'06年FIMモトクロス世界選手権第14戦が9月3日にオランダのリーロップで行われた。
CRF450Rに乗るジョシュア・コピンズ選手(CAS Honda)は、両レースで2位に入り、総合2位となった。これでコピンズ選手は6月に復帰して以来、7戦連続で表彰台に上がっている。
リーロップは今年カレンダーに組まれているサーキットの中でも、一番砂が深い。ラフでコース状況が変わりやすいため、体力的にきついうえ、ここで速く走るためには特殊なテクニックを必要とする。したがって、ベネルクス地方出身の、このようなコースに慣れているライダーにとっては非常に有利だ。
レース1でコピンズ選手はホールショットを決めたが、すぐにステファン・エバーツ選手(ヤマハ)にかわされて2番手に順位を落とした。コピンズ選手は一時、チームメイトのケン・ド・ディッカー選手に抜かれたが、抜き返して2位のポジションをキープした。その後、ド・ディッカー選手は、スティーブ・ラモン選手(スズキ)とタネル・レオク選手(カワサキ)に抜かれて5位でフィニッシュした。
レース2でも優勝したのはエバーツ選手だった。コピンズ選手は後方から追ってくるジョナサン・バラガン選手(KTM)を抑えるのに必死だった。体力的にハードなコースではちょっとしたミスも許されない。リズムがくるってしまい、さらに体力を消耗してしまうからだ。
最終的にバラガン選手を抑えたコピンズ選手は総合2位に入って、表彰台でエバーツ選手の横に並んだ。レース2でド・ディッカー選手はクラッシュしたが、再スタートを切って12位に入り、総合8位となった。
Martin Hondaから出場したライダーは今回もひとりだけだった。前回出場したクリスチャン・ベッジ選手は、今回は本業のMX3に専念し、フランシスコ・ガルシア・ビコ選手は痛めているくるぶしを治すために自宅にとどまった。7月末に行われたチェコGP以来の出場となったブライアン・ヨルゲンセン選手は、土曜日の午後に記者会見を開き、今シーズン限りでの引退を発表した。
レース1でヨルゲンセン選手は途中で背中が痛み始めたため、リタイアした。その後、レース2も大事を取って欠場したヨルゲンセン選手は、来週母国デンマークで行われるナショナル・レースに出場したあと、最終戦フランスGPとモトクロス・デ・ナシオンに出場してキャリアを終えることになる。
14戦を終え、現在Honda勢最上位につけるのはランキング4位のド・ディッカー選手(434ポイント)だ。ランキング3位のラモン選手(454ポイント)とは20ポイント差となっている。コピンズ選手(293ポイント)はランキング7位だが、6位のバラガン選手(338ポイント)との差は45ポイントあるので、ランキング6位までばん回するのは難しいと予想される。残りは1戦、2レースで50ポイントが残されている。
最終戦は9月17日にフランスのエルニーで行われる。
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