'06年FIMモトクロス世界選手権の第7戦が6月11日にイタリアのモンテバルキで行われた。
CRF450Rに乗るケン・ド・ディッカー選手(CAS Honda)は、レース1で3位、レース2で7位に入り、総合5位となった。
今シーズンのサーキットの中でも、最もマシンのトラクションとアクセラレーションが問われるコースといわれているモンテバルキ。逆バンクのコーナーに加え、路面のいたる所から顔を出している小石のため滑りやすく、グリップの難しいコースとなっている。
レース1の序盤、ド・ディッカー選手は10位前後につけていたが、その後、少しずつ順位を上げてセドリック・メロッテ選手(ヤマハ)と3位争いを展開した。その後、メロッテ選手を振り切り、2位のケビン・ストリボス選手(スズキ)とも4位のスティーブ・ラモン選手(スズキ)とも距離が開いた状態の単独3位でゴールした。ド・ディッカー選手にとって、トップ3でフィニッシュするのは今季4回目となった。
レース2でド・ディッカー選手は、2周目に転倒を喫し、最後尾から猛然と追い上げて7位でフィニッシュした。途中、ゴードン・クロッカード選手(Wulfsport Honda)と接触して、ブレーキレバーが曲がってしまうというトラブルが発生しても、ド・ディッカー選手の追い上げは勢いを失わなかった。
Martin Hondaのフランシスコ・ガルシア・ビコ選手はレース1で単独6位、レース2で単独5位となり、総合6位に入った。これは約3年ぶりの好結果だ。
ビコ選手のチームメイト、ブライアン・ヨルゲンセン選手は、レース1ではタネル・レオク選手(カワサキ)と9位争いをしていたが、その後、レオク選手と接触してコースアウトした。再スタートを切ったヨルゲンセン選手は、今度は別のライダーに弾き飛ばされてコースアウト。最終的に18位に終わった。レース2でヨルゲンセン選手はスタートを失敗したのにもかかわらず、6位まで追い上げてゴールした。
RWJ Hondaのジェームス・ノーブル選手は、予選で今季最高の5番手というポジションを獲得した。しかし、レース1では序盤に転倒してリタイアとなった。レース2では11位でゴールしている。
今回も両レースを制したのはステファン・エバーツ選手(ヤマハ)だった。7戦を終えた段階でランキング首位はエバーツ選手(342ポイント)。Honda勢最上位はド・ディッカー選手(231ポイント)のランキング4位で、パスカル・ルーレ選手(Multitek
Honda、147ポイント)が7位、ヨルゲンセン選手が8位につけている。
次戦は1週間後の6月18日に、イギリスのウインチェスター近郊に新しくできたマテルリー・ベイシン・サーキットで行われる。ここではいよいよCAS
Hondaのジョシュア・コピンズ選手がカムバックを果たす。肩の脱臼のため、開幕戦から欠場していたコピンズ選手は、すでに2週間前から練習走行を開始している。
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