'06年FIMモトクロス世界選手権の第4戦が、5月7日にドイツのトイチェンタールで行われた。
CAS Hondaのケン・ド・ディッカー選手は、ヒート1で5位、ヒート2で3位に入り、総合4位となった。開幕戦からここまで、ド・ディッカー選手は総合6位、総合5位、そして総合4位に2回入っている。
レース当日、ヘイル市から15kmほどのトイチェンタールに集まった観客は3万1000人。同じ日にF1のヨーロッパGPがニュルブルクリンクで行われていたことを考えれば、決して少ない数ではない。
路面がラフなうえにスピードの出るトイチェンタールのコースをあまり得意とはしていないド・ディッカー選手は、土曜日に行われた予選では6番手となった。
ヒート1でド・ディッカー選手はスタートに失敗し、1コーナーで他者のクラッシュに巻き込まれた。その後、7周をかけて5位のポジションまでばん回する。
ヒート2でもド・ディッカー選手のスタートはあまり良くなかった。1周目を終えた時点では10位だったが、その後、徐々に順位を上げ、最終的にケビン・ストリボス選手(スズキ)を振り切って3位でフィニッシュした。ド・ディッカー選手にとって表彰台に上がるのは、前戦ポルトガルGPでのヒート2に続いて2回目のことだ。
'04年にこのサーキットで総合優勝を決めたこともあるMartin Hondaのブライアン・ヨルゲンセン選手。ヨルゲンセン選手とチームメイトのフランシスコ・ガルシア・ビコ選手の2人は今回苦戦した。
ポルトガルGPの直後に左ヒザに簡単な手術を受けたヨルゲンセン選手は、ヒート1ではド・ディッカー選手同様にスタート直後のクラッシュに巻き込まれた。そこから11位までばん回してヒート1を終えたヨルゲンセン選手は、ヒート2では6位に入賞。35分+2周のレースで、一時は4位まで順位を上げていたが、体力的な限界から、無理せずポイントを獲得する作戦に切り替えたのだった。
土曜日が32回目の誕生日だったビコ選手は、決勝日の朝に行われたウォームアップの時には"32"のプレートをつけて走行した。しかし、ヒート1ではビコ選手も1コーナーの多重クラッシュに巻き込まれた。
ヒート1ではポイントを獲得することができなかったビコ選手だが、ヒート2では9位と今季最高の順位でフィニッシュしている。
今回も両ヒートを制したのはステファン・エバーツ選手(ヤマハ)だった。4戦を終えた段階のランキングでも首位はエバーツ選手(192ポイント)。ド・ディッカー選手(133ポイント)は4位だが、3位のストリボス選手(138ポイント)とのポイント差は5ポイントとなっている。ビコ選手(57ポイント)はランキング12位、ヨルゲンセン選手(52ポイント)は同14位につけている。
第5戦は2週間後の5月21日に日本の菅生で行われる。
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