2005年モトクロス世界選手権の第12戦ワロンGPが、7月31日にベルギー南部のニーメで行われ、ミカエル・ピション選手(Tiscali
Honda Martin)が復帰戦で総合優勝を飾った。
雨が降り、気温が低い中で行われたのにもかかわらず、ワロンGPには週末通算で2万1000人の観客が集まった。左ひざの手術のため、過去2戦を欠場したピション選手は、35分+2周で競われた2ヒートで、1位と2位に入り総合優勝を果たした。
CAS Honda Racingのジョシュア・コピンズ選手は、2位と3位で総合2位となり、総合3位に終わったステファン・エバーツ選手(ヤマハ)とのポイント差をさらに縮めた。
金曜日の雨量があまりにも多かったので、コースコンディションを保つために土曜の公式予選は短縮して行われた。マディでレーシングラインが一本しか存在しないという状況の中で、最速タイムをマークしたのはピション選手。ピション選手はエバーツ選手に0.1秒差で今季9回目のポールポジションを獲得。予選2位はエバーツ選手、3位コピンズ選手と続いた。
ヒート1でピション選手は、ホールショットを決めたブライアン・ヨルゲンセン選手(ヤマハ)を3周目にかわすと、そのまま独走優勝を飾った。コピンズ選手はヨルゲンセン選手、プライベーターのパスカル・ルーレ選手(Honda)とミニバトルを繰り広げたのち、単独で2位に入った。そして、スタンダードのCRFに乗るルーレ選手は大健闘し、今季2度目の表彰台に上がった。ヒート1でエバーツ選手は転倒を喫した。
大雨となったヒート2では、1周目の2コーナーでコピンズ選手とルーレ選手が接触して転倒。ピション選手がトップを走行する中、コピンズ選手は1周目を終えた段階で最後尾から11位までポジションを上げた。その後、さらにコピンズ選手はファステストラップを更新しながら、3位に上がった。
ラスト5周でピション選手は、エバーツ選手に抜かれて2位に落ちた。その後、コピンズ選手がピション選手に追いついたが、届かずに2位はピション選手。3位にコピンズ選手の順でフィニッシュした。
ヒート2では、ケン・ドディッカー選手(Honda)が4位と、今季ベストタイ(第1戦フランダース・ゾルダーで4位)の成績を収めた。ヒート1で3位に入ったルーレ選手は、ヒート2では9位に終わった。
CAS Honda Racingのジュシ・フェビライネン選手は、先週出場したイギリス選手権のレースで転倒し、首を痛めたため、今回も欠場した。
今回総合2位に入ったコピンズ選手とランキングトップのエバーツ選手のポイントは、エバーツ選手が496ポイント、コピンス選手458ポイントとさらに縮まり、38ポイント差となった。ピション選手は346ポイントで、ランキング5位につけている。
次戦は来週8月7日、チェコのロケット・サーキットで行われる。
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