2005年モトクロス世界選手権第11戦南アフリカGPが、7月17日にサンシティで行われ、ジョシュア・コピンズ選手(CAS Honda Racing)が前戦に引き続きダブル・ウインを達成した。
1万8000人の観客が見守る中、前日の予選で2番手のポジションを獲得したコピンズ選手は、両ヒートで好スタートを切り、いずれのヒートでも1周目を終えた段階でトップ3につけていた。
ヒート1で、コピンズ選手はディフェンディング・ワールド・チャンピオンのステファン・エバーツ選手(ヤマハ)と激しいバトルを繰り広げた。路面が荒れており、ところどころスリッピーなパッチのある難コースで、2人は何度もトップの座を奪い合った。中でも一個所、非常にトリッキーな場所があり、3番手につけていたベン・タウンリー選手(KTM)は両ヒートともこの個所で転倒し、順位を落とした。
コピンズ選手とエバーツ選手のペースは非常に速く、5周目には周回遅れのライダーが現れた。ラスト数分という時点で前に出たコピンズ選手は、普段よりもより一層アグレッシブな走りでエバーツ選手を抑えて優勝。2人の差は1秒強だったのである。
ヒート2のレースはヒート1ほど接戦にはならなかった。筋肉痛に悩まされていたコピンズ選手を引き離してトップを独走していたエバーツ選手だったが、ラストラップに観客に向かって手を振っている最中に転倒。フロントブレーキにダメージを負ってしまい、再スタートに手間取っている間にコピンズ選手がエバーツ選手を抜いて優勝した。
ヒート2でも2位に終わったエバーツ選手は、レース後、ルーキー並のミスを犯してしまった自分を責め、同時にコピンズ選手とのポイント差が縮まってしまったことを嘆いたのだった。3位には両ヒートとも、KTMのスティーブ・ラモン選手が入った。
過去数カ月間、体調不良に悩まされていたMultitek Hondaのポール・クーパー選手は、ようやくMX1のトップライダー達と競り合うことができるようになった。ヒート1でスタートが良かったクーパー選手は、数周の間、5位を走行。最終的に6位に入った。ヒート2ではスタートで転倒してしまい、その後ブライアン・ヨルゲンセン選手(ヤマハ)を追いかけている際にクラッシュして14位に終った。その結果、クーパー選手は総合9位となった。これはクーパー選手にとって第3戦ポルトガルGP以来の好成績である。
RWJ Hondaのジェームス・ノーブル選手は土曜日の予選で右ひざをひねってしまったが、決勝レースでは8位と12位に入り、総合8位となった。現在世界選手権でランキング8位につけるノーブル選手は、来週はイギリス選手権のレースに出場する。ちなみにノーブル選手は現在イギリス選手権でランキング首位につけている。
今回、総合順位でノーブル選手より上位に入ったのがフランス人プライベーター、パスカル・ルーレ選手(Honda)だ。過去に2回フランスのスーパークロス・チャンピオンになっているルーレ選手のこれまでのベストリザルトはイタリアGPでの3位である。そのルーレ選手は今回11位と5位に入って、総合6位となった。ルーレ選手は現在ランキング7位につけている。ランキング6位はルーレ選手の友人で同国人のミカエル・ピション選手(Tiscali Honda Martin)だ。
左ひざの手術を受けたピション選手は、先週フランスで行われたマイナーレースにリハビリの一環として出場した。2週間後の7月31日に、ベルギーのニズメで行われるワロニーGPには復帰する予定だ。
数週間前にベルギーで交通事故に遭い、MX1を欠場しているCAS Honda Racingのジュシ・フェビライネン選手も7月末には復帰する予定だ。
11戦を終えた段階で、ランキングトップのエバーツ選手のポイントは455ポイント、2位のコピンズ選手は416ポイントとポイント差は39ポイントに縮まっている。
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