決勝日:5月30日(日) 開催地:アレトン 天候:晴れ 気温:23℃ 観客数:週末通算2万3000人
モトクロス世界選手権第7戦イギリスGPは5月30日にイギリス、ワイト島のアレトン・サーキットで行われ、CAS Honda Racingのジョシュア・コピンズが第1ヒートで2位、第2ヒートで1位となり、初の総合優勝を果たした。
2000年以来、4年ぶりに開催されたイギリスGPの舞台となったアレトン・サーキットは、コースレイアウト的にも、また観戦する側からも評判が良かった。また、Honda CRF450Rにとっても相性の良いコースで、Honda勢はMX1で今季2勝目、そして今季初の1-2フィニッシュを達成した。総合2位に入ったのはTiscali Hondaのミカエル・ピションで、ピションは第1ヒートで1位、第2ヒートで2位に入った。
35分+2周で競われた決勝の第2ヒートはいずれもセンセーショナルだった。両ヒートでピションとコピンズは3位以下を大きく引き離していた。3位グループにはKTMのスティーブ・ラモン(第1ヒートで3位に入賞)や、ヤマハのステファン・エバーツ(第2ヒートにラモンがクラッシュした結果、3位入賞)がいた。
第1ヒートにコピンズを抑えたピションだったが、5月の始めにドイツのトイチェンタールで転倒した際に痛めた肩の影響で、第2ヒート目は1ヒート目より痛々しい様子だった。そんなピションを見て、初勝利の臭いを感じ取ったコピンズは、ピションの背後につけた。
数回ミスを犯したピションは、コピンズにかわされる。しかし、コピンズもそのまま逃げ切れるわけではなかった。再びギャップをつめるピション。2人はラスト2ラップにわたってホイールトゥホイールの素晴らしい接戦を繰り広げ、観客を喜ばせたのだった。
結局、ピションとコピンズは1位を分けたが、第2ヒートに優勝したコピンズが総合優勝の栄冠を勝ち得た。その結果、コピンズはランキングでもピションと6点差の4位となっている。ランキング3位のピションとランキング首位のエバーツとのポイント差は76だ。
CAS Honda Racingの熱田孝高は土曜日のフリープラクティスで転倒し、肩を捻ってしまった。痛みとの戦いとなった第1ヒートでは12位に入ったが、第2ヒートでは転倒。総合18位に終わった。
ブライアン・ヨルゲンセン(Tiscali Honda)は第1ヒートでは転倒・リタイヤに終わったが、第2ヒートでは8位に入った。アイルランド人のゴードン・クロッカード(CAS Honda Racing)は、現在膝の負傷のリハビリ中だが、土曜日の夜に行われたイギリス人ライダーのプレスカンファレンスに参加した。アイルランドGP(9月11日)までに負傷を治したいというクロッカードは、リハビリが順調に進んでいることを報告した。
今回はMX2のレースに、全日本モトクロスで活躍中の成田亮がスポット参戦した。成田は第1ヒート9位、第2ヒート4位に入り、Honda勢としては最上位の総合5位に入る健闘を見せた。1ヒート目のスタート直後には、MX2クラスでランキングトップのベン・タウンリー(KTM)やタイラ・ラトレー(KTM)と競り合っていたのである。
モトクロス世界選手権第8戦は6月6日にフランスのサンジャン・ダンジェリーで行われる。 |