'06年FIMモトクロス世界選手権第11戦が7月30日にチェコのロケットで行われた。
今季開幕直前に肩を脱きゅうし、前半戦を欠場していたジョシュア・コピンズ選手(CAS Honda)は、第8戦で復帰した直後からリズムを取り戻し、今回もレース1で2位、レース2で3位に入って総合2位となった。これでコピンズ選手は、復帰後の4戦で連続して表彰台に上がったことになる。
土曜日の午後に行われた計時予選は、6名のライダーが1秒以内に入るという接戦となった。Honda勢ではコピンズ選手のチームメイト、ケン・ド・ディッカー選手が3番手、コピンズ選手が6番手に入った。
傾斜のきついロケットのコースは、小石が散在しており、トラクションのレベルが変化する難しいコースだ。さらにウイーク中に豪雨が降り、土曜日も雨だったため、泥が軟化し、さらにコースコンディションは難しくなっていた。
レース1でCRF450Rに乗るコピンズ選手は、レースの約3分の2に関してステファン・エバーツ選手(ヤマハ)に追走していた。2人の差は2秒以下だったが、コピンズ選手は小さなミスを犯したため、2位に甘んじた。
タイヤ・チョイスを変えてレース2に臨んだコピンズ選手は、スタートに失敗し、優勝したエバーツ選手と2位のケビン・ストリボス選手(スズキ)に追いつくことができなかった。それでもKTMのジョナサン・バラガン選手を振り切って3位に入った。
コピンズ選手のチームメイト、ケン・ド・ディッカー選手は、2回ともスタートに失敗して5位と6位に終わった。ド・ディッカー選手は、最近行われた検査の結果、鉄分不足が判明した。それが終盤のスタミナ切れにつながっていた。
背中の負傷から前戦南アGPを欠場したMartin Hondaのブライアン・ヨルゲンセン選手は、今週からトレーニングを再開し、チェコGPに臨んだ。背中の痛みの原因として、背骨にクラックが入って神経を圧迫していることが判明。2週間の休養後にトレーニングを再開したのだが、今回もレース1の途中で腕がしびれてきたため、リタイアした。次戦のベルギーGPが来週であることから、ヨルゲンセン選手は休養を取り、8月末のアイルランドGPから復帰する可能性が高い。
金曜日にバルセロナ空港でトラブルが発生したため、Martin Hondaのフランシスコ・ガルシア・ビコ選手はチェコGPに出場できなかった。土曜日の朝に乗るはずだったバレンシアからのフライトも遅れてしまい、ミラノ空港で乗り継ぎ便に乗れなかったビコ選手は、計時予選に間に合わなかったのだ。
RWJのジェームス・ノーブル選手はレース1で7位という自己最高位を記録したが、レース2では12位で、総合8位となった。
Multitek Hondaのパスカル・ルーレ選手は、レース1で9位だったが、レース2ではクラッシュしたため17位に終わった。
11戦を終えてランキング首位はエバーツ選手(542ポイント)。Honda勢トップは5位のド・ディッカー選手(353ポイント)となっている。コピンズ選手も4戦しか出場していないが、158ポイントを獲得して現在ランキング13位につけている。
第12戦は8月6日にベルギーのナミュールで行われる。
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