決勝日:7月4日(日) 開催地:ウッデバラ 天候:曇り、時々雨 気温:18℃ 観客数:週末通算1万4000人
モトクロス世界選手権第11戦スウェーデンGPは7月4日にウッデバラで行われた。Tiscali Hondaにとってはミカエル・ピションが総合1位、チームメイトのブライアン・ヨルゲンセンが総合2位に入るという最良の一日となった。
時々太陽が顔を出した土曜日とは異なり、決勝レースの行われた日曜日は曇りで、時折雨が叩きつける天候となった。普段は荒れて埃っぽいコースがぬかるみ、ドロドロのコースに変わり、ライダーがまともに走行できるレーシングラインは一本だけとなってしまっていた。午後になると、コースも乾いてきたが、それでも走行できるラインは限られていた。
35分+2周で競われた第1ヒートの結果は、1周目の1コーナーで決まってしまったといえるだろう。スズキのケビン・ストリボスがホールショットを決めると、他車の巻き上げる泥の影響を受けずにそのまま優勝してしまったのだ。2番手につけていたヨルゲンセンは、チームメイトのピションからプレッシャーを受けながらも2位の座をキープした。時にはトップを走行するストリボスに迫る勢いだった。
ディフェンディング・チャンピオンのステファン・エバーツ(ヤマハ)は4位を走行中に転倒したが、再スタートを切って4位に入った。CAS Honda Racingのジョシュア・コピンズは1周目の多重クラッシュに巻き込まれてしまい、クラッチレバーを修理してもらうために一度ピットに戻った。最後尾から再スタートしたコピンズは、そこから並外れた集中力を見せ、13位に入って8ポイントを獲得した。
コピンズのチームメイトで、まだ肩の負傷が完治していない熱田孝高も1周目のクラッシュに巻き込まれてしまった。18番手で再スタートを切った熱田だったが、最終的には21位に順位を落としてしまい、ポイント獲得には至らなかった。
第2ヒートは第1ヒートよりドライなコンディションで行われた。1周目の1コーナーでヨルゲンセンとピションがトップ2につけると、エバーツがこれに続いた。5周目にピションがヨルゲンセンを抜いてトップに浮上。さらにヨルゲンセンはエバーツにも抜かれて3位となった。
抜きどころが少なく、追い越しがほとんど見られなかった今回の大会において、この3人のバトルは唯一のハイライトとなっていた。
第2ヒート、熱田は5位に入り、過去最高結果を記録した。スタートの良かった熱田は、終盤まで6位につけていたが、15周目にトップ5に浮上し、5位でチェッカーフラッグを受けた。これによって総合順位でも10位に入ったのである。
コピンズはコースコンディションの変化についていけず、ラスト2周の時点で8位から9位に後退。総合順位でも8位に終わった。
現在ランキング2位につけるピションは同首位のエバーツとのポイント差を5ポイント縮め、97ポイント差とした。ランキング3位はコピンズで、ピションとの差は29ポイントである。 |