決勝日:8月1日(日) 開催地:ロケット 天候:快晴 観客数:週末通算1万4000人
モトクロス世界選手権第12戦チェコGPは、8月1日にロケットで行われた。Tiscali Hondaのミカエル・ピションが、第1ヒートと第2ヒートで優勝して総合1位となり、CAS Honda Racingのジョシュア・コピンズが、総合3位となった。
快晴となり気温も上がったため、ロケットのコースは乾燥して、土が固くなっていた。このため、スピードも上がり、ライダーにとっては厳しいレースが繰り広げられた。午後になると、コースはさらに荒れていったが、轍が少なかったためテクニカル・コースとはいえなかった。特にレイアウトの関係上、追い越しは容易ではなかった。
35分+2周で競われた第1ヒートでは、ピションが持ち前の闘争心をむき出しにしてファステストラップをマーク。土曜日の予選で今季10回目のポールポジションを獲得しているピションは、1周目を終えた時点で6番手だったが、11周目に序盤トップを走っていたチームメイトのブライアン・ヨルゲンセンを抜いてトップに立った。
ピションの速さについていけるのはステファン・エバーツ(ヤマハ)だけだった。その後、ピションはエバーツに約9秒の差をつけてトップでゴール。ヨルゲンセンはコピンズにも抜かれて4位となった。
第2ヒートもピション、エバーツ、コピンズの3人が接戦を繰り広げた。中でもピションとコピンズは、何度も順位を入れ替えていた。ピションがコピンズを抜く時に、ラインがクロスしてあわや接触ということもあった。その後、コピンズを振り切ったピションは、タイトル争いのライバルであるエバーツに13秒差をつけて優勝。ピションにとっては、MX1になってから通算6勝目であり、総合優勝を飾ったのは4回目、GP通算では32勝目となった。
また、コピンズは第2ヒートでも3位に入った。スウェーデンGPのあとで練習中に転倒し、足の甲を2箇所骨折したヨルゲンセンは、第1ヒートのようなホールショットを決めることはできなかったが、1周目の19位というポジションから追い上げて7位で第2ヒートを終えた。ヨルゲンセンは総合順位では5位に入った。
CAS Honda Racingの熱田孝高は、タイヤのグリップ不足に悩んでいた。第1ヒートは21位という不本意な順位に終わったが、第2ヒートは16位から9位にまで順位を上げた。熱田は現在ポイントテーブルではランキング13位につけている。
今回のダブルウィンにより、ピションはランキング首位のエバーツとの差を縮めたが、それでもエバーツ527ポイント、ピション436ポイントと4レースを残して91ポイント差がある。また、3位には397ポイントでコピンズがつけている。 |