'06年FIMモトクロス世界選手権第15戦(最終戦)が9月17日にフランスのエルニーで行われた。
CRF450Rに乗るCAS Hondaのジョシュア・コピンズ選手がレース1で6位に、レース2で2位に入った。チームメイトのケン・ド・ディッカー選手は5位と8位に入っている。その結果、ド・ディッカー選手はランキング4位でシーズンを終えた。
エルニーのコースは路面が柔らかいが、2日前に豪雨があったため深いわだちができていた。コース状況を少しでもよく保つため、土曜日のプラクティスと予選は時間を短縮して行われた。エルニーのコースは谷の片側に設けられており、ファンは谷の反対側からコース全体を見ることができるようになっている。日曜日になると天気も快晴となり、路面は乾いてきた。逆に乾いて荒れる部分も出てきた。
レース1では、し烈な5位争いを5名のHondaライダーが繰り広げた。ド・ディッカー選手、コピンズ選手、フランシスコ・ガルシア・ビコ選手(Martin
Honda)、ジェームス・ノーブル選手(RWJ)、パスカル・ルーレ選手(Multitek
Honda)の5人である。結局、この中ではド・ディッカー選手が5位とHonda勢最上位に入った。
コピンズ選手にとってレース1は今シーズン最下位の結果となった。1コーナーの出口でミカエル・ピション選手(KTM)と接触し、その後2回転倒したため、6位に終わっている。
レース2でド・ディッカー選手はスタートに失敗し、21番手から8位まで追い上げるのが精いっぱいだった。5位と8位に入ったド・ディッカー選手は総合7位で最終戦を終えた。
レース2でコピンズ選手は、すでにワールドチャンピオンを決定しているステファン・エバーツ選手(ヤマハ)を最初の10分間追いかけていたが、終盤、2回ミスしたため単独2位でレースを終えた。コピンズ選手はレース1の6位と合わせて総合5位でフランスGPを終えた。
今シーズン限りで引退を表明しているMartin Hondaのブライアン・ヨルゲンセン選手は、レース1では8位に入ったが、レース2では2回転倒したためピットに入ってレースを終えた。ビコ選手は、レース1ではブレーキトラブルに見舞われて16位に終わり、レース2では痛めていた足首の痛みがひどくなったためリタイアした。
開幕前の負傷により、6月からシーズンを戦っているコピンズ選手は330ポイントを獲得してランキング7位でシーズンを終えた。また、コピンズ選手は今シーズン、エバーツ選手を破った唯一のライダーとなっている。
ド・ディッカー選手は自己最高位となるランキング4位となった。不調もあり、また身体の調子が悪かったこともあったが、菅生と北アイルランドのデザート・マーチンで3位に入ったド・ディッカー選手にとって、今シーズンは納得のいく結果となっている。
そのほかのHonda勢では、ランキングのトップ10にルーレ選手(9位)とノーブル選手(10位)が入っている。
ビコ選手は負傷と移動の問題のため3戦欠場したが、それでもランキング12位でシーズンを終えた。最高位はイタリアのモンテバラキでの5位だった。
ヨルゲンセン選手も負傷に泣き、ノーポイントに終わった大会が6戦あった。しかし、ブルガリアのセブリエボでは初のポールポジションを獲得し、レースでも総合4位に入っている。ヨルゲンセン選手は最後のシーズンをランキング17位で終えた。
この後、コピンズ選手、ヨルゲンセン選手、ビコ選手は、9月24日にイギリスのマテルリー・ベイシンで行われる第60回モトクロス・デ・ナシオンに出場する。
|