'06年FIMモトクロス世界選手権第12戦が8月6日にベルギーのナミュールで行われた。
今季開幕直前に肩を脱臼し、シーズン前半のレースを欠場していたジョシュア・コピンズ選手(CAS Honda)は、今回も総合2位に入り、ランキングでもトップ10に入ってきた。
ここまでの12戦中7戦を欠場したコピンズ選手は、第8戦イギリスGPで復帰を果たした。コピンズ選手は、イギリス、スウェーデン、南ア、チェコ、そして今回のベルギーと復帰後の全戦で表彰台入りを果たし、CRF450Rとともに注目を集めている。
歴史ある要塞を取り囲むように設けられたナミュールのコースは、路面が荒れており、体力的にもテクニック的にも厳しいコースだ。2回の35分+2ラップのレース中、一瞬たりとも気は抜けない。
曇り空ではあるが、時折り太陽が顔を見せるというコンディションの中、コピンズ選手はクラッチトラブルがあったにもかかわらず、レース1とレース2で2位に入った。レース1とレース2を制したのはステファン・エバーツ選手(ヤマハ)。12戦のすべてのレースで優勝を果たしているエバーツ選手は、10回目のタイトル獲得を決めた。
コピンズ選手のチームメイト、ケン・ド・ディッカー選手はレース1では5位に入るが、レース2では転倒後にリアブレーキがきかなくなってしまった。全長2440mのナミュールのコースには、周囲を木が取り囲む傾斜のきつい下り坂があり、ド・ディッカー選手はここで大きく順位を落とした。レース2で19位に終わったド・ディッカー選手は総合13位となった。
Martin Hondaのフランシスコ・ガルシア・ビコ選手は南アGPの際に傷めたくるぶしが完全によくなるのを待っている。先週のチェコGPを不可抗力で欠場したことにより、ビコ選手のケガの回復は早まったようだ。今回両方のレースで9位に入ったビコ選手は、総合8位とHonda勢では4番目によい成績を残した。
Honda勢で2番目によい成績だったのはMultitek Hondaのパスカル・ルーレ選手で、両方のレースで7位に入り、総合6位だった。総合7位にはレース1で11位、レース2で6位に入ったRWJ Hondaのジェームス・ノーブル選手が入っている。
Martin Hondaのブライアン・ヨルゲンセン選手は背中の痛みがまだ取れないため、今回は欠場し、代わりに普段MX3に出場しているクリスチャン・ベッジ選手が出場した。計時予選で17位だったベッジ選手は、レース1ではタネル・レオク選手(カワサキ)と接触してリタイアに終わったが、レース2では13位に入っている。
12戦を終えてチャンピオンを決めたエバーツ選手は592ポイントを獲得している。Honda勢トップは4位のド・ディッカー選手(371ポイント)。コピンズ選手は202ポイントを獲得して現在ランキング10位だ。
第13戦は8月27日アイルランドのデザートマーティンで行われる。残りはアイルランドGPを含んで3戦となっている。
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