決勝日:8月29日(日)
開催地:ガイルドルフ 観客数:週末通算1万8000人 天候:晴れ時々雨 気温:24℃
2004年度モトクロス世界選手権も残すところあと3戦。第14戦ドイツGPは、8月29日にドイツのガイルドルフで行われた。Tiscali
Hondaのミカエル・ピションは、ヒート1では2位に終わったが、続くヒート2で優勝。通算33勝、今季5勝目を挙げた。CAS Honda
Racingのジョシュア・コピンズは、両ヒートで3位に入り、表彰台に上がっている。
ドイツ南部にあるガイルドルフは、ピションにとって悪い思い出のあるコースだ。12か月前に行われた2003年の同大会のウオームアップ中に転倒し、左膝の靭帯を2本切ってしまったからだ。しかし、今回はその悪い思い出を払拭するように、ピションは35分+2周の2ヒートで健闘した。そして、ライバルのステファン・エバーツ(ヤマハ)が、8回目の世界タイトルを獲得するのを阻止した。
土曜日に行われた予選で、ピションは今季12回目のポールポジションを獲得した。その後、土曜日の晩から日曜日にかけて時折雨が降ったため気温が下がり、コースは荒れて滑りやすくなっていた。ライダーにとって体力的に過酷な状態となっていたのだ。
ヒート1でピションは4周目に軽くスリップしてエバーツに抜かれるまでトップを走行していた。スリップ後、一時は3位に落ちていたピションだが、挽回して2位に入った。ヒート2はドラマのないレースで、ホールショットを切ったピションがそのまま逃げ切り、エバーツに28秒差をつけて優勝した。
CAS Honda Racingのライダーで新たにイギリスチャンピオンとなったジョシュア・コピンズは、2ヒートとも単独3位を走行した。ここ数戦好調だったチームメイトの熱田孝高は、ヒート1では2度転倒して後方からの再スタート。ヒート2では11位に入り、総合17位でドイツGPを終えた。
同じくチームメイトのゴードン・クロッカードにとって、今回はシーズン初レースだったがついていなかった。膝の靭帯を損傷して5か月間リハビリ生活を送っていたクロッカードは、ヒート1ではフロントホイールが破損したためピットに入ってリタイヤ。ヒート2では14位に入って、ようやく完走を果たした。
Tiscali Hondaのブライアン・ヨルゲンセンは今週トレーニングを行っていた際に痛めた膝が化膿したため、今回も観戦側に回ることとなった。
第15戦は2週間後に北アイルランドのバークレーで行われる。現在ランキング2位につけるピションとトップのエバーツとのポイント差は93ポイント。残りは2戦、4レースで、全部勝っても100ポイントと厳しい状況だ。 |