'06年FIMモトクロス世界選手権の第6戦が、6月4日にブルガリアのセブリエボで行われた。
セブリエボは長い上り坂と下り坂のあるハイスピードコースだ。コース幅が広いのでオーバーテイクはしやすいが、スタートと1周目が非常に重要だ。
レース1が行われた午前中の時点ではどんよりとした曇り空だったので、コースはドライで埃っぽかった。しかし、午後になると雨が降り出し、次第に豪雨となった。コースはドロドロになり、滑りやすくなった路面ではちょっとしたミスも許されない状況になった。
前日行われた予選でポールポジションを獲得したのは、ブライアン・ヨルゲンセン選手(Martin Honda)。ヨルゲンセン選手にとっては8年ぶりのポールポジション獲得で、MX1に参戦するようになってからは初めてのことだった。
CRF450Rに乗るヨルゲンセン選手は、両レースともに良いスタートを切った。レース1では優勝したステファン・エバーツ選手(ヤマハ)との間隔こそ開いていたが、スティーブ・ラモン選手とケビン・ストリボス選手のスズキ勢と2位争いを展開した後、最終的には4位でゴールした。
ヨルゲンセン選手は、レース2ではトップを走行するエバーツ選手に続いてしばらく2位を走行していたが、最終的にストリボス選手とラモン選手、さらにタネル・レオク選手(カワサキ)に抜かれて5位となり、総合で4位となった。
前戦の日本GPを右足の負傷のため欠場したパスカル・ルーレ選手(Honda)は5位と7位に入り、総合6位となった。ルーレ選手にとって総合6位は自己最高位だ。
2週間前の日本GPで総合3位に入ったケン・ド・ディッカー選手(CAS Honda)は、セブリエボのコースは得意ではないと語っていた。ところが、プラクティスでクラッシュして肩を痛めたものの7位と6位に入り、総合7位で今大会を終えた。
ヨルゲンセン選手のチームメイト、フランシスコ・ガルシア・ビコ選手(Martin Honda)は、昨年首を負傷して1年以上レースから遠ざかっていた。そのため、まだリハビリ状態が続いているが、それでも今回、10位と8位に入って総合8位と健闘した。
6戦を終えた段階のランキングで総合首位につけているのは、今回両レースで優勝したエバーツ選手(292ポイント)。ド・ディッカー選手は、ランキング2位のレオク選手(211ポイント)、3位のストリボス選手(209ポイント)に続く4位(197ポイント)となっている。また、ルーレ選手は7位(123ポイント)、ヨルゲンセン選手は10位(102ポイント)、ビコ選手は14位(84ポイント)につけている。
第7戦は1週間後の6月11日にイタリアで行われる。
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