World Motocross Honda Racing
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2006.08.27 Rd.13 アイルランド
スケジュール
Rd. Date
01 4/2
フランダース
02 4/16
スペイン
03 4/23
ポルトガル
04 5/7
ドイツ
05 5/21
日本(SUGO)
06 6/4
ブルガリア
07 6/11
イタリア
08 6/18
イギリス
09 7/2
スウェーデン
10 7/16
南アフリカ
11 7/30
チェコ
12 8/6
ベルギー
13 8/27
アイルランド
14 9/3
オランダ
15 9/17
フランス
第13戦 アイルランド
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コピンズがレース2で優勝
決勝日:2006年8月27日(日)
開催地:デザートマーティン 天候:曇り、強風、時々雨 気温:12℃
リザルト&ポイント

 '06年FIMモトクロス世界選手権第13戦が8月27日に北アイルランドのデザートマーチンで行われた。

第13戦 アイルランド
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第13戦 アイルランド
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 CRF450Rに乗るジョシュア・コピンズ選手(CAS Honda)は復帰後6戦連続となる表彰台に上がった。今回さらに重要なことは、今シーズンここまで連勝を重ねていたステファン・エバーツ選手(ヤマハ)をレース2で破ったことである。

 アイルランドGPでは、コピンズ選手とすでにチャンピオンを決めているエバーツ選手の2人がすばらしい戦いを見せた。レース1ではエバーツ選手が優勝し、レース2ではコピンズ選手が優勝。その結果、総合優勝はコピンズ選手となった。

 コピンズ選手のチームメイト、ケン・ド・ディッカー選手もレース1で3位、レース2で4位に入って総合3位となり、イギリスのCAS Hondaチームにとってはうれしい結果となった。

 サンド・サーキットとして有名なデザートマーティンは、バンピーでラフな砂地の路面に、泥が埋め込まれたコースだ。翌週、第14戦オランダGPが行われるリーロップのコースは、デザートマーチンよりさらに砂の深いテクニカルなコースであるため、今回は翌週へ向けての適切なトレーニングとなるはずだった。しかし、実際には、気温が低く、時折り強く雨が叩きつけるという悪天候だったため、ライダーたちにとっては体力的にも厳しい試練となった。

 土曜日の予選ではコピンズ選手が今シーズン初のポールポジションを獲得した。コピンズ選手がデザートマーチンでポールを取ったのは2回目のことである。コピンズ選手は予選の間にも入念にマシンのセットアップを行った。シリンダーヘッドを交換し、ギヤ比を変えて、翌日の決勝レースに向けて最適なセッティングを求めた。

 レース1は7月30日に行われたチェコGPとまったく同じ展開となった。しかし、今回はコピンズ選手が最後までエバーツ選手を追いかけ、0.7秒差で2位となった。コピンズ選手は数回エバーツ選手に並びかけたが、エバーツ選手を抜くところまではいかなかった。

 しかし、レース2ではコピンズ選手がリベンジを果たした。ホールショットを決めたコピンズ選手は、その後、エバーツ選手に抜かれた。2人は何度もトップの順位を入れ替えたが、残り約3分の1の時点でコピンズ選手がエバーツ選手を振り切ることに成功した。コピンズ選手とエバーツ選手は4位以下のライダーを全員周回遅れにする勢いで快走した。ラスト10分のところでエバーツ選手が若干スピードを落とし、優勝争いの決着がついた。

 今回はド・ディッカー選手も大健闘した。レース1ではオープニングラップで転倒したが、14位から追い上げて3位。レース2でもKTMのジョナサン・バラガン選手に次いで4位に入り、総合3位となっている。

 CAS Hondaチームが大活躍したのに対して、Martin Hondaにとって今回は散々な週末となった。フランシスコ・ガルシア・ビコ選手は、南アフリカGPで傷めた左足のくるぶしがまだ痛むため、今回は予選落ちとなってしまった。このためビコ選手は日曜日の朝にベルギーの本拠地に戻った。ビコ選手はくるぶしのじん帯を傷めているため、さらに治療を受けることになっている。

 ビコ選手のチームメイト、ブライアン・ヨルゲンセン選手は、今回欠場となった。背中の痛みを治療するために副腎皮質ホルモンの注射療法を受けているヨルゲンセン選手は、次のオランダGPには復帰できる予定だ。

 今回、Martin Hondaのライダーで唯一決勝レースに出場したのはクリスチャン・ベッジ選手だったが、来週スイスのロッゲンブルグで開催されるMX3世界選手権の最終戦に出場するベッジ選手は、慎重にならざるをえなかった。それでもレース1では10位とMX1での自己最高位を記録したベッジ選手だったが、レース2では他のライダーと接触してハンドルバーが曲がってしまったためリタイアに終わった。

 地元のゴードン・クロッカード選手(Wulfsport Honda)はレース1で5位に入っている。

 第13戦を終えて、ランキングトップはすでにチャンピオンを決めているエバーツ選手(639ポイント)。Honda勢トップのド・ディッカー選手(409ポイント)は現在ランキング4位だが、3位のスティーブ・ラモン選手(スズキ、418ポイント)との差は9ポイントと迫っている。コピンズ選手(249ポイント)は前半7戦を欠場しているのにもかかわらずランキング7位に浮上してきた。

 今シーズンのMX1世界選手権も残りは2戦。第14戦は9月3日にオランダのリーロップで行われ、最終戦は9月17日にフランスのエルニーで行われる。その後、9月24日には第60回モトクロス・デ・ナシオンが開催される。

第13戦 アイルランド
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コメント

ジョシュア・コピンズ選手(2位/優勝 総合1位)
「優勝することができて本当にうれしい。レース1では周回遅れを抜くのに苦労した。周回遅れになったライダーは、ステファン(エバーツ選手)以外のライダーが追い越していくというシチュエーションに慣れていなかったようで、ステファンを先に行かせた直後に元のラインに戻ってしまい、僕はブロックされてしまった。でも、チェコGPのときには30分間ステファンの後ろについていくことができなかったけど、今回は違った。レース2では絶対に勝ちたかったので、集中した。ホールショットを奪い、そのままハードにプッシュした。最初ステファンに3秒差をつけていたけど、すぐに抜かれてしまうだろうと思ったので、彼を先に行かせ、ラインを研究した。その後、再びステファンの前に出た。終盤、ピットサインを見たら、ステファンとの差がどんどん開いているのを知った。ステファンは昨年ここで圧勝したから、まさかここで勝てるとは思わなかった。僕のことを信じてくれたメカニックやチームスタッフのおかげで優勝できたのだと思っている」

ケン・ド・ディッカー選手(3位/4位 総合3位)
「レース1ではスタート直後にフロントホイールが滑ってしまった。3位に入ることができたけど、途中で腕が上がってしまって大変だった。レース2ではスタートがあまりよくなかった。ラモンがクラッシュしたときに3位に上がった。その時点でステファン(エバーツ選手)とジョシュア(コピンズ選手)は、はるかかなたに消えていた。終盤は体力不足だった。総合3位で表彰台に上がれたのでハッピーだ」

クリスチャン・ベッジ選手(10位/DNF 総合15位)
「レース1ではいいスタートを切ることができた。MX1に出場するのは今日で2回目だったので、10位に入れてうれしかった。レース2ではスタートはあまりよくなかった。その後、2人のライダーと接触して転倒した。さらに誰かが後方からぶつかってきた。マシンは動いたけど、ハンドルバーが曲がっていたのでリタイアした」

フランシスコ・ガルシア・ビコ選手(予選不通過)
「なんとかして予選を通過しようと思ったけど、路面がラフだったため、マシンをうまく乗りこなせなかった。じん帯を傷めているので、ちゃんと治療したい」

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決勝リザルト&ポイントランキング
【MX1:ヒート1】
順位 No. ライダー マシン タイム
1 72 S.エバーツ ヤマハ 40:50.848 -
2 2 ジョシュア・コピンズ Honda 40:51.570 +0.722
3 9 ケン・ド・ディッカー Honda 41:49.453 +58.605
4 24 K.ストリボス スズキ 42:00.134 +1:09.286
5 13 G.クロッカード Honda 42:17.876 +1:27.028
6 34 K.ネメス スズキ 42:42.323 +1:51.475
10 150 C.ベッジ Honda 42:56.631 +2:05.783
14 182 W.スミス Honda 41:12.522 +1Lap
15 47 M.ジョーンズ Honda 41:14.498 +1Lap
16 6 P.ルーレ Honda 41:16.161 +1Lap
21 75 M.ヴァン・ダエル Honda 42:12.085 +1Lap
25 10 J.ノーブル Honda 32:58.621 +5Laps
26 43 A.ベルナルデス Honda 11:57.400 +15Laps
28 23 M.コバライネン Honda 8:55.029 +17Laps
【MX1:ヒート2】
順位 No. ライダー マシン タイム
1 2 ジョシュア・コピンズ Honda 40:51.512 -
2 72 S.エバーツ ヤマハ 41:17.162 +25.650
3 7 J.バラガン KTM 42:56.188 +2:04.676
4 9 ケン・ド・ディッカー Honda 41:06.483 +1Lap
5 24 K.ストリボス スズキ 41:11.089 +1Lap
6 36 M.プリエム ヤマハ 41:18.150 +1Lap
9 10 J.ノーブル Honda 41:33.569 +1Lap
14 6 P.ルーレ Honda 41:57.731 +1Lap
18 182 W.スミス Honda 42:44.608 +1Lap
19 75 M.ヴァン・ダエル Honda 40:54.894 +2Laps
22 13 G.クロッカード Honda 28:22.539 +8Laps
23 23 M.コバライネン Honda 22:17.936 +10Laps
24 47 M.ジョーンズ Honda 24:45.150 +11Laps
25 43 A.ベルナルデス Honda 18:21.088 +12Laps
26 150 C.ベッジ Honda 16:05.994 +13Laps
【MX2:ヒート1】
順位 No. ライダー マシン タイム
1 16 T.ラトレー KTM 41:19.221 -
2 1 A.カイローリ ヤマハ 41:26.978 +7.757
3 377 C.ポールセル カワサキ 41:34.800 +15.579
4 10 R.ゴンサルベス KTM 41:39.578 +20.357
5 90 S.ポールセル カワサキ 41:51.804 +32.583
6 12 K.グンデルセン ヤマハ 41:53.828 +34.607
15 23 M.セイストラ Honda 42:40.611 +1:21.390
18 4 P.キャップス Honda 42:51.955 +1:32.734
19 24 P.ルネ Honda 42:59.427 +1:40.206
21 54 M.コート Honda 43:15.097 +1:55.876
【MX2:ヒート2】
順位 No. ライダー マシン タイム
1 16 T.ラトレー KTM 39:52.916 -
2 14 M.ドルーバー KTM 40:13.712 +20.796
3 19 D.フィリッパーツ KTM 40:22.846 +29.930
4 377 C.ポールセル カワサキ 40:35.718
+42.802
5 90 S.ポールセル カワサキ 40:40.439 +47.523
6 21 G.スワニプール カワサキ 40:41.603 +48.687
12 54 M.コート Honda 41:26.482 +1:33.566
13 23 M.セイストラ Honda 41:28.005 +1:35.089
22 24 P.ルネ Honda 32:52.711 +4Laps
28 4 P.キャップス Honda 8:01.531 +16Laps

【ライダー:MX1】 【マニュファクチャラー:MX1】
順位 ライダー マシン 総合
ポイント
1 S.エバーツ ヤマハ 639
2 K.ストリボス スズキ 458
3 S.ラモン スズキ 418
4 ケン・ド・ディッカー Honda 409
5 T.レオク カワサキ 387
6 J.バラガン KTM 306
ポイント一覧
順位 マニュファクチャラー 総合
ポイント
1 ヤマハ 639
2 スズキ 523
3 Honda 494
4 カワサキ 391
5 KTM 384
6 TM 161
ポイント一覧
【ライダー:MX2】 【マニュファクチャラー:MX2】
順位 ライダー マシン 総合
ポイント
1 C.ポールセル カワサキ 496
2 A.カイローリ ヤマハ 468
3 D.フィリッパーツ KTM 427
4 T.ラトレー KTM 402
5 M.ドルーバー KTM 373
6 C.ナン KTM 315
ポイント一覧
順位 マニュファクチャラー 総合
ポイント
1 KTM 596
2 ヤマハ 562
3 カワサキ 521
4 Honda 212
5 スズキ 16
ポイント一覧
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