2006年FIMモトクロス世界選手権の開幕戦は4月2日にベルギーのゾルダー・サーキットで、フランダースGPとして開催された。
今年からCAS Hondaに加入してMX1に出場するベルギー人のケン・ド・ディッカー選手は、地元のファンが見守る中で総合6位に入った。
ゾルダーのコースは、部分的に元F1コースに土を敷いて形成されている。大会に至るまでの数日間、雨が降り続いていたため、土が軟らかくなっており、路面は荒れていた。その結果、非常にテクニカルなコースとなっていたのである。
土曜日のプラクティスと予選中も雨が降り、ちょっとしたミスも許されない状況の中、ド・ディッカー選手は予選で2番手のポジションを獲得した。
2005年にMX1でランキング2位に入っているジョシュア・コピンズ選手(CAS Honda)は、開幕戦の直前に肩を脱臼していた。最初のフリープラクティスに参加した結果、2回肩が外れてしまったため、レース出場は見合わせ、専門医の元で手術を受けることになった。このためコピンズ選手は8週間の静養が必要となり、3〜4戦は欠場を余儀なくされる。
ヒート1で、ド・ディッカー選手は良いスタートを切り、7周目まで3位につけていた。その後クラッシュして9位に順位を落としたが、最終的に5位まで順位をばん回した。
トップグループは昨年のチャンピオン、ステファン・エバーツ選手(ヤマハ)とセバスチャン・トーテリ選手(KTM)の2人によって形成された。この2人は5位までのライダー全員を周回遅れとし、トーテリ選手、エバーツ選手の順でゴールした。
ブライアン・ヨルゲンセン選手(Martin Honda)は序盤トップテンにつけていたが、ダブルジャンプでクラッシュし、リタイアした。ヨルゲンセン選手のチームメイトで昨年、病気のため欠場が続き1年を棒に振ったフランシスコ・ガルシア・ビコ選手は、11位に入り、ほぼ1年ぶりの完走を果たした。
ヒート2でもド・ディッカー選手はエバーツ選手とトーテリ選手に続いて3番手を走行していたが、その後、4人のスズキとカワサキのライダーに抜かれ7位に終わった。
ヨルゲンセン選手は、ヒート1での転倒の影響もなく13位に入り、8ポイントを獲得した。ちなみにヨルゲンセン選手は、シーズンオフの間、負傷を治すことに時間を取られていたため、今年から乗ることになったCRF450Rで走り込む時間が足りなかったという。
ヒート2でビコ選手は、1周目にテクニカル・トラブルに見舞われてリタイアした。今年からMultitek Hondaに加わったパスカル・ルーレ選手は、ヒート1で7位、ヒート2で10位に入り、総合10位となっている。
第2戦スペインGPは4月16日にカタル二アのベルプーチ・サーキットで行われる。その翌週、4月23日にはポルトガルGPがアジェンダで行われる。
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