ ヤマハ 187
2 S.ラモン スズキ 159
3 J.コピンズ ヤマハ 149
4 K.ド・ディッカー スズキ 135
5 ビリー・マッケンジー Honda 130
6 S.ポールセル カワサキ 129
7 マルク・ド・ルーバー Honda 116
13 マイク・ブラウン Honda 70
17 ジュリアン・ビル Honda 38
31 P.ゴンサルベス Honda 4

マニュファクチャラー:MX1

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 ヤマハ 189
2 スズキ 181
3 カワサキ 170
4 KTM 161
5 Honda 158
6 TM 26
7 アプリリア 0

ライダー:MX2

順位 ライダー マシン 総合ポイント
1 T.ラトレー KTM 199
2 A.カイローリ ヤマハ 196
3 T.サール KTM 191
4 N.オービン ヤマハ 146
5 R.ゴンサルベス KTM 132
6 S.シンプソン KTM 124
14 Ma.マスクイム Honda 55
24 A.ペレグリーニ Honda 15
25 W.エイビス Honda 15
33 M.セイストラ Honda 7
40 Mi.マスクイム Honda 1
42 R.ニイェガード Honda 0
45 D.ディルクス Honda 0

マニュファクチャラー:MX2

順位 マニュファクチャラー 総合ポイント
1 ヤマハ 236
2 KTM 228
3 カワサキ 147
4 スズキ 138
5 Honda 79

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