'06年FIMモトクロス世界選手権の第5戦が、5月21日に宮城県のスポーツランドSUGOで行われた。
CRF450Rに乗るケン・ド・ディッカー選手(CAS Honda)は、ヒート1で2位、ヒート2で8位に入り、総合3位で表彰台に上がった。
ロードレース・コースから数キロ離れたところにあるSUGOのモトクロス・コースは、昨年に引き続き非常に良いコンディションだった。レース前の数日間、雨が降り続いたにもかかわらず、メンテナンスが行き届いていたおかげで、テクニカルな路面が維持されていた。さらにラインが何本もあったので、エキサイティングなレースが展開した。
土曜日の予選で4番手のタイムを出したド・ディッカー選手。ヒート1ではあまり良いスタートが切れなかったが、そこから猛然と追い上げ、8周目にはトップを走行するステファン・エバーツ選手(ヤマハ)に続いて2番手まで浮上。終盤タネル・レオク選手(カワサキ)と2位争いを展開したが、2位のポジションをキープした。
ヒート2でド・ディッカー選手は、数名のライダーと激しい4位争いのバトルを展開したが、終盤、腕があがってしまったため8位でフィニッシュした。それでもド・ディッカー選手は2位と8位で総合3位となり、貴重な35ポイントを獲得した。
ヒート1では一時、4人のHondaライダーがトップ10圏内につけていた。ド・ディッカー選手、Martin Hondaのブライアン・ヨルゲンセン選手とフランシスコ・ガルシア・ビコ選手、そしてRWJのジェームス・ノーブル選手である。
ヨルゲンセン選手は、ヒート1では5位でフィニッシュしたが、ヒート2ではセドリック・メロッテ選手(ヤマハ)に接触して転倒。その後、17位までばん回したが、今度はメカニカルトラブルに見舞われてリタイアした。
ビコ選手は、ヒート1では素晴らしいスピードを披露したが、途中でヒザをひねってしまい18位に終わった。ヒザをストラップで固定して臨んだヒート2で、ビコ選手は一時5位争いに加わっていたが、転倒してリタイアに終わった。
ノーブル選手はコンスタントな走りを見せ、両レースで7位に入って総合6位と今季最高の成績を記録した。
Multitek Hondaのパスカル・ルーレ選手は、先週地元で行われたレースに出場した際、着地の時に足の甲の骨を骨折したため、今回の日本GP出場は直前でキャンセルした。
日本人ライダーではフューエルインジェクションを装備したCRF450Rを駆って注目を集めた福留善秀選手(TEAM HRC)がヒート1で転倒し、顔面を負傷したためヒート2には出場できなかった。増田一将選手(TEAM HRC)は、両ヒートとも、スタートに失敗したが、ヒート1では17位、ヒート2では14位に入って、総合16位となった。
今回も両ヒートを制したのはエバーツ選手(ヤマハ)だった。5戦を終えた段階のランキングでも首位はエバーツ選手(242ポイント)。ド・ディッカー選手(168ポイント)はランキング3位に浮上し、同2位のレオク選手(181ポイント)との差も13ポイントとなっている。
第6戦は2週間後の6月4日にブルガリアのセブリエボで行われる。その後、イタリア、イギリスと3週連続で大会が続くハードなスケジュールとなっている。
CAS Hondaのジョシュア・コピンズ選手は、イギリス戦でのカムバックを希望しているが、7月2日のスウェーデン戦まで待つ可能性が高い。
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