決勝日:5月2日(日) 開催地:トイチェンタール 天候:曇り時々雨 気温:14℃ 観客数:週末通算2万1000人
Tiscali Hondaのブライアン・ヨルゲンセンは、2004年5月2日にトイチェンタールで行われたモトクロス世界選手権第5戦ドイツGPで、復帰後初優勝を達成。しかも、35分+2ラップの2ヒートを両方とも制するという快挙を成し遂げた。
ヨルゲンセンは数週間前に左手首の手術を受けており、さらに手術後に痛めた筋の治療も受けていた。しかし、復帰後初レースであるのにもかかわらず、ヨルゲンセン(29歳、デンマーク人)は、滑りやすいマッドコンディションの中で素晴らしい走りを見せ、ライバルのセドリック・メロッテ(ヤマハ)と過去に7回世界チャンピオンになっているステファン・エバーツ(ヤマハ)を抑えて見事ダブルウインを達成した。
土曜日に行われた予選の時には抜けるような青空だった天気が、決勝レースの行われた日曜日になると一転して時折雨が混じる曇り空となった。それまで埃っぽかったトイチェンタールのコースもドロドロの滑りやすい状況へと変わったのである。
両ヒートでヨルゲンセンはホールショットを決めると、そのまま2位以下を引き離して優勝した。先週バルケンスワードで行われたオランダGPを手首の手術のため欠場したヨルゲンセンだが、今回50ポイントを獲得したことによりランキングでも12位から9位に浮上した。
ヨルゲンセンのチームメイト、ミカエル・ピションは土曜日に行われた予選で他のライダーより1秒以上速いタイムをマークしてポールポジションを獲得したが、その後、大転倒した。当初ピションは意識不明に陥り、胸と肩を強打していた。メディカルチェックの結果、問題なしと判断されたピションは、日曜日朝のウオームアップを走行した結果、決勝レース出場を決定。身体が痛むのにもかかわらず、第1ヒートではスタート直後は4番手につけていた。その後、10位で第1ヒートを終え、第2ヒートでも9位に入って貴重なポイントを獲得した。
CAS Honda Racingのライダーにとって今週末はついていなかった。ジョシュア・コピンズは第1ヒートではスタートで失敗し、1コーナーを通過した時点では15位だった。しかし、その後、徐々に順位を上げて6位でフィニッシュ。第2ヒートでは1周目を終えた段階で7位だったが、その後4位にまでポジションアップ。最終的にコピンズは総合5位に入った。コピンズのチームメイト熱田孝高は、今回はスピードに乗ることができず、両ヒート共16位で終え、総合17位となった。
次の大会は2週間後の5月16日で、開催地は再びオランダ(次回はリヒテンボールデ)となる。 |