決勝日:4月4日(日) 開催地:アジェンダ 天候:快晴 気温:21℃ 観客数:週末通算1万7000人
全16戦で競われる2004年度モトクロス世界選手権の第3戦は、4月4日にポルトガルのアジェンダで行われ、CRF450Rに乗るTiscali Hondaのミカエル・ピションが、今季初優勝を飾った。
過去に2度世界チャンピオンに輝き、フランスでもっとも偉大なモトクロス・ライダーと言われているピションは、第1ヒートで2位に入り、第2ヒートでは優勝した。ライバルのステファン・エバーツ(ヤマハ)も1位と2位に入ったが、2ヒート目で優勝したピションが総合優勝となった。
週末まで降り続いた雨もあがり、レースは高速コースで有名なアジェンダで、ドライでラフなコンディションのもとで行われた。快晴で暖かかったこともあり、決勝レース当日は1万7000人の観客が森の中に設けられた会場に集まっていた。
土曜日に行われた予選でミカエル・ピションはもう少しでポールポジションを獲得できるところだったが、最後の最後にKTMのスティーブ・ラモンにかわされて2位となった。しかし、スターティングゲートで2番目に良いポジションを選ぶことができたため、2ヒート共、好スタートを切ることができた。
レースは両ヒート共、35分+2周で競われたが、ピションは第1ヒートではトップを走行するエバーツの背後につけて2位でフィニッシュ。第2ヒートでは早々にジョエル・スメッツ(スズキ)をかわしてトップに立ち、その後は独走優勝を飾った。
今シーズンに入ってから過去2戦で表彰台に上がっているCAS Honda Racingのジョシュア・コピンズは今回も連続表彰台を目指していた。しかし、第1ヒートの1周目にケネス・グンデルセン(KTM)と接触して転倒。転倒したところをラモンにぶつけられ、さらに別のライダーがコピンズのマシンにぶつかった。
それでもコピンズは必死にマシンを起こし、最後尾から再スタートを切った。ところがラスト2周で10位に上がった時、ガス欠で止まってしまう。転倒した際にマシンをぶつけられ、燃料タンクが破損した影響で、ガソリンが若干漏れたのだ。第2ヒートでコピンズは単独3位を走行して3位に入ったが、第1ヒートがDNF(リタイア)だったため、総合順位では9位に終わった。
コピンズのチームメイト、熱田孝高は今季最高の走りを見せ、12位と7位に入って総合順位でも7位となった。熱田は両ヒートで常にトップテン圏内を走行していたのである。
ピションのチームメイト、ブライアン・ヨルゲンセンは手首にトラブルを抱えており、今週末にも簡単な手術を受けることになっている。ヨルゲンセンは、土曜日の予選では6番手だったが、日曜日の決勝レースでは実力を結果に結びつけることができず、第1ヒートが10位、第2ヒートが転倒という結果だった。このため、総合順位は19位に終わった。
現在、ジョシュア・コピンズはポイントテーブルで4位につけている。ランキングトップのエバーツとの差は31ポイントだ。一方、ミカエル・ピションは現在ランキング6位につけている。
第4戦は3週間後の4月25日にオランダのバルケンスワードで行われる。
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